株式会社アドバンスフロー 代表取締役
中塚 章浩
著書「面接の疑問 Q&A」・Twitter
パーソルテンプスタッフ株式会社に約6年在籍し、現在は派遣会社「株式会社アドバンスフロー」の代表取締役。
のべ約2,000名もの転職支援を行い、求職者が希望する仕事を得られるよう尽力。人材業界16年の経験から「派遣はしっかりとした情報が得られれば得られるほど、理想の職場を見つけられる」と確信し、多くの人が情報を得られるよう、記事の監修も行う。
「高校生って派遣バイトをできるの?」
「登録不可の派遣会社があるけど、なんで?」
このような疑問を抱えていませんか?
この記事では、高校生の派遣バイトについて解説します。
バイトのために派遣会社を探している高校生の方や保護者の方にとって、この記事が少しでもお役に立てば幸いです。
目次
高校生が派遣バイトをすることはできる?
高校生が派遣バイトをすることは可能です。
派遣の法律では中学校卒業以上の年齢に達している場合、直接雇用のアルバイトと同様に就業が認められています。実際に求人媒体でも、アルバイト求人に混ざって派遣バイトも多く掲載されており「高校生OK」の派遣求人がいくつも掲載されています。
しかし派遣会社の中には、「高校生登録不可」や「18歳以上から登録可能」といった高校生を登録対象外に設定している派遣会社もあります。
そもそも派遣バイトとは?
派遣バイトとは、派遣会社に登録して短期や長期の仕事をする働き方のことをいい、企業に直接雇用される一般的なアルバイトと雇用形態が違います。
- 【直接雇用のアルバイト】
- お店や企業に直接雇われて働きます(直接雇われることから、直接雇用とも言います)。働いた賃金は雇用主である店長や企業から支給され、雇用主と労働者の直接契約の上に成立している労働契約になります。
- 【派遣バイト】
- 雇用主は派遣会社になりますが、働く場所は派遣会社ではありません。派遣会社と雇用契約を結び、派遣先企業へ派遣社員として就業します。派遣先である店舗や企業が仕事を教えてくれて一緒に働くことになりますが、あくまでも派遣会社の社員となり、給与は派遣会社から支払われることになります。
直接雇用バイトは、求人募集している店舗や企業に応募して、店長や人事担当者と面接をして採用されて働くことになるでしょう。
しかし派遣バイトでは、派遣会社に登録をしてから、派遣会社がもっている求人から働きたい仕事に応募するか、派遣会社から求人を紹介されて働くことになります。派遣会社に登録すれば、高校生で働くことができる仕事を斡旋してくれます。
派遣社員として就業するので厳密には「アルバイト」という働き方とは異なりますが、責任の程度や就業期間が正社員よりアルバイトに近い働き方のため「派遣バイト」と呼ばれています。
なぜ高校生が登録できる派遣会社と登録できない派遣会社があるの?
派遣会社が高校生の登録を禁止している理由は「高校生では依頼主の需要に合わない」からです。
派遣バイトは高校生も就業が可能な働き方です。しかし派遣会社によっては「高校生登録禁止」や「18歳以上から登録可能」といった高校生の就業を禁止している派遣会社も多く存在します。
派遣会社が高校生の登録を禁止している、つまりは高校生では依頼主の需要に合わない理由としては、以下の4つが挙げられます。
- 時間帯が制限されている
- 長期就業ができない
- トラブルが発生しやすい
- 派遣先企業の希望年齢に達していない
ここからは、それぞれの理由について詳しくご紹介します。
理由1.時間帯が制限されている
高校生の登録を禁止する理由のひとつとして、高校生は働く時間は制限されていることが挙げられます。
昼間学生であれば、学校終わりの放課後からでないと働くことができません。そして18歳未満の未成年は22時~5時の深夜帯の労働が禁止されています。
そのため高校生は放課後~22時までの時間帯でしか働けないことから、仕事に制限ができてしまうのです。
登録してくれたのに案内できる仕事がない可能性があることから、最初から高校生の登録を禁止している派遣会社が多いのです。
理由2.長期就業ができない
高校生の登録を禁止する理由として、高校生は働ける期間が限られてしまう場合が多いからです。
高校生は、高校卒業とともに就職や進学によって退職してしまうことが多いことから、最長でも3年間で辞めてしまう場合が多いです。
さらに厳密にいうと、高校入学と同時にアルバイトを始める高校生は少ないことから、高校生バイトの就業期間は半年から1年ほどが多く、長期的な人材定着を希望している企業とは需要が合わないのです。
派遣バイトでは長期就業ではない1日単位の仕事を見かけることもありますが、実は単発派遣・1日派遣は2012年の法改正と共に原則禁止されています。
法改正によって単発派遣で派遣社員を短期就業されることが難しくなり、原則として31日以上週20時間以上の雇用を派遣就業では担保する義務が発生しました。そのため1ヶ月以上の仕事のみ扱っている派遣会社が増えたのです。
1ヶ月以上働いてもらう人材であれば、高校生バイトよりも社会人経験がある成人バイトの方が、企業にとって需要があります。よって高校生の派遣社員に案内できる仕事がなくなってしまうため、高校生登録を禁止しているのです。
理由3.トラブルが発生しやすい
高校生は社会経験がなく、推薦できる経歴やスキルが何もないため、派遣先企業に紹介するには派遣会社からするとリスクが発生します。
フリーターや大学生・主婦の方であれば過去にアルバイトや正社員での社会経験があるので、仕事に対する姿勢やビジネスマナーなど働くにあたって必要なスキルを身につけていることが多いです。
しかし高校生は多くの場合が、今回のバイトが始めてという方ばかりです。なかには敬語も満足に使えず、遅刻や欠勤を平気で繰り返す無責任なバイトも存在します。そのため高校生では依頼主である派遣先企業に推薦できないと感じてしまうのです。
また高校生のなかには、高校がバイト禁止しているけど黙っていたり、親の門限があったりする可能性もあります。派遣会社としては、働いている派遣社員が高校生だったために高校や親とトラブルが発生することも避けたいのです。
理由4.派遣先企業の希望年齢に達していない
希望する年齢から高校生が外れている派遣先企業の求人を取り扱っている場合も、高校生登録を禁止する理由となります。
派遣会社では人材を希望している派遣先企業から求人案件を貰ってきています。その際派遣先企業は「このような人材を案内して欲しい」と希望条件を派遣会社に伝えています。
具体的には、以下のような希望条件を言われる場合もありますし、これ以外にもさまざまな条件を伝えられます。
「男女どちらの方が今回の仕事には適している」
「過去に同じような接客業の経験があるのか」
「この仕事には何歳~何歳までの人が向いている」
そして多くの場合は、派遣先企業から提示される希望条件の人物像から高校生は外れてしまいます。よって高校生の方へ案内できる仕事があまりないことが多く、18歳以上から登録可能など登録条件を設定している派遣会社が多いのです。
求人サイトで高校生応募可能の派遣バイトを探すことはできるの?
タウンワークやマッハバイトなどの求人サイトから高校生も応募可能な派遣バイトを探すことは可能です。
求人情報の検索画面の条件や、フリーワードボックスに「高校生OK」「高校生応募可能」と入力して求人検索を行うとよいでしょう。
また、タウンワークなどの求人サイトから派遣バイトの求人に応募することは可能ですが、実際に働くためには一度、応募先の派遣会社の登録会に参加する必要がある場合もあります。
高校生がバイトするなら直接雇用のアルバイトと派遣バイトどっちがいいの?
選考や時給、働きやすさなどの考慮すると、高校生も採用されやすい仕事を選べば、派遣バイトで働くほうが時給や期間などではメリットが多いです。
選考について比較すると、派遣バイトでは、他にもフリーター層や主婦層といった社会人経験のある派遣社員も応募しておりその中から選考されるため、高校生では選考で勝ち残るには若干不利になってしまいます。
それに比べて自宅や学校周辺で募集している直接雇用のアルバイトでは、高校生を毎年採用している職場も多いです。
しかしながら、食店やコンビニ、スーパーといった接客、販売業などの職種・業種を選ぶと高校生の派遣バイトでも積極的に採用しているケースが多くなっています。
また時給で比較すると、直接雇用のアルバイトより派遣バイトの方が時給が高い傾向があります。
派遣法で定められている最低賃金は直接雇用のアルバイトの最低賃金より水準が高くなっていることや、派遣会社が時給設定をするため、人が集まりにくい案件や集まりにくい時期には時給を高めに設定して募集していることが要因として考えられます。
さらに派遣バイトは期間が短期間で設定されていることが多く、1ヶ月更新の契約や1日単位の仕事など学業と両立しながら働きやすい就業形態になっています。
高校生可の派遣バイトは面接なしが多いの?
派遣バイトでは面接をおこないません。人材派遣の法律で基本的に派遣先企業と派遣社員の面接が禁止されているからです。
状況によっては派遣会社を交えて3者での面談をおこなうことはありますが、派遣バイトでは基本的に選考は派遣会社がおこないます。
しかし派遣会社も数多くいる派遣社員から仕事の応募が来る度に面接をしていく訳にもいきません。そのため派遣社員の選考は、派遣会社の基準でおこなっていきます。
- 電話での対応
- 登録面談の際の受け答え
- 登録情報(住所や年齢・性別)
- 過去の就業経験(遅刻や欠勤が無いか)
高校生も単発(日雇い)での仕事はできるの?
高校生は単発(日雇い)の仕事を派遣で行う事は可能です。
単発(日雇い)での派遣は2012年の法改正で原則禁止になりました。しかし例外規定とされる限られた労働者のみ単発での派遣が許可されています。
例外規定となる労働者の条件は、以下のようになっています。
- 60歳以上の者
- 雇用保険の適用を受けない学生(いわゆる「昼間学生」)
- 副業として従事する者(生業収入が500万円以上の者に限る。)
- 主たる生計者以外の者(世帯収入が500万円以上の者に限る。)
これら上記の条件を満たす人は、全労働人口の3割ほどしかおらず、単発(日雇い)の派遣に就けない人は多いです。しかしながら、昼間に通学している高校生(夜間や通信制を除く)であれば、単発派遣での仕事ができます。
高校生であれば「学校の無い土日だけ働きたい」「試験前はバイトせずに暇な時期だけ働きたい」「夏休みや冬休みなど長期休暇だけのバイトを探している」など通年のバイトより単発でのバイトのほうが働きやすいでしょう。
また例外規定での単発派遣では通常派遣であれば選考のライバルともなるフリーター層や主婦層は就業できる人が少ない為、選考も有利になります。高校生だからこそ単発の派遣が向いているでしょう。
高校生が派遣バイトをするメリット
派遣バイトは、幅広い職種での就業チャンスがあったり、学業との両立がしやすいというメリットがあります。
高校生がバイトをするとなれば地元のスーパーやレストランでバイトをすることが一般的でしょう。
しかし派遣バイトであれば、イベントスタッフの仕事や軽作業、中には高校生も就業可能なコールセンターのバイトなど数多くの職種があります。高校生可の派遣バイトで貴重な社会経験を積んでいくことができるでしょう。
また単発の派遣バイトであれば、土日や長期休暇のみ働くことができ、学業とバイトの両立がしやすいでしょう。時給も直接雇用のアルバイトで働くより高くなっています。
まとめ
この記事をまとめると、
派遣会社に登録しておけば高校生のような例外規定の人材しか就業できない単発派遣での就業が可能です。ただし一般的なアルバイトと比べると求人数は少ないです。
普段の高校生活では味わえない経験、高い時給や空いた時間でも働ける労働環境を活かせる派遣バイトは、実はかなりおすすめな働き方です。
まず高校生も登録ができる派遣会社を探してみましょう。ただし高校生がバイトをする場合は、親や学校の許可を得ておくことをおすすめします。
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