【現役面接官に聞く】上手な退職理由の伝え方

MR面接

中途採用の面接では「前職の退職理由」は必ずと言っていいほど聞かれます。

  • 何故退職理由を聞かれるの?
  • 面接官に印象のいい退職理由ってなに?
  • 言ってはいけない退職理由はあるの?

と退職理由に関する質問を面接のプロとして「現役面接官」と「現役人材コンサルタント」の方に「上手な退職理由の伝え方」を聞きました。

上手な退職理由の伝え方をマスターして面接に役立ててくだされば幸いです。

面接のプロのプロフィール

現役面接官Aさん

業種:サービス業
面接官歴:4年
年代:30代
性別:男性

転職エージェント勤務Bさん

業種:人材コンサルタント
勤務年数:6年
年代:30代
性別:男性

目次

何故、面接で退職理由を聞かれる?

転職の面接では必ずといっていいほど聞かれる退職理由ですが、とても重要性の高い質問です。

なぜ、退職理由は重要な質問なのか。

退職理由を聞かれる理由を面接のプロに聞いてみました。

退職理由を聞かれる理由7つ

①他責傾向ではないかを確認するため

退職理由を上司のせい、同僚のせい、顧客のせいなどにし、自分ができなかったことや失敗した原因を他人のせいにして責める傾向がないかを確認しています。

②逃げる傾向にないか

難しい問題や乗り越えられなさそうな課題に対して、退職することで逃げようとしていないかを確認しています。

③計画的にものごとを考えらるか

ゴールや目標を定めていて、転職することによってその計画が達成できる道筋になっているかどうかを確認しています。

④ロジカルに物事を考えることができているか

退職する理由が感情的ではなく論理的な思考に基づき、かつ、合理的な判断かどうかも見られています。

⑤前向きな姿勢かどうか

退職することによって前向きな将来が見えているかどうかも見られています。

⑥すぐに辞める体質ではないか

退職理由が一大決心ではない理由と面接官が判断した場合に、すぐに辞めそうかどうかを判断しています。

⑦運が悪くないか

倒産経験を複数回持っていると、「運が悪い人」印象づけられてしまいます。

上手な退職理由の伝え方

それでは実際にどのような伝え方だと面接官に好印象を与えられるでしょうか。

ここでは理由別の上手な答え方を面接のプロに聞きました。

「上司や経営者がイヤだった」場合の上手な伝え方

上司や経営者が「合わなかった」「好きではなかった」と主観を言うのではなく、当事者以外から見ても「その上司の下では成長できないな」と納得できるよう説明をすることが必要です。

また、一方的に上司の悪口を言うのではなく、自分が積極的に働きかけた結果受け入れてもらえなかったことや、自分が上司に寄り添う姿勢を見せたこともきちんと伝えましょう。

伝え方のポイント

  • 「自分が目指す理念と経営者の考え方に相違があった」など当事者以外から見ても納得のいく理由を言う
  • 「上司に色々な提案をしたが受け入れてもらえなかった」など上司に積極的に働きかけた姿勢を見せる
  • 「もっと風通しの良いところでやりがいをもって働きたい」と転職によって前向きな改善ができることを伝える
「上司や経営者がイヤだった」場合の回答例
「私は顧客に対して満足度の高い商品を提供したいと思って入社しました。
途中経営方針が変わり生産性ばかりを追求した商品を提供するようになったため、経営者の考え方と相違を感じ、退職することを決意いたしました。」

「上司に対して様々な提案を繰り返してきましたが、意見を受け入れてもらえることはありませんでした。
他の社員も同じような状況であったため、自分の提案の質の悪さだけが原因ではないと思いました。
もっと自分や周りの意見を受け入れてもらえ、やりがいを感じられる職場で働きたいと思い、転職を決意しました。」

「労働時間が長かった」場合の上手な伝え方

労働時間が長くてプライベートの時間が持てなかったなど、仕事の優先順位が低いと思われる言動は避けた方が良いです。

また、労働時間が長いのは「仕事の効率が悪い」「時間の使い方が悪い」などと思われる可能性も高いので、長期間勤務はシフト調整や効率によって変えることが不可能だったことを伝えなければなりません。

伝え方のポイント

  • 長時間勤務したくない理由はプライベートな理由を持ち込まない
  • 長時間勤務を強いられていて自身では改善する余地がなかったことを強調する
「労働時間が長かった」場合の回答例
「会議時間のほとんどが所定の勤務時間外の夜で設定されており、出勤時間も朝9時と固定されていました。
自分の努力で労働時間を短くすることができなく転職を決意いたしました。」

「キャリアアップのためにMBAや資格を取得したかったのですが労働時間が長くその時間をもつことができませんでした。
毎日2時間以上の残業が当たり前だったことと勤務時間をコントロールできる制度もなく、今後のためを思い退職を決意いたしました。」

「給与が低かった」場合の上手な伝え方

給与は業種や役職で大きく変わってきます。

そのため給与が低いことが主観的と思われないよう、同業と比べるなど当事者以外が納得する説明をする必要があります。

伝え方のポイント

  • 同業他社と比べるなど客観的な根拠をもって給与基準が低かったことを伝える
  • 会社のシステム上このまま昇進してもその会社では給与があがらないことを伝える
「給与が低かった」場合の回答例
「同業他社の同職種と比べてみたところ給与基準が明らかに低かったです。
また、昇進したとしても給与が少ししかあがらないシステムで将来に不安を覚えたので、転職を決意いたしました。」

「社風が合わなかった」場合の上手な伝え方

社風が合わないと社会性の欠如を疑われる可能性があるため、「ワンマン社長だった」や「長時間働くことを評価される」など、多くの人が社風に問題があると感じられる回答をすることが必要です。

伝え方のポイント

  • ワンマン社長であったため、常に急なトップダウンでものごとが決定し動いて行くなど、全く経営に参加・同意できないことを説明する
  • 仕事の内容よりも、勤務時間が長い社員が「がんばっている」と評価される風土など具体的に説明する
「社風が合わなかった」場合の回答例
「何事に対してもトップダウンで決定する社風だったので、社員の意見が全く聞き入れてもらえませんでした。
社員の意見も取り入れてくれる企業の方がやりがいがあると思い、転職を決意いたしました。」

「体育会系の風土があり、仕事内容や効率よりも長時間勤務することが評価されていました。
会社のために長時間働く大切さもありますが、仕事の効率や内容でもっと評価して欲しいと思い、転職を決意いたしました。」

「昇進・評価が不満だった」場合の上手な伝え方

目標を達成したが昇進ができなかったなどの理由だけだと「部下や後輩から評判が悪いのではないか」「育成能力が低いからではないか」と疑われてしまうこともあります。
そのため、そこを解消する回答が必須です。

伝え方のポイント

  • 目標を達成しているにも関わらず評価が低かったと目標を達成していることをアピールする
  • 評価は年齢、学歴、性別によって違ったなどの自分ではどうしようもできなかったことも伝える
「昇進・評価が不満だった」場合の回答例
「予め決められた目標を達成しても、学歴や性別で昇進スピードが違い、目標の意味を失っていました。
目標に対しての達成具合できちんと評価してもらえる企業に転職し、やりがいと持ちたいと考えました。」

「仕事内容が合わなかった」場合の上手な伝え方

仕事内容が合わないと聞くと「仕事内容を選ぶ人」「部署異動をさせられない人」と思われてしまうので、仕事内容がなぜ合わなく、今後はどんな仕事をしたいのかをきちんと説明する必要があります。

伝え方のポイント

  • 入社前に聞いていた仕事と実際に担当した仕事の内容が大きく異なったなどを伝える
  • 仕事を通して学びたいことがあるなど前向きなキャリアチェンジをしたいと伝える
「仕事内容が合わなかった」場合の回答例
「マーケティングの知識を身に付けたく、それができるとのことで入社しましたが、実際には上司の事務処理ばかりが多くマーケティングを学ぶ機会がありませんでした。
上司に相談をした結果、今後もマーケティングの仕事には携わることができないと思ったため、退職を決意いたしました。」

「前職は営業をしていましたが、縁の下の力持ちの方が自分には合っているのではないかと思い、前職の営業経験も生かせる営業事務をしたく転職を希望しました。」

「パワハラ」「セクハラ」「マタハラ」場合の上手な伝え方

「パワハラ」「セクハラ」「マタハラ」は言いにくいことも多いと思いますが、きちんと説明をして共感を得ることが必要です。

伝え方のポイント

  • 起きたことの事実や言われた発言をぼやかさずにきちんと説明することが必要
  • 一度だけでなく何度も言われたなどや改善が見られなかったことも伝える
「パワハラ」「セクハラ」「マタハラ」場合の回答例
「上司の機嫌の悪いときには何度も「頭の悪いヤツ」「つかえない」「どういう育ち方をしているのだ」などの暴言を吐かれました。
ミスなどで叱られるわけでもないので、納得がいかなかったのですが、他のメンバーも同様だったので最初は我慢していました。
しかし、次第にその上司がいるだけで仕事へのモチベーションが下がる一方だったので、退職を決意いたしました。」

「今後結婚や出産はしたいと思っていましたが、上司が頻繁に「彼氏とはどうなの?」「結婚はいつするの?」「出産はいつするの?」と聞いてくるので嫌気がさしていました。
自分でも分からない将来を執拗に聞かれることをストレスに感じており、改善方法もなかったので退職することに決めました。」

「ノルマがきつかった」場合の上手な伝え方

誰にとってもノルマはきついものなので、説明が少ないと「耐えられない人間」「根性がない」など思われがちです。
そのため、客観的に厳しいノルマであったことをきちんと説明する必要があります。

伝え方のポイント

  • 誰でも達成できないようなノルマを課せられたことなどを伝える
  • ノルマを達成することで失うものがあった場合はそれも伝える
「ノルマがきつかった」場合の回答例
「営業社員のほとんどが達成できないようなノルマを与えられ、強引にノルマを達成しようとすれば顧客のアフターフォローに時間を割くことができませんでした。
ただ売るだけではなく、顧客と長い付き合いができる営業を目指していたため、退職することに決めました。」

「ブラック企業だった」場合の上手な伝え方

現代はブラック企業が多くあることを認知されているのでどのような点がブラック企業だったかを説明すれば分かってくれます。

伝え方のポイント

  • 労働基準法を明らかに違反していた事実を伝える。
「ブラック企業だった」場合の回答例
「長時間の拘束を強いられ、サービス残業の強要、振替休日や有休などを使うことができないなどで多くの社員ともトラブルになっていました。
このままでは改善される可能性もないと思ったので、退職を決意いたしました。」

「体調不良だった」場合の上手な伝え方

パワハラやセクハラで精神的なものからの体調不良や、激務に耐えられなくて体調不良になったのであれば正直に伝えることが望ましいです。
自身の持病については、既に治療済であったり、改善に向かっていることを伝えましょう。

伝え方のポイント

  • 激務のあまり休息が取れずに体調不良になったなどがあればそれを伝え、治る見込みがあることも伝え安心感を与えましょう
  • 持病の場合は治療済であることや復職できる状態になっていることを伝え安心感を与えましょう
  • 「体調不良だった」場合の回答例
    「激務のあまり休息する時間もなく体調不良になりました。
    通院する時間が持てなかったため、この先が不安だったので退職を決意いたしました。
    退職し体調を回復させる時間を持てることで体調は良くなったので、今は問題ありません。」

    「病気が発覚し治療に専念するため、退職しました。治療も終了したので、仕事を再開したく転職活動を再開しています。
    体調には問題なく、しっかり働けます。」

    「同僚などの人間関係が嫌だった」場合の上手な伝え方

    人間関係を退職理由にするのは基本的にNGです。
    どこの会社に行っても人間関係の問題はあるので、それに対応できないと思われてしまうからです。

    伝え方のポイント

    • 人間関係を退職理由にするのはNG
    • どうしても人間関係を理由にしたい場合は客観的に見て誰もが納得できる前向きな内容で説明すること
    「同僚などの人間関係が嫌だった」場合の回答例
    「常に自分が第一優先でチームワークが全くない職場でした。
    嫌な仕事はしない、困っている人を助けない、そんな人間関係だったので、チームで大きな目標を達成できるような会社に転職したいと思いました。」

    【面接官が教える】好印象な退職理由とは?

    一見ネガティブに聞こえる退職理由ですが、好印象を与えることもできます。
    ここからは好印象を与える退職理由を面接のプロの方に聞きました。

    シェアトップの会社よりも、あえてトップを目指す会社に身をおきたい

    トップの会社にいるよりトップを目指す会社にいる方が、営業、技術全ての面でハードになることが多いです。
    そのため、トップを目指す会社でハードな仕事でも自身のスキルを磨くことを選択することは挑戦する意欲と向上心を感じるので、とても好感を持てます。

    新しい環境でチャレンジしたい

    前職で評価を得ていていても、その会社に甘えることなく新しい環境に身を置いて自身を試してみようと思うチャレンジ精神や向上心は好感度が高いです。
    ただし、新しい職場に逃げると思われないようにきちんと説明することが必要です。

    もっとキャリアアップをしたい

    前職では得られないキャリアアップを転職することによって得たいという気持ちは向上心を感じるので好感度が高いです。
    しかし、前職ではキャリアアップできなく、転職することによってキャリアアップが得られるという根拠も重要です。

    自分の能力や技術を高められる転職をしたい

    前職では得られない能力や技術の向上を転職によって得たいという気持ちは、向上心を感じるので好感度が高いです。

    前職ではなぜその能力や技術を高められなかったのか、転職によってどうしてその能力や技術を高めることができるのかを説明することも重要です。

    NGな退職理由2つ

    ここからは退職理由として言ってはならないNG理由を2つあげます。

    例え本当のことだとしても、言えばマイナスの印象になるので気を付けてください。

    ①人間関係が良くなかった

    人間関係の問題はどこの職場でもあり得る問題です。

    そのため、人間関係を理由に退職すると「周囲とうまくやっていけない人」と思われるためNGです。

    ②福利厚生が充実していない

    会社は仕事を充実させるために福利厚生があるのであって、福利厚生が中心ではありません。

    そのため、福利厚生を重要視する人は欲しい人材とは思えません。

    退職理由の答え方のまとめ

    面接官が退職の理由を聞く意味や好印象を持たせる退職理由の答え方はお分かりいただけましたか。

    退職理由はネガティブなものが多いですがそれをポジティブに変えるための転職と伝われば、好印象につなげることもできチャンスです。

    この記事を参考にして前向きな退職理由を考えていただき、面接に自信を持って望んでいただければと思います。

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