株式会社アドバンスフロー 代表取締役
中塚 章浩
著書「面接の疑問 Q&A」・Twitter
パーソルテンプスタッフ株式会社に約6年在籍し、現在は人材紹介会社「株式会社アドバンスフロー」の代表取締役。
のべ約2,000名もの転職支援を行い、求職者が希望する仕事を得られるよう尽力。人材業界16年の経験から「転職はしっかりとした情報が得られれば得られるほど、理想の職場を見つけられる」と確信し、多くの人が情報を得られるよう、記事の監修も行う。
「事務職への転職に有利な資格ってあるの?」
「資格を取ってから転職した方がいいの?」
と思っていませんか。
この記事では、事務職への転職と資格について解説します。
近年の転職市場における事務職は、特に人気がある分野なので、他の求人に比べて倍率は高めです。また、応募者の母数に比べて事務職の求人数は数が限られるため、倍率向上に拍車をかけています。
ぜひこの記事で資格取得について知っていただき、少しでも事務職への転職に役立てていただければ幸いです。
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目次
事務職に転職するなら有利になる資格は?
事務職にも様々な職種がありますが、共通して転職に活かせる資格として以下3つをご紹介します。
- MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)
- ITパスポート
- 日商簿記2級
1.MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)
MOSとは、Word(ワード)やExcel(エクセル)などのMicrosoft Officeのスキルがあるか分かる資格です。
会社員になれば、業種・職種に関係なく上記のソフトを含めたMicrosoft Officeを利用する機会が出てきます。事務職は、特にパソコンを用いた入力・出力作業が多い為、WordやExcelは多用するでしょう。
MOSのなかでもWordとExcelについてはスペシャリストの上位レベルとして、エキスパートレベルも存在します。近年では、自宅にパソコンが無くリテラシーが薄い方も多いため、MOS資格を取得することで他者より1歩前進できるでしょう。
2.ITパスポート
ITパスポートは、その名の通りIT用語の基礎をまとめた資格です。
AIやビッグデータ、IoT などの近年普及しつつある最新用語も含まれており、広く教養を学ぶことが出来る資格です。またITパスポートは国家資格のため、社会的信頼性も高いです。
事務職の転職であれば、ITパスポートで十分ですが、この資格にはさらに上位の派生資格があります。
情報セキュリティマネジメント、基本情報、応用情報など、さらに専門性の高くなるため、転職後に余裕があれば目指してみるのもいいでしょう。
3.日商簿記2級
簿記とは、企業のお金の動きや経営に関する活動をすべて帳簿に記録することであり、そのスキルがあるか判断するのが簿記試験です。
簿記のルールは、業種・業態かかわらず全て同一のルールで処理され、必ずこの処理を行わなければなりません。
会社は簿記のルールに則り、現在の財務状況の報告書を作成し、株主や取引先がわかりやすいようにとりまとめを定期的に行うのです。
簿記は、会計処理ルールの他に財務三表を読む力や経営に関する基礎知識も身に付きます。経理事務以外の事務職でも取得して損はありません。
簿記資格は、大きく日商・全商・全経の3種類がありますが、日商簿記が最もポピュラーかつ就職活動に実用性が高いです。
日商簿記の中でも2級が実用性・評価・難易度が比例しているので、簿記を取得するのであれば、日商簿記2級を目指しましょう。
資格を取得したら事務職に転職しやすくなるの?
転職前に資格を取得することで自己PRにも繋がり、転職も有利に進めることが出来ます。
資格は専門的な知識に加えて、あなたの学習習慣や基礎学力、努力値も評価に値します。よって、転職前に取得するとアドバンテージが得られるのは間違いありません。
実務経験が無くても資格があれば、基礎知識点として+30%程は評価がアップすることもあります。
資格がないと就職できないということはなく、無理に資格を取得せずとも就職は可能です。
しかしながら、採用は複数の応募者から比較検討の結果決定するものです。よって、資格が無いのであれば、実務やポテンシャル、学歴など他者より何か秀でたものが必要となるでしょう。
資格を取得してから転職する人は多いの?
短期取得が可能な資格であれば、取得(合格)してから転職活動を開始する方が多いでしょう。
履歴書に「勉強中」「〇月受験予定」と表記するより、「〇月合格」と表記する方が評価に繋がることは一目瞭然です。多くは資格取得している方が優先されます。
実際にあった例としては、実務未経験で現職勤務中に1か月程度の勉強を続けて日商簿記2級試験を受験をした方がいます。
日商簿記を合格後に履歴書と職務経歴書を準備して転職活動を開始し、1~2か月程度で選考終了しました。勉強を開始してから約3~4か月程度の期間で経理事務としてのキャリアをスタートすることができました。
ただし、税理士や社会保険労務士など期間が長期化しそうな難関資格については、転職活動を優先される人の方が多いです。なぜなら転職先が「勉強と両立できるか否か」を重視される方が多いです。
資格を取得しないと転職できない事務職はあるの?
事務職で資格必須の求人は無いに等しいです。
事務職の場合、そこまで高度な業務レベルを求められることが少ないため、資格必須ということは稀です。(応募に資格必須ということもあります。その際は求人票に記載されているのでご確認ください。)
確かに医療事務のレセプト業務や経理事務の簿記のように知識や経験がある方が有利なケースはあります。
しかしながら高度な知識や経験が必要な業務でも、資格が不要という場合は多いです。
例えば、貿易事務などは専門的な知識は必要ですが、ほとんどは国内で日本人とのやり取りになり、かつ海外の方とのやり取りは基本的に営業や上役の方々が担うため英語のスキルも不要になります。
なぜ事務職に資格必須の求人は少ないの?
事務所で資格を必須にしないのには理由は、コストです。
資格を取得すると頑張って取得した分、資格を活かしたいと考え、同時に高い評価を得たいとも考えます。
- 他者が持っていない資格を取得した
- 努力した時間と労力
- 専門的な知識を保有している
以上のような理由から深層心理では「資格があるのだからもっと高い年収が欲しい」となるわけです。
採用側としては採用時に重視することはコストであり、コストを抑えるために、なるべくシステム化したり資格が無くてもできるような業務にしたりして事務としてお任せするのです。
ただし、入社後のキャリアアップまで考えるのであれば、資格が必須の職種もあります。
事務職として勤務後のキャリアアップのための資格は?
事務職として勤務後のキャリアアップを考える際に、おすすめの資格として以下の2つをご紹介します。
- 通関士
- 秘書検定1級
ここからは、2つの資格について詳しくご紹介いたします。
1.通関士
貿易事務からキャリアアップを考えた場合、必要となる国家資格が通関士です。
通関士は、貨物の輸出入を行う際に「通関」と呼ばれる税関の許可が必要になります。通関の手続きを専門に行うのが通関士です。
貿易事務からキャリアアップを目指すのであれば、通関士資格は必須です。
2.秘書検定1級
秘書検定とは、秘書としてともめられる知識や技能などについてを試験です。
一定規模以上の会社は、社内に秘書室や秘書課など役員の秘書を努める方々が在籍します。基本的に、彼らは他部門からの異動で秘書を担うケースが多いです。
営業や事務、総務や庶務など移動元は様々です。そして秘書として問われる資格が秘書検定です。
秘書検定は、3級から1級まで難易度があり、準1級までは主に、就職活動を目的とした学生や社会人が受験するケースが多いです。役員秘書を務めるのであれば、1級は必須です。
男性・女性で転職の際に取得すべき事務の資格は違う?
事務職に転職する上で、結論から申し上げますと男女に大きな差は特にありません。資格取得についても基本的には同様です。
ただし日本では家庭を持つと男性の収入が重視されるケースが多く、そして事務職は他職種に比べて平均年収が低めです。
様々な資格がある中で将来的に収入UPを目指すのであれば、社会保険労務士や行政書士、税理士など国家資格を目指してみるのも良いでしょう。
より自身の業務精度を上げるため、日商簿記や秘書検定などの取得を目指してみても良いでしょう。
まとめ
この記事をまとめると、
事務職への転職に必須の資格はありませんが、資格取得することで評価が上がることはあります。
先述の通り、近年の事務職は大変人気のある職種の一つです。競争倍率も高く、希望先求人から内定を得るためには他者より1歩先を行くしかありません。
転職では主に「実務経験値」「資格」「志向性」この3つが判断の指標となります。
資格は、所得するだけで他者より一歩前進出来ますので、是非、転職を検討される際は合わせて資格取得も目指していただくとより良いご縁と巡り合えるでしょう。
この記事があなたの転職活動に役立てば幸いです。
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