【派遣のプロが教える】派遣社員がすぐ辞めることはできる？派遣社員が仕事を辞める理由とは？

記事監修
株式会社アドバンスフロー 代表取締役
中塚 章浩
著書「面接の疑問 Q＆A」・Twitter

パーソルテンプスタッフ株式会社に約6年在籍し、現在は派遣会社「株式会社アドバンスフロー」の代表取締役。
のべ約2,000名もの転職支援を行い、求職者が希望する仕事を得られるよう尽力。人材業界16年の経験から「派遣はしっかりとした情報が得られれば得られるほど、理想の職場を見つけられる」と確信し、多くの人が情報を得られるよう、記事の監修も行う。

「派遣の仕事をすぐ辞めることは可能？」
「どんな理由で派遣の仕事をすぐ辞める人がいるの？」
このようなお悩みを抱えていませんか？

この記事では、派遣社員が就業開始のあと、すぐに辞めることが可能かどうかについて解説します。

この記事があなたのお役に立てば幸いです。

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派遣社員が派遣開始後すぐ辞めることはできるの？

派遣社員が派遣の仕事を開始した直後に退職することは可能です。

しかし、よほどの事情ではない限りはすぐに退職することはおすすめしません。

「仕事がつまらない」
「職場が思ったより遠かった」
といった、自分勝手な理由で退職をする場合は、派遣会社から「責任感のない人」「仕事をすぐに辞める人」という印象を持たれてしまいます。

その結果、派遣会社から次のお仕事を紹介されにくくなってしまう場合もあります。

また、派遣会社によっては「いますぐ辞めたい」と伝えても、派遣会社から「後任が見つかるまで、可能であれば今月末までは働いてほしい」と説得される場合もあります。

派遣社員が派遣開始後すぐ辞める人は多いの？

派遣社員の方が派遣開始後すぐに辞めるケースはごく稀です。

基本的には、働きたい！という気持ちで派遣会社に登録し、就業を開始する方がほとんどなので、派遣先企業で働き始めてすぐに退職するケースは少ないです。

派遣社員が派遣開始後すぐ辞める理由とは？

派遣の仕事を開始した直後での退職をする理由としては、下記のような「やむを得ない理由」や、「思っていた業務内容と違った…」といったものが主な理由となります。

【やむを得ない退職理由】

• ご自身の病気や怪我による入院や通院のため就業継続が困難な場合
• ご家族に介護が必要となり就業継続が困難な場合
• 妊娠による体調不良で就業継続が難しい場合
• 実際の就業場所や業務内容が、契約時に説明された内容と大幅異なる場合

このような相談を受けた場合は、派遣会社の担当者が、派遣先企業の方へ事情を説明し退職の手続きを行います。

また、「派遣開始後に妊娠が発覚し、勤務の継続が難しくなった」という相談は職種を問わずに派遣社員として働く女性の方によくある悩みの一つです。

派遣先企業によっては、現在の業務よりも身体に負担の少ない業務内容に調整してくれる場合もありますので、まずは派遣会社の担当者に相談してみましょう。

派遣会社の担当者が男性で、妊娠についての相談しにくいという場合は、担当者を女性に変更してくれる場合もありますので、派遣会社に相談することをおすすめします。

また、やむを得ない理由以外の退職理由の中で多いのは

• 実際に派遣先企業で勤務をしてみて仕事内容が自分に合ってないと感じた
• 製造現場や介護職などの業務で体力的に勤務が難しいと感じた

上記のような理由で「派遣の仕事をすぐに退職したい」と感じる派遣社員の方もいます。

このような理由での退職を避けるためにも
「事前に派遣会社や派遣先企業に仕事内容の詳細について質問する」
「職場見学や顔合わせの際に、業務を行う部署を見学する」
といった事前の情報収集を行い、自分に向いている仕事かどうかを検討することが大切です。

派遣社員が派遣開始後すぐ辞めるデメリットは？

派遣社員の方が派遣開始後にすぐ辞めるデメリットは、「派遣会社から次の仕事を紹介されにくくなる可能性がある」という点です。

派遣開始後にすぐに仕事を辞めることが続くと、派遣会社から「仕事を紹介しても、すぐ辞められてしまうかも…」という印象を持たれ、次の仕事の紹介が紹介されにくくなる可能性があります。

退職後、すぐに別の派遣先企業の紹介をしてもらう事も可能ですが、前職を「仕事内容が自分に合わなかった」という理由で退職した場合は、次の仕事に就く前に仕事内容や職場環境をしっかりと確認することをおすすめします。

派遣社員が派遣開始後すぐ辞めた場合、給料はどうなる？

派遣開始後すぐ辞めた場合でも、勤務した時間分の給料は支給されます。

ただし、契約期間の途中で勝手に仕事に行くのを辞めて、派遣会社との連絡を取っていない場合は、タイムカードの確認が取れないといった理由から給与の振り込み時期が通常よりも遅れる場合があります。

また、勤務の際に必要な制服などが支給されている方の中には、自己負担分の金額が給与から天引きされる場合があります。

「○ヵ月以内に退職した場合、制服代は派遣社員が負担する」
「制服のクリーニング代は派遣社員が負担する」
このような条件が設定されているときは、退職時に支給される給与から制服などの自己負担分を天引きされる場合があります。

こういった条件は、契約書や労働条件通知書に記載されていますので、就業前に確認しましょう。

派遣社員が派遣開始後すぐ辞めた場合、社会保険料や雇用保険料はどうなる？

派遣社員が派遣開始後すぐに仕事を辞めた場合の、社会保険料と雇用保険料については下記の通りです。

派遣社員が仕事を辞めたくなったら、誰に相談すればよい？

「派遣の仕事を辞めたいな…」と思ったときは、必ず派遣会社へ相談をしてください。

派遣会社の担当者は、派遣社員の方の悩みや問題を解決に向けて、相談に乗ってくれたり、派遣先企業に掛け合ったりしてくれる場合もあります。一人で悩まずにまずは派遣会社の担当者に相談してみましょう。

まれに派遣先企業の上司に相談する方もいますが、「派遣社員」の雇用主はあくまでも「派遣会社」ですので、仕事に関する悩みや相談はまずは派遣会社の担当者に相談するようにしましょう。

派遣社員が派遣開始後すぐ辞めたいと言ったら気まずくならない？

派遣社員の方が派遣開始後すぐに辞めたいと申し出ても気まずくなることはないので安心してください。

派遣会社の担当者がしっかりと話を聞いた上で、派遣先企業の方へも事情は説明し調整してくれるので現場で気まずくなることは基本的にはありません。

ただ、派遣会社を通さず先に派遣先企業の担当の方に退職を伝えてしまうと気まずくなる可能性もあるので、必ず派遣会社へ先に相談するようにしてください。

派遣社員が派遣開始後すぐ辞める場合も退職挨拶は必要？

派遣社員の方が派遣開始後すぐ辞める場合、退職挨拶は必須ではありません。

病気や怪我で急に辞めざるを得ない事情で退職挨拶ができない場合もあると思います。

もし、退職日に勤務される場合で現場の方へ退職の挨拶をできそうであればした方がいいでしょう。

派遣社員が派遣開始後すぐに辞めると違約金が請求される？

派遣社員が派遣開始後すぐに辞めても違約金を請求されることはありません。

ただし、制服など業務に必要な物を派遣会社が支給している場合は、制服代などの費用の負担が発生する場合があるので注意が必要です。

就業前に、契約書や労働条件通知書に記載されている退職時の条件について確認することが大切です。

派遣社員がすぐに辞めることが多い職種はなに？

派遣の仕事を開始したあと、すぐに辞めてしまう派遣社員が多い職種は「介護」や「工場」などの職種です。

理由としては、どちらの職種も仕事内容は結構ハードな職場が多いので「想像していたよりも仕事がきついので辞めたい…」という理由での退職が多いのが実情です。

この様な介護や工場、物流といった仕事内容が少しハードな場合が多い職種に関しては派遣会社の方にしっかりと仕事内容を確認しておいた方がいいでしょう。

まとめ

この記事をまとめると、

この記事があなたの仕事や今後の転職活動のお役に立てば幸いです。