【派遣のプロがお届けする】派遣社員の社会保険加入の実情と条件

この記事の管理者株式会社アドバンスフロー
代表取締役 中塚 章浩

大手総合人材会社を経て、リクルートに勤務。その後、現在の株式会社アドバンスフローを設立。派遣業務、転職エージェント業務、新卒採用代行業務など、幅広い業務を経験。

「派遣社員として働いてもきちんと社会保険に加入できる?」

とお悩みではありませんか?

派遣会社で約6年働いた「#就職しよう」編集部の中塚が、あなたの悩みを解決します。

この記事で、少しでも不安を解消して前向きにお仕事ができるように願っています。

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派遣社員として働く前に知っておきたい社会保険の内容

社会保険にはどのようなものがあるのか、派遣社員として働き出す前に確認しておきたい社会保険をそれぞれ紹介していきます。

社会保険の種類

社会保険には、

 

  • 雇用保険
  • 厚生年金保険
  • 介護保険
  • 健康保険
  • 労災保険

 

の5つがあります。まずはそれぞれがどのような役割を持った保険なのかみていきましょう。

雇用保険

雇用保険とは、能力開発などの支援を目的とした、休業時や失業時の生活を支えてくれる保険です。

 

  • 仕事を失った時に次の勤め先を見つけるための資金として活用できる「基本手当」
  • 育児休業中に受けられる「育児休業給付金」

 

などが雇用保険に含まれます。

基本的には年収×保険料率で支払うことになりますが、積立金や受給者実績などの状況から負担額が決定されるのが特徴といえるでしょう。

厚生年金保険

厚生年金保険は、

 

  • 65歳以降に老齢基礎年金として支給される「老齢厚生年金」
  • 亡くなった時に家族へと送られる、「遺族厚生年金」

 

などです。

つまり加入者にもしものことがあって、収入を得られる見込みがない時に支払われる保険のことを指します。

保険料率は18.3%と決められているので、給付額によって保険料に違いが生まれます。

介護保険

介護保険とは、

 

  • 居宅で入浴の介護や訪問介護が受けられる「居宅サービス」
  • 長年生活してきた場所で暮らしていけるようにサポートする「地域密着型サービス」

 

などが受けられるように加入する社会保険のひとつです。

働いている分には必要とならない保険ですが、老後の備えとして活用できます。

勤務先が協会健保に加入していれば全国一律で1.79%、 組合健保に加入もしくは設立している場合は組合で異なります。

65歳以上の場合は、市町村によって介護保険料が変わってくるため、興味のある方はお住まいの地域の保険料を調べてみましょう。

健康保険

健康保険は、

 

  • 医療機関で投薬や処置、診察を行った際の「療養給付」
  • 高額医療の費用補助となる「高額医療費」

 

などの加入者が平等に医療サービスを利用できるように作られた社会保険です。

勤務先が協会健保に加入していれば保険料は都道府県によって変化します。

さらに組合健保の加入または設立しているケースでは、組合で保険料が決まるので勤務先に確認を取っておきましょう。

労災保険

労災保険とは、

 

  • 通勤や勤務が原因で、病気やケガをしてしまった場合に支払われる「療養給付」
  • 通勤や勤務が原因で、病気やケガをして勤務できなくなった時の「休業給付」

 

などを補償してもらえる社会保険です。

勤務先が全額負担してくれるため、加入者にとっては負担額のかからない唯一の社会保険と呼べるでしょう。

派遣社員は社会保険に加入できるの?

派遣社員が社会保険に加入できるのかは、収入や勤務時間などによって変わってくるため 、まずはそれぞれの保険がどのような加入条件が必要となるのかまとめました。

希望する社会保険が得られるのかどうかチェックしていきましょう。

5つの社会保険の加入条件

紹介した5つの社会保険に派遣社員が加入できるのか、加入条件から検証していきます。

条件を満たしていれば希望して利用できるものから、義務付けられる社会保険もあるため、事前に情報をつかんでおくことをおすすめします。

雇用保険の加入条件

雇用保険の加入条件は、

 

  • 一週間の労働時間が20時間以上になる契約であること
  • 31日以上の雇用見込みがある場合

 

以上の2つの条件が必要になります。

雇用保険は「強制保険制度」と呼ばれ、法令によって加入することが義務とされているため、派遣社員でも条件を満たしていれば加入しなければなりません。

厚生年金保険の加入条件

厚生年金保険の加入条件は前提として、厚生年金保険が適用される会社で働いていることが求められます。

派遣社員の場合、

①一週間の労働時間と1ヶ月の労働日数が、一般社員の3/4以上

②以下5つの加入条件を満たしていること

  • 一週間の労働時間が20時間以上の契約
  • 雇用期間が継続して1年以上見込まれる
  • 給付額が月、88,000円以上
  • 学生ではないこと
  • 501人以上の会社もしくは、500人以下の会社で社会保険加入を、労使で合意した会社である

 

学生ではないことを条件に①か②の条件を満たしている場合は、加入義務が課せられます。

介護保険の加入条件

40歳以上で健康保険に加入している方であれば加入できます。

介護保険を考える時は、健康保険の加入を忘れずに行っておきましょう。

健康保険の加入条件

健康保険の加入は、健康保険適用の会社で働いていることが必要となります。

派遣社員の場合、

①一週間の労働時間と1ヶ月の労働日数が、一般社員の3/4以上

②以下5つの加入条件を満たしていること

 

  • 一週間の労働時間が20時間以上の契約
  • 雇用期間が継続して1年以上見込まれる
  • 給付額が月、88,000円以上
  • 学生ではないこと
  • 501人以上の会社もしくは、500人以下の会社で社会保険加入を、労使で合意した会社である

 

 

 

厚生年金保険と同じで、①か②の条件をクリアしていなければなりません。

労災保険の加入条件

労働保険については従業員を一人でも雇用している事業所なのであれば、原則として強制的に加入義務が発生する保険です。

労働基準監督署の認定によって病気やケガが、労災であると判断された場合に給付を受けられます。

派遣社員の社会保険に入るための方法

派遣社員として社会保険に加入するための方法を大きく2つに分けて紹介します。

現状では保険加入の条件を満たせないのであれば、加入条件を満たせる契約を目指しましょう。

3ヶ月以上の勤務を選ぶ

社会保険に加入しながら派遣社員として働きたいと考えるのであれば、3ヶ月以上の勤務をすることをおすすめします。

各種の社会保険に加入するためには週30時間労働と、2ヶ月を超えるもしくは見込みが必要となるため、より確実性を持たせるためには3ヶ月が目安となるでしょう。

加入条件の給付金額を達成する

派遣社員が健康保険と雇用保険に加入するためには、月に88,000円以上の給付がなければなりません。

1日の勤務が長くても単価の低い仕事だけでは、88,000円を超えられないことも考えられるため、派遣社員で社会保険に加入したいのであれば、収入面も考えていきましょう。

派遣社員が社会保険の常時使用に当てはまるのはいつから

常時使用は期間の定めなく雇用されている方で、過去1年以上の期間について引き続き雇用されている、もしくは雇入時から1年以上雇用される見込みが必要です。

常時使用とは

常時使用の労働者として認められるためには、

 

  • 期間の定めなく雇用されている
  • 過去1年以上の期間について引き続き雇用されている、もしくは雇入時から1年以上引き続き雇用される見込み

 

の2つの条件を満たしていることが求められます。

条件を満たしてさえいれば、派遣社員の方でも常時使用として社会保険に加入できます。

派遣社員が日雇いで常時使用となる条件

派遣社員の方でも長期間の勤務をしている方もいれば、日雇いで短い勤務をしている方など、働き方もさまざまです。

今回は日雇いで働いている派遣社員について、常時使用労働者となるために必要となる条件を紹介します。

雇用契約が2ヶ月以内という短いスパンの仕事の方でも、2ヶ月を超えて使用される見込みがあれば、社会保険に加入する義務が発生する常時使用労働者として認められます。

また2ヶ月を超えて雇用された実績があれば、勤務先が変わっても入社の当初から社会保険の対象者として扱われます 。

雇用契約が2ヶ月以後、4ヶ月以上の季節的業務

雇用契約が4ヶ月以内の季節的業務を行なっている派遣社員は、基本的には被保険者として認められません。

しかし、労働時間が20から30時間を超えると同時に、引き続き採用され4ヶ月以上の季節的業務を行うことになった場合は、社会保険に加入できるようになります。

雇用契約が6ヶ月以内の臨時的事業

雇用契約が6ヶ月以内の臨時的事業で働いている派遣社員については、基本的に保険適用外となります。

しかし、継続してさらに6ヶ月以上の契約が見込める場合は、2ヶ月以内、4ヶ月以上の勤務と同じように、社会保険に加入できる権利が与えられます。

派遣社員の社会保険加入は義務?

派遣社員にとって社会保険加入は義務とされているのかについて、詳しくお伝えします。決められた規則を守って働いていきましょう。

加入条件を満たしている場合の社会保険

社会保険の中には、雇用保険や厚生年金保険のように加入条件を満たしているのであれば、加入が義務付けられているケースもあります。

条件を満たした上で雇用保険や厚生年金保険に加入していないと、「6カ月以下の懲役または、50万円以下の罰金」の対象となるため、必ず加入しておくようにしましょう。

①健康保険

①6か月月以下の懲役または50万円以下の罰金(健康保険法208条)

②該当者の社会保険料を2年間遡って追徴(保険料は会社と社員の折半負担だが社員が退職済なら会社全額負担しかない)

②厚生年金保険

派遣社員の社会保険加入はあり?なし?メリットとデメリット

派遣社員の社会保険加入は本当に必要なのでしょうか。社会保険に加入したことで得られるメリットとデメリットから考えていきましょう。

社会保険加入のメリット

社会保険に加入することでどのようないい効果が現れるのか、3つのメリットをそれぞれ解説します。

将来的に年金額が増加する

社会保険に加入することは、同時に厚生年金保険に加入することになるため、将来的にもらえる年金額が増加することになります。

また障害や死亡してしまった際の補償もしてもらえるため、今現在ではなく将来の生活に安心を生むための社会保険としてうまく活用していきましょう。

自分だけでなく子供や妻にも支給される、厚生年金保険に加入できることはメリットのひとつといえるでしょう。

企業が保険料の一部を負担してくれる

社会保険は、すべてを自己負担しなければいけないというわけではありません。

企業が保険料の一部を負担してくれたり、全額負担してくれる労災保険などを活用できたりする点も魅力となるでしょう。

収入によって支払額が大きくなる社会保険だからこそ、企業の一部負担は、日々の負担を和らげる重要な役割を持ちます。

業務外の出産や疾病時の手当がもらえる

社会保険に加入して健康保険が使えるようになれば、業務外に出産や疾病で療養が必要になった際に手当をもらえます。

男性にとってはいついかなる時になるかわからない病気になった時の備えとして、女性の場合は病気だけでなく、妊娠した時の支援ともなってくれます。

もしもの時のためにも、健康保険に加入できるように働き方を考えてみてはいかがでしょうか。

社会保険加入のデメリット

社会保険に加入した事で逆にデメリットとなり得るポイントを2つ紹介します。社会保険の悪いところと良いところを比較して判断していきましょう。

社会保険の徴収で手取りが下がってしまう

社会保険を徴収されるということは、給付から差し引かれる形となるため、最終的な手取りが下がってしまうデメリットもあります。

収入額によっては社会保険を徴収されることで手取りが下がってしまい、生活が苦しくなってしまうことになりかねません。

正社員と比べて短期雇用になってしまう派遣社員としては、この点がネックとなっているケースも見受けられます。

配偶者の家族手当が支給停止になるケースもある

社会保険に加入するということは、安定した収入が得られると判断されることになるため、配偶者の家族手当が支給停止になる場合もあります。

企業によって変わりますが、130万円未満の収入であれば配偶者の家族手当が受けられる設定になっているケースが多くあります。

つまり家族手当が支給される以上の収入を得ることで、配偶者の家族手当が支給停止になってしまうことが考えられます。

社会保険に入れてくれない会社は違法?

義務とされている社会保険の加入条件を満たしているにも関わらず、社会保険に加入させてくれない会社は違法となるのでしょうか?

派遣社員や正社員関係なく、働いている会社が信用できる企業なのか確認しておきましょう。

加入条件を満たしているかチェックしよう

社会保険に入れてくれないと思っていても、もしかすると加入条件を満たしていないことも考えられます。まずは自分が加入条件を満たしているか確認することから始めましょう。

法律によって健康保険と厚生年金保険については加入しなければならないと定められているため、社会保険に加入させてくれない会社は違法行為をしていることになります。

社会保険加入をしたくない時はどうすればいいの?

派遣社員として働き続けたいけど、配偶者の扶養のままでいたいなどの理由で、社会保険に加入したくないという時に役立つ方法を紹介します。

保険に加入せず扶養内でおさめる方法

社会保険に加入せず扶養内で収める方法について紹介していきます。ちょっとした工夫をするだけで、社会保険に加入せずに働き続けることも可能になります。

2ヶ月以上の契約を避ける

社会保険の加入条件のひとつとして、2ヶ月以上の勤務があります。

つまり2カ月以下の勤務であれば、条件を満たさないことになるため、2ヶ月以上の契約を避ければ社会保険に加入する義務は発生しません。

どうしても社会保険に入りたくないという方は、2ヶ月未満の契約先を選んでいきましょう。

加入条件の収入を超えないようにする

勤務日数に加えて、年収が約1,060,000円以上の場合は社会保険に加入しなければなりません。

月の収入が88,000円を超えなければ1,060,000円を超えることはないので、月収は88,000円を超えないように調整しましょう。

収入と日数をしっかり管理しておけば、派遣社員として働きながら扶養内で納めることも可能です。

社会保険と同様に派遣社員は年金ももらえる?

社会保険には条件を満たせば加入できる派遣社員ですが、年金も同じように得ることができるのかについてまとめました。

年金をもらう条件

派遣社員がもらえる年金には、国民年金と厚生年金の2つがあります。厚生年金の場合は社会保険の加入条件を満たさなければなりません。

国民年金の場合は20歳以上、60歳未満の全ての人が加入を義務づけられているため、保険料の納付をしていければ、派遣社員の方でも老齢基礎年金として支給してもらえます。

年金見込額はどれくらいになるのか

国民年金を40年間納付した場合、保険料は1年納付する事に、毎年約19,500円増額していくことになるため、受給見込み額が年間で約780,000円になります。

もし厚生年金の加入期間が1年延びた場合は、毎年10,000円から50,000円となるため、30年間働き続けられれば、年間で300,000から1,500,000円になるでしょう。

社会保険加入時の派遣社員の手取り

社会保険に加入することになった際の派遣社員の手取りはいくらぐらいになるのか、1つの例を挙げて解説します。

派遣社員として社会保険料を納付する姿を、具体的にイメージしてみましょう。

派遣社員の給料計算方法

派遣社員の給料は時給制となるため、「時給×就業時間×勤務日数」が基本的な計算方法となります。

例えば時給1,200円で7時間の勤務をした場合の1ヶ月の収入は、

1,200円×7×30= 252,000円

という結果になります。

勤務時間と時給によって変化していくので、自身の収入を当てはめて計算すれば、社会保険の加入条件を満たせているのか簡単に確認できます。

社会保険の徴収を受けた際の手取り

給料計算方法を紹介しましたが、全ての額が手取りとなって帰ってくるわけではありません。

所得税はもちろんのこと、社会保険に加入した場合は、保険料も計算に入れることになります。

所得税を合計した値は額面給与の15%程度になるとされていることから、手取りの計算は、月収の15%の価格を引くことになります。

保険料と所得税
252,000円×0.15=37,800円

手取り
252,000円‐378,000円=21,4200円

勤務日数などの増減や控除金額などは人によって変化するため、あくまでも参考額となりますが、保険込みで計算した月の手取りは213,000円ほどの収入となるでしょう。

派遣会社各社の社会保険情報のまとめ

派遣会社の中で社会保険情報についてまとめているページを一覧にして紹介します。

社会保険の情報をより詳しく知りたい方は、各サイトで情報集めをしてみることをおすすめします。

テンプスタッフ社会保険制度のご案内

スタッフサービス給与・社会保険

アデコ社会保険

マンパワー派遣社員が加入すべき保険とは?

パソナ社会保険・雇用保険

リクルートスタッフイング社会保険とは?

フルキャストフルキャストでできること

エントリー労働者派遣事業に関する情報

エラン給与・社会保険など

ネオキャリア社会保険加入条件と手続き方法

ヒューマンリソシア社会保険・労働保険

ホットスタッフ福利厚生・その他制度

マイナビ各種保険には加入できますか?

ランスタッド社会保険

まとめ

この記事をまとめると、

社会保険は加入条件さえ満たしていれば派遣社員でも加入できる
たとえ派遣社員であったとしても、それぞれの社会保険の加入条件さえ満たしていれば誰でも加入できます。

逆に条件を満たしているにも関わらず加入しなかったり、 業者が加入させなかったりした場合は違法となる点にはご注意ください。

社会保険に入りたくないなら加入条件を満たさないように調整する
家族の扶養から抜けたくないなどの理由がある方は、勤務日数や収入などが社会保険の加入条件を超えないように調整するようにしましょう。

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