【転職のプロが教える】転職エージェント経由は受からない?書類選考や面接に受からない理由とは

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パーソルテンプスタッフ株式会社に約6年在籍し、現在は人材紹介会社「株式会社アドバンスフロー」の代表取締役。
のべ約2,000名もの転職支援を行い、求職者が希望する仕事を得られるよう尽力。人材業界16年の経験から「転職はしっかりとした情報が得られれば得られるほど、理想の職場を見つけられる」と確信し、多くの人が情報を得られるよう、記事の監修も行う。

「転職エージェント経由で応募した方が受からないって本当?」

と思っていませんか。

この記事では、転職エージェント経由の求人応募について解説します。

転職エージェントを利用していてなかなか選考がうまくいかないとお悩みの方にとって、この記事が少しでもお役に立てば幸いです。

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転職エージェントを通して受けているから受からないの?

転職エージェントを通して選考を受けていることが、受からない原因である可能性は非常に低いです。

確かに転職エージェント経由の応募者を採用すると、求人を出した企業は転職エージェントに対し紹介手数料を支払わなければなりません。

しかし、転職エージェントに求人を依頼している企業の多くは、紹介手数料というコストをかけてでもより良い人材を採用したいと考えています。

選考に受からない原因は、転職エージェントを通していること以外であることがほとんどです。

転職エージェント経由で設定した面接に受からない理由は?

転職エージェントを経由で設定した面接に受からない理由は、多くの場合下記の4つです。

  1. 基本的なマナーを守っていない
  2. 自己アピール不足
  3. 準備不足
  4. 倍率が高い

なかなか選考に合格しない登録者は、転職エージェントのサービスをあまり活かしきれていない可能性があります。せっかく転職エージェントに登録しているならば、遠慮せず力を貸してもらいましょう。

1.基本的なマナーを守っていない

面接の基本的なマナーを守っていないことが、原因の1つであることが多いです。

名刺交換の方法や着席に関するマナーなど、面接に関わる初歩的なマナーを守るだけでも印象が良くなります。

また、面接官の質問に対する、受け答えの仕方も大事です。例えば結論から話す、相手の質問の意図に合った回答をするなどを意識すれば、面接官とスムーズにコミュニケーションをとれます。

面接が苦手な場合は、転職エージェントの担当者に模擬面接を依頼し、練習して慣れていきましょう。

2.自己アピール不足

面接官に対して、自己アピールが上手にできていないかもしれません。

自分の強みを整理し、面接でスムーズにアピールできるように、転職エージェントの担当者に模擬面接を依頼して練習しましょう。

志望度の高い求人企業の同業他社で何社か実際の面接を受けて、模擬面接で練習したことを身に付ける場を設けてもよいです。

希望する場合は、転職エージェントの担当者に相談しましょう。練習のつもりで受けていることを、求人企業には絶対に秘密にしてくれます。

3.準備不足

面接の事前準備が不足していることは、面接に受からない直接の原因となり得ます。

転職エージェントの多くは、過去同じ求人に応募した別の登録者が面接で受けた質問を、事前に共有してくれます。

共有された各質問に対して、自分なりの答えを事前に用意しておきましょう。転職エージェントからもらった求人票は隅々まで読み、面接を受ける企業の公式ホームページもしっかり確認しましょう。

また、転職エージェント経由で伝えられた、自分が他の企業で受けた面接の不合格理由も参考にしましょう。例えば「早口で話すので、あまり落ち着きがない応募者だと感じた」という理由であれば、次の面接からゆっくりと話すことを心がけて面接に臨みましょう。

4.倍率が高い

応募した求人の倍率が高いと、偶然同時に応募してきたかなりハイスキルな他候補者が優先されてしまうことがあります。

書類選考に合格している時点で、採用の見込みは十分あるため、応募者自身ではなく運が悪いケースです。

転職活動には運も関わってきますが、運の要素を少なくするにはできるだけ多くの求人に応募することです。

何か気に入った点が1つか2つでもあれば応募してみると選択肢が拡がり、内定の確率も上がります。面接前は志望度が低かったが、面接を受けたら企業の魅力に気付き志望度が大幅に上がった、ということは珍しくありません。

転職エージェント経由で応募した企業の書類選考に受からない理由とは?

転職エージェント経由で応募した企業の書類選考に受からない理由の1つとして、応募数が少ないことが挙げられます。

なりふり構わず応募するのではなく、応募する際の条件を少し緩めてみるだけでも違います。

自分が良いなと感じる求人は、多くのライバルも良いと感じています。選択肢を拡げて、まずは選考に合格することを目指しましょう。

また、不合格理由の分析が足りていないことも多いです。

転職エージェントから伝えられた書類選考の不合格理由を、確認してみましょう。

転職エージェントは面談後に応募書類の添削をしてくれますが、全ての企業に通用するような完璧な応募書類を作ることは難しいため、実際に選考を受けながら変えていく必要が生じることもあります。

例えば「転職回数が多すぎる」という不合格理由が多ければ、転職回数の多さを補うため自分のスキルを簡潔にアピールできる書き方を、転職エージェントの担当者に相談しましょう。

転職エージェント経由で応募した企業の選考通過率はどれくらい?

転職エージェント経由で応募した企業の選考通過率は、選考の段階ごとに違います。

  • 書類選考通過率 20~30%程度
  • 1次以降の面接通過率 30~40%程度
  • 最終面接通過率≒内定率 40~60%程度

書類選考と1次面接の通過率の低さには、面接官の時間の節約が背景にあります。

面接の所要時間は1人の応募者につき約30分~1時間のため、全ての応募者に会っていると面接官の時間がひっ迫してしまいます。

特に2次以降の面接では部門長や、企業によっては社長など忙しいポジションの人が面接官となる場合が多く、面接できる時間が非常に限られています。よって、面接する応募者をある程度厳選する必要があるのです。

最終面接通過率が最も高いのは、最終面接以前の選考で厳選されてきた応募者のみ最終面接に進んでいるからです。

面接官との人柄面での相性もあるため、ハイスキルな登録者でも、選考の数をこなさなければ内定を獲得するのは非常に難しいことがわかります。

転職エージェントを通した方が受かりやすいってことはある?

転職エージェントを通した方が、かえって受かりやすいということはあり得ます。

転職エージェントは、転職サイトやハローワークでは得られない情報を提供してくれるからです。

過去に同じ求人に応募した別の登録者が面接で受けた質問はもちろん、面接官の人柄などの情報を事前に共有してくれます。安心して面接に臨めるので、面接当日に自分の力を出し切れることが多いです。

また、登録者の志望度に合わせて、ぜひ面接の機会や内定がほしい旨を企業にプッシュしてくれます。例えば面談で感じた登録者の良い点を担当者が求人企業に伝えることで、本来であれば書類選考に落ちていたはずの登録者が、面接に行けることはよくあります。

具体的にはスキルは足りていないが、登録者のコミュニケーション能力の高さや明るい人柄を担当者がアピールし、企業が会うことを決めたケースです。

転職エージェントを経由して書類落ちした企業に直接応募してもいい?

転職エージェントを経由して書類選考で落ちた企業に、直接応募するのは厳禁です。

選考は確実に不合格になる上に、求人の応募状況を管理できていない応募者であるというマイナスの印象を求人企業が抱きます。

同じ求人に短期間で二度も応募しても、志望度の高さを企業側にアピールすることはできません。むしろ、「弊社に応募したことを覚えていないのか」とがっかりされてしまいます。

もし再度同じ求人に応募するならば、1年ほど空けてからがおすすめです。

転職エージェントを通して未経験異業種の企業を受けると受からない?

転職エージェントを通して未経験異業種の企業を受けても、受かることはあります。

未経験でも転職エージェントを通したことが原因で、選考が大幅に不利になるケースは少ないです。むしろ、選考のハードルが高い求人に応募していることが受かりにくい理由であることが多いです。

例えば未経験者歓迎と記載されていても、求人票の「必須、またはあると望ましい経験・スキル」が結構ハイレベルな求人に応募している場合です。企業が望むレベルが高い場合、経験豊富なライバル応募者が同時に応募してくると、応募手段に関係なく未経験者は不利です。

さらに、上記のような企業が望むレベルが高い求人企業は「余程優秀な人ならば未経験者でも採用の可能性あり」という温度感であることが多いです。

応募する前に求人票の「求める人物像」欄を、よくチェックし、担当者にも選考のハードルに関して聴いてみましょう。

転職で書類選考や面接になかなか受からないのはコロナのせい?

転職で書類選考や面接になかなか受からないのは、新型コロナウィルス流行による景気の落ち込みが影響している可能性もあります。

飲食や旅行・アパレルなどの業界に関係のない企業も、不景気の影響が自社に及ぶことに備えて、積極的な採用活動をするよりも、より優秀な人を少数採用する方向の企業が増えています。

しかし転職エージェントに求人を出している時点で、財政に余裕がある企業であることが多く、自社にマッチしている応募者であれば採用します。

転職活動は時の運もあります。しかし、履歴書や職務経歴書・面接の受け答えの内容などを工夫することで、転職活動が上手くいくことも多々あります。

行き詰まった時こそ、転職エージェントに相談してみましょう。

転職エージェントが面接結果や内定に関して嘘をついてくることはある?

転職エージェントが書類選考・面接の結果や内定に関して、嘘をついてくることはまずあり得ません。

実際は合格だったが登録者には不合格と伝えることも、その逆もトラブルに直結するからです。

また、選考結果に関して嘘をつくと、転職エージェントが利益を得られるチャンスから遠ざかるからです。

転職エージェントは求人企業が出した内定を、登録者が承諾して入社が決まり、求人企業から紹介手数料を受取るビジネスです。転職エージェントが嘘をついても結局入社は決まらないので、紹介手数料を得られません。

転職エージェントは利益を追求する一般企業のため、自社の利益の妨げにもつながるような行為である嘘は絶対につきません。

転職エージェントと転職サイトに全く同じ求人があったらさすがに転職エージェント経由が受かりにくい?

転職エージェントと転職サイトに全く同じ求人があった場合、必ずしも転職エージェント経由で受けた方が受かりにくいわけではありません。

ほとんどの求人企業は、純粋に評価がより高い方の応募者を採用します。転職エージェント経由の応募者の評価のほうが高いならば、転職エージェント経由の応募者が採用されることがほとんどです。

紹介手数料は一度払えば完結しますが、応募者が入社してからは長期間給料を払い続けることを考えると、紹介手数料に関係なく自社により合った応募者を採用したいと企業側も考えています。

ただし、転職エージェントと転職サイトの両方に求人を出している企業は、採用を急いでいるケースが多いです。よって、各応募者の評価に大きな差が無ければ、より入社日が早い応募者を優先して採用することもあります。

以上により、転職エージェントを経由して応募したか否かは、合否にほとんど関係ないことが大半です。

まとめ

この記事をまとめると、

転職エージェントを通して選考を受けていることが、受からない原因であることはめったにありません。

転職エージェントに求人を依頼する企業の多くは、紹介手数料を払ってでも自社にマッチした人材を採用したいと考えています。

履歴書・職務経歴書の再添削や、模擬面接など転職エージェントのサービスをしっかり活用して、内定に一歩ずつ近づきましょう。

この記事があなたの転職活動のお役に立てば幸いです。

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この記事の執筆者
「法人派遣マッチング」ならびに
転職エージェント「♯就職しよう」運営
株式会社アドバンスフロー 代表取締役 中塚 章浩

大手人材サービス会社在籍で2,000名以上の就業に携わり、
「自分に合った派遣会社や人材紹介会社を選ぶ重要性」 を肌で感じてきました。この記事の執筆を通して、派遣会社や人材紹介会社を選ぶ際のミスマッチを少しでも解消できればと思っています。
現在、派遣会社と企業をつなぐ「法人派遣マッチング」と求職者と企業をつなぐ「転職エージェントサービス」を運営しており、それらから得られる最新情報をお伝えするべく、随時、記事の編集や更新も行っています。

経歴
パーソルテンプスタッフ株式会社に在籍後、2010年に株式会社アドバンスフローを設立し、求職者向け情報サイト「♯就職しよう」を運営。現在、#就職しようの執筆とともに、転職・就職などHR領域に関するサービスを多数展開中。 ・執筆者の詳しい経歴はコチラ
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