株式会社アドバンスフロー 代表取締役
中塚 章浩
著書「面接の疑問 Q&A」・Twitter
パーソルテンプスタッフ株式会社に約6年在籍し、現在は人材紹介会社「株式会社アドバンスフロー」の代表取締役。
のべ約2,000名もの転職支援を行い、求職者が希望する仕事を得られるよう尽力。人材業界16年の経験から「転職はしっかりとした情報が得られれば得られるほど、理想の職場を見つけられる」と確信し、多くの人が情報を得られるよう、記事の監修も行う。
「外資系企業の面接は、英語なの?」
「日本の企業と面接に違いってある?」
と不安になっていませんか?
この記事では、あなたの不安や疑問にお答えします。
外資系企業と日系企業の面接にはどのような違いがあるか、また英語面接はどのような内容でどう対応したらいいのか。
この記事では外資系企業の面接の対策と内容を徹底解説します。
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目次
外資系企業は必ず英語面接がある?
英語面接をする外資系企業は、それほど多くはありません。
確かに外資系企業というのは、外国の資本によって設立されている企業であるので、会社のトップは基本的に日本人ではありません。
そのため面接は日本語で行われず、英語で行われているのではないかとイメージしている人も多いのではないでしょうか。
しかしながら、実際は英語面接を行う外資系企業は多くないのです。
ここからは、外資系企業の英語面接についてより詳しくご紹介します。
英語面接が行われるのは稀
外資系企業といっても日本にある以上は、顧客も採用を担当する社員も日本人であることが多いため、英語面接が行われることは少ないのです。
日本に来たばかりの外資ITなどのベンチャー企業や、英語を使うことが多い一部の部署だと英語面接を実施しているところもあります。
しかしながら、それ以外の部署だと外資系企業といっても日本語で面接をすることが多いです。
日本は世界3位の経済大国で日本だけでビジネスが成立することもあったり、ビジネスマナーなども独自の風習があったりするので、海外の方から見れば日本の面接内容も独特だと思ってしまうこともあります。
そのため、日本人から見ると、面接は日本語で実施はするものの、日系企業とは少し違う雰囲気の面接である可能性は高いですが、英語面接が必ず実施されるというわけではありません。
また、日系企業とは違う面接の流れや内容は企業によっても異なるため、一概に外資系企業はこうだとは言えません。
英語面接のある企業は募集要項を見れば分かる!
英語面接があるかどうかは、募集要項に記載されていることがほとんどです。
外資系企業だから、日本語で面接していても突然英語で質問されたりするのではないかと不安に思っている人もいるかもしれません。
しかし基本的に英語が必要で、英語面接を実施する場合は、TOEIC何点以上が条件などと募集要項に書いてあります。
やはり採用する側としても、英語力を確認したい仕事の場合は、応募条件に書いておくことである程度絞るようにしています。
予告なく英語面接を実施して英語力を見るというのは、採用する側にとってもあまり効率の良いやり方ではありません。
最終面接だけ英語の場合もあり
通常、最終面接は会社のトップの役員がすることが多いことから、最終面接のみ英語面接になる場合もあります。
英語が必須ではない部署の場合は、側にいる他の日本人役員が通訳してくれることもありますが、英語が必須の部署の場合はここでちゃんとコミュニケーション取れるのかを見られることもあります。
さらに外国人による英語面接の場合は、面接時間が長くなることも多いです。
外資系企業の面接回数は?
外資系企業の場合は日系企業と比べると面接回数が多いです。
通常の社員や新卒の場合はそれほど多くはありませんが、役員やマネージャー職での転職の場合はさらに多くなります。
外資系企業の面接回数は通常3回
外資系企業の面接回数は、企業やポジションにより異なりますが、通常は「人事の採用担当」「担当部署の部長・課長」「役員・重役」の3回あります。
重要なポジションだと日本にいない本国にいる本社のトップのCFOなどとスカイプやズームなどでビデオ面接をすることもあります。
外資系転職の面接で1回だけで2次面接が無いというところはほとんどありません。
ディスカッションがある場合も
面接の他にテーマを与えられてグループでディスカッションをする場合もあります。
グループディスカッションの内容には、大きく分けて2通りがあります。
テーマを与えられてその内容について自分の知識を元にディスカッションをする場合と、資料を与えられてその内容を制限時間以内に読み込んでその内容を元にディスカッションをする場合があります。
グループ面接に来た人同士でする場合もあれば、面接官に意見を述べる場合もあります。
外資系企業への転職の面接対策
外資系企業への転職の面接対策はどのようなことがあるのでしょうか。
英語面接があるという以外は基本的には日系企業と大きく変わりはありませんが、日本の風習や常識が通じない部分が多少あります。
面接は自分という商品を売り込む営業
外資系企業への転職は自分という商品を売り込む営業だと思って下さい。
例えば謙遜したり謙虚な態度で面接をすると自信がない人だと思われます。
自分はいかに会社に役立つか、海外にも興味があることなどをしっかりアピールしておく必要があります。
面接質問でよく使われる常套句を丸暗記したような受け答えは外資系では特に嫌われる傾向があります。
外資系企業の面接は逆質問が重要
外資系企業の転職面接のコツは積極性やコミュニケーション能力をアピールするためにも逆質問が効果的です。
逆質問がないことが落ちる原因になってしまうこともありますが、逆に面白いことを聞くと一気に印象が良くなったりもします。
最後に「何か質問ありますか?」と聞かれた時に「特にありません」と答えたりすると会社にそれほど興味が無いと思われたりコミュニケーション能力が無いと思われてしまうので終わり方が重要です。
そのため、こう聞かれたらこう答えるという答えを用意しておくことも重要ですが、逆質問の候補もいくつか用意しておきましょう。
メモを取るということ
企業の面接で持っていくもののリストの中にメモ用紙と筆記用具と書かれているのを見かける事も多いのではないでしょうか。
何かメモしたい事があればメモをしても良いというメッセージでもありますが、メモを取るというのは評価が分かれることです。
会社に興味があることや、仕事に対しての熱心さをアピールすることが出来る一方で、物覚えが悪いと思われることもあります。
やはりここは、メモを取る事による印象などを深く考えずに、素直にメモをした方が良いと思った事をメモするのが良いのではないでしょうか。
英語面接の対策
外資系企業で英語面接があった場合、どのような面接対策を行ったらいいのでしょうか。
よく面接で聞かれる定番の質問に対する答えをあらかじめ用意しておくのはもちろんですが、それだけでは対応出来ないこともあります。
スモールトークのやり方
通常、英語でのコミュニケーションが必要な企業で英語面接を実施しているのであれば、本題に入る前にスモールトークをすることが多いです。
スモールトークというのは日本語で言う雑談のようなことで、天気がどうだとか道が混んでいたかなどという話を挨拶の後にしてきます。
ここでYesかNoだけでの答え方では印象は良くないでしょう。
何を聞かれるか分からないところでなかなか対策するのは難しいかもしれませんが、なんとか頭をフル回転させてYesかNo以外の答えをするようにしましょう。
一番の難関はディスカッション
英語面接の一番の難関はディスカッションです。
ディスカッションは一朝一夕で身につけた英語ではどうにもならず、自分が持っている英語力やビジネスの知識などを総動員しなければなりません。
流れとしては英語資料を渡されて、これについてどう思うかなどと聞かれることもあればグループに分かれてディスカッションする場合もあります。
何がテーマなのかはその時々で違いますが、採用する予定の部署と大きくかけ離れた内容である可能性は低いです。
そのため、例えば外資系金融だと金融関係の英語は一通り押さえておく必要がありますし、外資系コンサルだと英語のビジネス用語を押さえておく必要があります。
専門用語は通常の英語の勉強では出てこないこともあるので英語面接の前はしっかりと確認しておきましょう。
スタートアップの外資系企業の面接
スタートアップの外資系企業というのは日本法人を立ち上げしたばかりか、もしくはこれから進出しようとしている企業のことです。
日本にまだ進出していないとなると、当然日本人の社員数はかなり少なく、大量に求人していることもあります。
とにかく人手が足りないので他の外資系企業と比べて、日本法人を立ち上げたばかりの外資系企業は比較的転職はしやすいことが多いですが、日本人がいないので英語面接が実施されることも多いです。
スタートアップの外資系企業とは?
最近の大きなスタートアップの外資系企業だと、ウーバーイーツが有名です。
他にも海外で広く展開しているブランドが日本に初出店したりすることもあります。
IKEAのように一旦日本撤退したもののまた戻ってくることもあります。
店舗展開しているブランド名だと有名なのでニュースなどで耳にすることも多いですが、通常スタートアップ企業は聞いたことも無いような名前のところがほとんどです。
そのため業務内容もよく分からないところも多いです。
スタートアップの外資系企業への転職を希望するなら、自分でスタートアップ企業の一覧を調べて手当たり次第応募するのではなく、転職エージェントを利用してみることをお勧めします。
スタートアップの外資系企業の特徴としては以下のようなことが挙げられます。
業務内容が広くやりがいがある
スタートアップの外資系企業はまだ会社運営の効率化が行われておらず、専門部署などに分かれていないので業務内容が広いことが多いです。
業務内容が効率化された外資系企業だと毎日同じことをひたすら繰り返すこともありますが、そのような働き方が退屈だと感じていたらスタートアップの企業が合っているのかもしれません。
また、会社を自分達の力で大きくしていることや、日本に浸透させているということでやりがいがある仕事だと言えるでしょうし、初期メンバーだと後に会社が大きくなれば若いうちに会社の取締役になれることもあるでしょう。
特に英語力が求められる
スタートアップの外資系企業だと本社から出向している人達が必ずいます。
社内で使う資料や、社内での会話などは英語で行われることでしょう。
そのため他の外資系企業だと、日本向けにカスタマイズされた企業の体制を取っている中、スタートアップの企業だと本国の体制に近い企業の体制を取っていることが多いです。
スタートアップ企業の面接は手強い
外資系企業に限った話では無いですが、ベンチャー企業やスタートアップ企業だと面接を社長自ら行っていることが多いです。
そのため他の外資系企業と違って独特の面接となります。
例えば履歴書の中で気になった経歴を深掘りしてきたり、他の企業の面接では聞かれないようなことを聞かれたりします。
他にも社長ということもあり、今まで色々な苦労をしてきたので威厳があり、圧倒されてしまうという人もいます。
あまり定型文のような受け答えをしているとすぐに見抜かれてしまうことでしょう。
外資系企業と日系企業の面接の違いは?
外資系企業と言っても日本に進出してから長い企業だと面接官が日本人なので、日系企業と大きく変わりはありません。
しかしスタートアップ企業や、外国人が面接を担当している場合は海外のような面接になることがあります。
例えば日本とアメリカの面接の違いで言うと、形式自体は同じでも聞く内容が異なってきます。
アメリカはスキル重視で少々変な人でもスキルがあれば問題無しとしているところが多いです。
一方で日本の場合、面接は人柄を見る傾向が多く、質問内容も人柄を引き出すためにいプライベートに関する質問をすることがありいます。
日系企業では調和を大事にしており、上司や周りの人とうまくやっていけそうな人を重視していることに対して、アメリカでは実力主義なのでこのような面接になっているというわけです。
日本のこのような面接を知った海外の反応としては「なぜ仕事に関係ないことを聞いてくるんだ?」とびっくりされます。
外資系企業は成果主義なので昔ながらの日系企業のような面接はせずにスキルに関しての質問をされることが多いです。
外資系のビデオ面接とは?
スカイプ面接やズーム面接とも言われるビデオ面接は、元々本国に滞在している本社の幹部と面接するために外資系企業の間ではよく行われていました。
しかし最近はリモートワークが進み、日系企業でも行われるようになりました。
外資系の戦略コンサルのランキングで上位にあるような企業のトップは、忙しく海外を飛び回っていたりするので、スカイプ面接を実施しているところもあります。
スカイプ面接でも通常の面接と同様に服装はきちんとして、何もない壁を後ろにして行うようにしましょう。
外資系面接の服装は?
外資系面接でも日本にある企業ならば日本と同じような格好でも問題ありません。
海外での面接だと、下はビジネススーツではなく黒っぽいパンツであれば良いなど日本よりは服装に厳しくありません。
しかし外資系だからといってわざわざそのようなラフな格好で面接に向かってもマイナスにはならないかもしれませんが、プラスにもなりません。
日本企業で面接するような服装で面接に行った方が確実です。
外資系の合否の結果はいつ来る?
外資系企業では採用が決まってオファーレターが送られてくるまで遅いことが多いです。
人手不足で大量求人していて人事担当者に採用を一任されている場合は、合否連絡はすぐ来ますが、通常は2週間程度で、長いと2ヶ月くらいかかる場合があります。
なぜこのような遅いかと言うと外資系企業の採用するかしないかの最終判断は本国で決めることが多いからです。
面接での印象を本国に報告して、そのあと役員で話し合って最終的に判断をするという流れになります。
日系企業と違い、時差もあるのでお互いが寝ている時間にメールを送り合うということにもなるのでどうしてもレスポンスが遅くなってしまいます。
そのため、最終面接の結果が遅いことを待つよりも、他の求人にも目を向けていくつか並行して進めていた方が就職は早く決まることでしょう。
外資系企業の新卒就活の面接は?
外資系企業は成果主義のところが多く、日系企業のように新卒採用して育成すること前提で採用するところはあまり多くはありません。
しかし外資系の経営コンサルの企業など一部の業種では新卒での採用を実施しているところもあります。
その場合はポテンシャル採用と言い、学歴や資格などを見て地頭の良さや吸収力の高さなどを期待して採用されることが多いです。
大学で学んだ英語力で外資系の面接は対応できる?
日本の英語教育ではリーディングがメインで喋ることに力を入れていません。
そのため単語や文法は頭に入っているものの実際にパッと英語で聞かれた時にすぐ喋れないというのが多くの日本人の特徴です。
単語や文法は中学から大学までで学んだ英語で充分対応することは出来ますが、英語の喋るための練習は必要かもしれません。
英語は日本語と違いリズムがあったりするので、机の上だけで勉強していてはなかなか身につきません。
同じ大学の友達同士で英語面接での英語を喋る練習をしておくといいかもしれません。
最初から海外転職する場合の外資系企業の面接は?
最初から海外勤務が前提で、日本人をぜひ使いたいという場合は特に高い英語力が求められます。
しかし通常、外資系企業とはいえすぐに海外勤務になるということはありません。
なぜなら日本で生まれて日本語が堪能な日本人を企業側が活かすメリットを失ってしまうからです。
例えばアジア諸国やヨーロッパの非英語圏に英語が母国語ではない日本人を転勤させるメリットはどこにあるでしょうか。
日本人を転勤させるくらいなら英語が母国語で、英語で本社とスムーズにやり取り出来る人の方がいいですよね。
ワークビザの問題なども出てきますし、外資系企業からしたら日本人は日本法人で働いてもらっていた方が楽なのです。
ありえるとしたら本社がある国に転勤して本社勤務をするという可能性はあります。
その場合は特に高い英語力が求められます。
したがって海外勤務を目指すなら外資系企業ではない方がいいでしょう。
日系企業でも海外転職の場合の面接は外資系企業と同じ?
海外勤務を目指すなら日系のグローバル企業の方がずっと可能性は高くなります。
なぜなら本社とのやり取りが日本語なので、アジア諸国やヨーロッパの非英語圏に日本人を転勤させるということにも意味が出てきます。
このような海外勤務を前提とした日系企業の面接ではTOEICなど英語の資格が重要になってきます。
しかし外資系企業のような英語面接はない事が多いです。
英語面接が無い理由としては、日系企業の場合は流暢な英語で喋られてもよく分からないという事があり、英検やTOEICなどの資格で判断される事が多いです。
日系企業で海外勤務をしている日本人の役割は、海外の日本人顧客の対応か現地の従業員への指示などが主でネイティブのような英語力はそれほど必要とされていません。
まとめ
外資系企業の面接で一番の難関は英語によるディスカッションです。
こればっかりは元々自分の持っているビジネスの知識と英語力を総動員させなければならず、一朝一夕で対策は出来ません。
対策が難しいとはいえ、ディスカッションのような厳しい英語面接を行っている外資系企業ばかりではないので、この事について対策する事よりも今の自分にあった企業を見つける方が簡単な道のりです。
自分でインターネットで検索すると色々な情報が錯綜していたり、手間もかかって大変なのでぜひ転職エージェントに相談することをお勧めします。
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