株式会社アドバンスフロー 代表取締役
中塚 章浩
著書「面接の疑問 Q&A」・Twitter
パーソルテンプスタッフ株式会社に約6年在籍し、現在は派遣会社「株式会社アドバンスフロー」の代表取締役。
のべ約2,000名もの転職支援を行い、求職者が希望する仕事を得られるよう尽力。人材業界16年の経験から「派遣はしっかりとした情報が得られれば得られるほど、理想の職場を見つけられる」と確信し、多くの人が情報を得られるよう、記事の監修も行う。
派遣社員として働き続けることに不安やストレスを感じ、今すぐ辞めたいと考えている方もいることでしょう。
「派遣の仕事がしんどい」「派遣先で孤独を感じている」など辞めたい理由も様々です。
ただ、契約期間中でも辞められるのでしょうか?
この記事では、派遣を今すぐ辞めたいと思ったときの対処方法を解説します。
辞め方や退職前の準備などを知りたいとき参考にしてみてください。
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目次
派遣を今すぐ辞めたいと思ったときは?
「仕事を辞めたい…」と思ったときは、まず派遣会社または派遣会社の自分の担当者(コーディネーター)に相談しましょう。
多くの派遣社員をサポートしてきた派遣会社は、問題解決に必要なノウハウを持ち合わせています。
「派遣会社に相談しても解決しないのではないか?」などと思わず、どんな些細なことでも打ち明けてみてください。きっと力になってくれますよ。
他にも、「相談した内容が派遣先に伝わってしまうのではないか?」という不安を感じ、相談できない方もいます。
その不安はとてもよくわかりますが、相談内容を派遣会社がすぐ派遣先に連絡することはないので安心してください。
派遣先に連絡するかどうかは、必ず派遣社員と相談したうえで判断してくれます。
例えば、「派遣先にいるAさんと合わない」という人間関係の悩みを抱えていたとします。
そうした場合でも、派遣先の管理者と派遣会社がAさんには分からないよう上手に根回しすることで、問題解決を図ることが可能です。
このように、派遣会社は親身になって、派遣社員の問題を解決できるようサポートしてくれます。
「辞めたい」という気持ちを抱えたままにせず、ちょっとした悩みや不安が出てきた段階ですぐ相談するようにしましょう。
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派遣を今すぐ辞めたいときに知っておくべきことは?
派遣社員の働き方があわずに、今すぐ辞めたいと感じている方も少なくありません。そのときに気になるのが「契約期間でも辞められるのか」という内容や辞める前の準備などでしょう。
派遣を今すぐ辞めたいときに知っておくべき点を確認していきます。
派遣を辞めるときの基本的なパターン
派遣を辞めるパターンは主に下記の通りです。
- 契約期間を満了したときに契約を更新しない
- 契約期間の途中で自己都合退職する
契約期間満了に応じて、契約を更新しなければ派遣社員を辞められます。
Q.契約期間を間違えて把握していた私に非があるのも、契約期間の途中で破棄することが迷惑になることもわかっています。契約期間を派遣社員として全うするべきなのでしょうか。
A.派遣の契約期間中に辞める方は大勢います。
希望する会社の正社員に内定したら、期間の途中でも辞めればいいでしょう。
契約期間の途中で満了前に辞めることも可能ですが、原則としては認められていません。契約期間中に辞めるには一定の条件を満たす必要があります。
正当な理由があれば派遣期間内でも辞められる
「1日目(2日目・3日目)で辞めたい」「長期契約だけど半年で辞めたい、3週間で辞めたい」など、派遣期間内で辞めたいと思う方もいると思います。
派遣期間内のどのような日数でも正当な理由があれば辞めることは可能です。
当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。この場合において、その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは、相手方に対して損害賠償の責任を負う。
民法第628条では、雇用期間を定めたとしてもやむを得ない理由があれば、各当事者は契約を解除できると定められています。つまり正当な理由があれば、契約途中であっても派遣社員を辞めることは可能です。
しかし、一方的な過失があるときには、派遣元から損害賠償や違約金を請求されるリスクはあります。契約途中で辞める際には、派遣元が納得できる理由を用意しておきましょう。
今すぐ辞めると派遣会社の信用を失う
民法の規定で、契約途中でもただちに辞められることが認められているならば、仮に1週間しか働いていないとしても派遣を辞められると解釈できます。
それどころか更新したばかり、あるいは即日でも辞めることも可能でしょう。しかし、個人的な理由で突然辞めると、人手不足になって派遣先と派遣元に迷惑がかかるのはいうまでもありません。
一般的に迷惑をかけないようにするには1ヶ月前に退職の希望を伝えるのがマナーです。
もし即日で辞めると派遣会社から信用を失って次の仕事を紹介してもらいづらくなります。その後、同じ派遣会社を利用しづらくなる点については覚悟が必要です。
辞めるときに正当な理由
契約途中で辞めたい理由があっても、内容によっては派遣元が納得してくれないケースもあるでしょう。したがって、正当な理由について知っておく必要があります。
正当な理由としては、家庭の事情や体調不良、引っ越しなどが挙げられます。それぞれについて確認してみましょう。
理由1.家庭の事情
家族の病気や介護などは正当な理由として認められる可能性があります。個人的な問題であるため、派遣元や派遣先も詮索しづらいといえるでしょう。
ただ、家庭の事情を建前として辞める方も当然いると考えられます。その点、理由について過剰に詮索したり、引き止めたりする関係者もいるかもしれません。
そのため、家庭の事情で辞める際には、お互いに不快な思いをしないよう、可能な限り事実を正確に伝えることが重要です。
理由2.体調不良
体調不良のスタッフを無理やり働かせることはできないので、病気や治療などは正当な理由として認められやすい傾向です。
ただ、突然体調不良で派遣契約途中に辞められると、派遣先や派遣元も困ってしまいます。契約期間中に辞めたい場合であっても、退職を切り出す前に体調不良について関係者に相談しておくことが大切です。
具体的な病名や治療などを伝えれば、周囲から理解を得やすいでしょう。
理由3.引っ越し
家族が転勤するケースや、親の介護が必要で実家に戻る場合など、引っ越しを余儀なくされることもあるでしょう。
そもそも通勤が困難になることから、避けられない引っ越しは正当な理由だといえます。
ただ、引っ越し先で派遣求人を紹介してくれる派遣会社もあります。ただ単に派遣を辞めたいとき、考えなしに引っ越しを理由にすると、矛盾が生じてしまう可能性がある点には注意してください。
派遣を辞める前の準備
やみくもに派遣を辞めてしまうと、辞めなければよかったと後悔してしまうこともあり得ます。派遣を辞める前に準備すべきことや考えておくべきことを確認していきます。
準備1.失業保険の受給要件を事前に確認する
派遣を辞めたあとに失業給付を受給しようとしている方もいることでしょう。ただ、失業給付の受給には下記の通り条件があります。
- ハローワークに来所し、求職の申込みを行い、就職しようとする積極的な意思があり、いつでも就職できる能力があるにもかかわらず、本人やハローワークの努力によっても、職業に就くことができない「失業の状態」にあること。
- 離職の日以前2年間に、被保険者期間が通算して12か月以上あること。ただし、特定受給資格者又は特定理由離職者については、離職の日以前1年間に、被保険者期間が通算して6か月以上ある場合でも可。
条件を満たしていないと失業給付を受給できないため、派遣を辞めたあとの生活が不安定になる恐れがあります。派遣を辞めるときは、失業給付の条件を満たしているか必ず確認するようにしましょう。
準備2.転職の方向性を決めておく
現状に不満があるからといって無計画に職場を辞めてしまうと、その後の生活で不自由が生じる可能性も少なくありません。あらかじめ転職の方向性を決めておくことも大切な準備です。
正当な理由で退職するのであれば、同じ派遣会社でも次の仕事を紹介してもらえる可能性があります。
派遣元との相性が悪いのであれば別の派遣会社に登録して仕事を探す方法もあり、派遣社員としての働き方に不満があるのであれば正社員の仕事を目指す方法もあります。
場合によっては、次の仕事が見つかるまで時間がかかることもあるかもしれません。生活費をふまえながら転職の方向性を判断することが重要です。
派遣の辞め方6ステップ
派遣をスムーズに辞めたい時は、事前に辞め方の流れを知っておくことが大切です。
派遣を辞めたいときの言い方や進め方に迷っている方も多いと思います。
ここからは派遣の辞め方について流れを解説していきます。
ステップ1.派遣会社の担当に相談する
派遣社員が雇用契約を結んでいるのは派遣会社なので、まずは派遣会社の担当者に相談しましょう。
仕事を継続しないことが決まっていれば、面談の際に次の案内が不要なことも伝えておきます。
定期フォローや更新の意思確認などのタイミングで担当者に伝えると自然に切り出せます。ただ、直接会う機会が少ないのであれば、メールや電話による申告も検討してみるとよいでしょう。
ステップ2.直属の上司に退職の旨を報告する
派遣会社で退職が許可されたあとに、派遣先の上司に退職の旨を伝えます。
ただ、忙しい上司の場合だと報告するタイミングがなかなか見つからない場合もあるでしょう。上司の行動パターンを把握したうえで、迷惑をかけないタイミングに相談するよう配慮することも大切です。
従業員に退職の旨を伝える方もいるかもしれませんが、職場を混乱させないように周知を控えるのが無難です。
ステップ3.業務の引継ぎをする
退職したあとには後任の方が業務を引継ぐことになるため、今までの仕事に関する内容を関係者に共有しておきます。その際は後任の方が困らないように、自分だけしか知らないことを見落としなく引継ぐことが重要です。
細かく打合せをするだけでは不安であれば、一連の業務を後任の方と一緒に実施するとよいでしょう。そうすれば不明点も明らかになって、引継ぎ漏れも防ぎやすくなるはずです。
ステップ4.不要な書類を整理する
書類の一部を外部に持ち出すと情報漏えいにつながる危険性があります。退職する前に不要な書類を整理・処分するようにしましょう。
ただ、書類の内容によっては自己判断で処分できないこともあります。誤って大切な情報を失わないように、上司と連携しながら処分することが重要です。
書類が多いと退職日までに整理が終わらない可能性もあります。自分の判断で処分できる書類については、なるべく早い段階から整理しておくようにしましょう。
ステップ5.最終出社日の周知とやり残しの確認
最終出社日の数日前に関係部署や取引先などの関係者にメールで最終出社日を周知します。最終出社日を伝えないで退職すると、関係者が突然連絡をとれなくなってしまうからです。
中途半端な状態で退職をすると、関係者から業務に関する質問が退職後に来る可能性もあります。最終出社日を目安にやり残しを見落としなく確認するようにしましょう。
ステップ6.関係者へ挨拶する
勤務先を辞めるときは、たとえ短い期間であったとしても、社会人のマナーとして挨拶をしなければなりません。
ただし、長々と話をすると忙しい方にとっては負担になる可能性があります。可能な限り簡潔な内容で挨拶をするのが望ましいです。
挨拶するタイミングはシチュエーションによって異なりますが、少しでも多くの方に感謝の気持ちを伝えたいのであれば、一同が集まりやすい朝礼のときを検討するとよいでしょう。
退職理由については、契約期間の満了でなければ、一身上の都合であることを告げるようにします。職場の発展を祈るという内容で挨拶を締めると、円満な退職に近づけやすくなるでしょう。
そもそも派遣契約の仕事を辞めたいのはなぜ?
いつまでに派遣を辞めようか、毎日そればかり考えている方もいることでしょう。ただ、本当に派遣を辞める必要があるのか考えることも大切です。もしかして派遣を辞めずに済むこともあるかもしれません。ここからは派遣を辞めたい理由を整理しながら解決策を探っていきます。
派遣を辞めたい代表的な退職理由
まずは派遣を辞めたい代表的な理由を7つ解説していきます。
理由1.給与が低い
派遣先の企業で勤務をはじめたあとに、想像していた以上にもらえるお金が少ないと感じるケースもありえます。
そのようなときは、退職の申請をする前に派遣会社と給与の交渉をしてみることも検討しましょう。
伝える内容の例としては、業務内容に対して給料が適正ではないことや、生活が苦しくて困っていることなどが挙げられます。
仮に交渉が失敗しても、給料をあげてもらえなかったことを理由に派遣社員を辞めやすくなるでしょう。
理由2.精神的に辛い
派遣社員は職場を異動する機会が多いので、新たな環境に溶け込むまで精神的な負担を感じやすいといえます。仮に新しい職場が自分に合わないと、精神的に辛くなって辞めたくなるケースもありえます。
長期間にわたって我慢し続けて働くと、うつ病や適応障害などの精神疾患を発症してしまう可能性も少なくありません。
めずらしいケースとして、派遣元の会社によっては休職制度を設けているケースもあるかもしれないので、所属している派遣会社に最低限確認するようにしましょう。
もし活用できない場合は、有給休暇を利用して自主的に休養期間を設けるという方法もあります。
理由3.人間関係のストレスがきつい
派遣社員として働く中で、人間関係のストレスが起因となって辞めたくなる方もいるでしょう。
たとえば、運が悪いといじめやモラハラに遭遇してしまうこともあるかもしれません。職場に馴染めないと放置されて孤立してしまい、悩んでいることを相談しづらくなってしまうこともありえます。
ただ、派遣社員は3年までしか同じ職場で働けないという決まりがあります。
同じ事業所で3年を超えて働くことは、基本的にできません。一定の手続を経れば、3年を超えて働くことはできますが、異なる「課」などへ異動することが必要です。
永遠に同じ職場の人間関係が続くわけではないので、3年を目安として割り切って勤務を継続するのもよいかもしれません。
理由4.ミスばかりで能力不足・スキル不足を感じる
派遣先で研修を受けたのに、ミスばかりしてしまったり、言われたことを理解できなかったりすることもあるかもしれません。その場合、能力やスキルが不足していると感じて、辞めたくなってしまう可能性があります。
自分の理解力、応用力の無さにうんざりしつつ、派遣社員は即戦力を要求されていることを実感しました。3か月更新で、来年新卒が入るまでの期間という契約ですが、3か月で契約を終了しようか、そもそも出来ない私が3カ月続けて辞めるより、すぐにできる方を取ってもらった方が周りの方が楽なのでは?と思ってしまいます。
仕事が向いてない(あるいは仕事が難しい)場合も考えられますが、改善策を講じれば状況が変わる可能性もないとは言い切れません。
たとえば、ミスを減らせるようデスク回りを整理して仕事の集中力を高めたり、わからないことをまとめて確認できるよう質問をメモにまとめたりするなどの工夫があります。
能力不足やスキル不足を感じた場合は、辞める前に仕事の進め方を改善してみてはいかがでしょうか。
理由5.引き継ぎがない
派遣先で働きはじめてから、引き継ぎなしで仕事が行き詰ってしまうことがあるようです。
仕事の引継ぎなしの仕事で行き詰っています。今週の水曜日から3日間派遣で働いています。引継ぎはないとは聞いていたのですが、上司にすぐ聞ける環境と聞いていたので安心して働き始めました。が・・実際はその上司はほとんど会議や出張などでおらず周りの方に聞いても一緒になって考えてくれたり親身なところは買うのですが、実際はやはり前任者しかわからないとのこと。正直辞めたくなっています。
関係者に確認しても適切な回答をもらえないこともありえます。ただ、関係者でも業務の進め方がわからないということは、自分の思ったように仕事を進められるチャンスでもあります。
仕事ができないのは能力不足ではないと割り切って、自分がマニュアルを作成するつもりで業務に励むとよいかもしれません。
理由6.つまらない仕事が多い
派遣先の仕事によっては、暇すぎることやつまらないことが悩みとなって、辞めたくなるケースもありえます。
派遣社員をはじめて約一年のアラフォーです。最近仕事がつまらないと感じてます。派遣は言われたことをしていれば良い感じに思えます。
ただ、その悩みはとらえかたによってはメリットである可能性があります。たとえば、やりがいのある仕事は責任をともなうことがあり、場合によっては残業が増えてしまうケースもあるでしょう。
また、単純作業や肉体労働の場合、与えられた仕事をこなしていくだけで済む場合が多く、ストレスを感じづらいといえます。
仕事がつまらないと思ったときは、このようなメリットを捨ててまで辞める必要があるのか、慎重に判断しましょう。
理由7.人材派遣を辞めて正社員になりたい
派遣の働き方は雇止めや派遣切りなどのリスクもあり、派遣社員を辞めて正社員になりたいという方もいることでしょう。
ただ、派遣社員を辞めたり、引き抜きにあったりしなくても、派遣から正社員になれる人もいます。
派遣就業見込みが3年であり、継続就業を希望する有期雇用派遣労働者について、以下のいずれかを実施することが義務付けられている。(就業見込みが1年以上3年未満の場合は、1~4のいずれかの措置を講じる努力義務、派遣元事業主に雇用された期間が通算1年以上の場合は、2~4のいずれかの措置を講じる努力義務)
- 派遣先への直接雇用の依頼
- 新たな派遣先の提供 (※能力、経験等に照らして合理的なものに限る)
- 派遣元での無期雇用
- その他安定した雇用の継続を図るために必要な措置(有給の教育訓練、紹介予定派遣など)
雇用安定措置の中には、派遣先への直接雇用の依頼があります。
ただし、直接雇用は契約社員やアルバイトの雇用形態も含まれています。派遣先が同意して切り替えることになったら、雇用形態が正社員であるか見落としなく確認しましょう。
また、仮に契約社員として直接雇用される場合であっても、正社員登用制度があれば正社員になれる可能性もあります。希望している企業が正社員登用制度に対応しているか確認しておくとよいでしょう。
職種や職場ごとの派遣を辞めたい理由
職種や職場ごとでも派遣を辞めたい理由は異なります。早速、職種や職場ごとに派遣を辞めたくなる理由を列挙してみます。
福祉・医療系
- 保育士:給与が低い、実は子供が好きではなかった、保護者との関係で疲弊してしまう
- 介護職:体力的な限界がある、関係者が多く人間関係が複雑、施設の運営に不満がある
- 看護師:長時間労働で精神的に辛い、仕事と給料があっていない、医療ミスに対する恐怖を感じる
- 看護助手:看護師との相性が悪い、仕事と給料があっていない、介護に関する仕事が苦痛である
- 薬剤師:患者によるクレームがある、薬局長の方針に不満がある、職場が閉鎖的で息苦しい
事務系
- 秘書:自己都合で休暇がとれない、常に緊張状態を強いられる、コミュニケーションが多く気を遣う
- 受付:雑務が多くやりがいを感じない、うわさが広まりやすい、モラルのない質問に苦痛を感じる
- 営業事務:外回りで気を遣ってしまう、担当外の業務を任されることがある、営業担当との相性が悪い
- 総務:ルーティンワークがつまらない、雑用を任される、仕事が地味だと感じてしまう
販売系
- 営業:接客が苦手、人見知りで向いていない、ノルマのプレッシャーが辛い
- 携帯販売:生涯打ち込める仕事として考えられない、接客が辛い、クレーム対応が多い
- テレアポ:単純作業に耐えられない、ノルマがきつい、顧客に怒られるのが辛い
- コールセンター:理不尽なクレームがある、覚えることが多い、ノルマに追われてしまう
技術職系
- se:労働時間が長い、新しい技術を勉強しなければならない、納期に対するストレスがある
- 施工管理:休みがとれない、時間外労働が多い、仕事量が膨大
職場別
- リゾバ:気候や害虫などの環境が悪い、想像とのギャップがある、聞いていた内容と仕事が違う
- 工場:やりがいを感じられない、会話が少ない、毎日同じことが繰り返される
- 家電量販店:ノルマが厳しい、覚える内容が多い、クレームに対応しなければならない
- 倉庫:単純作業にやりがいを感じない、体力に限界を感じてしまう、夏の暑さに耐えられない
仕事に慣れるまで様子をみることも大切
派遣社員を漠然と辞めたいと思っていると、改善策が見えてこない可能性があります。派遣を辞めたいと思ったら、ひとまずそれぞれの職種や職場ごとに特有な悩みを明確にしましょう。
ただ、派遣先に入ったばかりだと、初日や数日で辞めたくなってしまうケースも少なくありません。しかし、仕事に慣れるまで職種や職場の良い部分がわからない可能性もあります。二週間、一ヶ月、二ヶ月、三ヶ月・・・と経つにつれて、状況が変わるかもしれません。
改善策を検討しながら、可能な限り仕事を継続して様子を見るという考え方もときには有効でしょう。
派遣を辞める時に役立つメールの例文
派遣を辞める時にメールで退職の旨を伝えることもあるでしょう。表現によっては、相手に不愉快な思いをさせてしまうこともあるかもしれません。契約を更新しないパターンと、契約の途中で辞めるパターンについて、派遣を辞める時に役立つメールの例文を紹介していきます。
パターン1.契約を更新しない
契約を更新しないときのメールの例文は下記の通りです。
件名:契約更新の辞退について
◯◯株式会社(派遣元)
◯◯様(担当者)
いつも大変お世話になっております。
派遣社員の〇〇(名前)です。
現在勤務している〇〇様(派遣先)との契約更新の件についてご連絡いたします。
大変申し訳ございませんが、契約の更新を辞退することにいたしました。
大変恐縮ですが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
パターン2.契約期間内に辞める
契約期間内に辞めるときのメールの例文は下記の通りです。
件名:契約終了のお願い
◯◯株式会社(派遣元)
◯◯様(担当者)
いつも大変お世話になっております。
派遣社員の〇〇(名前)です。
大変申し上げにくいのですが、契約終了の申し出をさせていただきたく、ご連絡いたしました。
理由は体調不良であり、ここ数日にわたって業務の遂行が困難となってしまいました。
このまま勤務を継続すると、派遣先の関係者にご迷惑をおかけすると感じております。
そのため、現在の職場を退職し、休養させていただきたく思います。
契約期間中であり、〇〇様(担当者)にご迷惑をおかけしてしまうことについても、大変心苦しく思っております。
何卒ご容赦いただけますと幸いです。
派遣を辞めたいときのQ&A
派遣を辞めるにあたって、どうすればよいか迷ってしまうケースに遭遇することもあります。それぞれの悩みを解決できるよう、Q&A形式で対処方法を解説していきます。
Q1.派遣の仕事を辞めることを伝えづらいときは?
A1.メールで上司にアポをとる
派遣を辞めたいけれど、伝え方がわからなかったり、勇気が出なかったりして、退職の申し出を言えないこともあるでしょう。
上司の動向をうかがいながら、いつ言うか迷っているのも精神的に不衛生だといえます。
その際はメールで事前にアポを取るのも一つの手です。たとえば、「個別にお話したいことがあるので、お時間を頂戴してもよろしいでしょうか」という内容を上司に送信しておきます。
メールを送ってしまえば、確実に上司からリアクションがあります。その後は会議室のように二人きりで話せる場に誘導し、退職の旨を切り出しましょう。
Q2.派遣の仕事を辞めるときに、引き止められないためには?
A2.自己都合による理由を検討する
退職を申し出ても、派遣会社や派遣先企業が強引にあなたを引き止め、辞めさせてもらえないケースもありえます。
したがって、交渉可能な退職理由を避けることが大切です。たとえば、業務量が多いという理由を伝えると、内容や量を調節するといわれて、引き止められる可能性があります。
また、人間関係が辛いという理由を伝えると、どこの企業でも同じであるといわれて、辞められない可能性もあります。
引き止められる不安があるのであれば、体調不良や家族の介護など、自己都合による理由を検討してみるとよいでしょう。
そのほか、退職を申し出るときに、相談という言葉にも注意が必要です。交渉の余地をうかがわせるワードなので、申し出の際には使わないようにしましょう。
Q3.派遣の仕事を無断欠勤をしたまま辞められる?
A3.2週間以上無断欠勤すると解雇される可能性がある
誰しも退職の申し出をするのはきまずいでしょう。勤務当日に無断欠勤して、派遣先に明日から行かないと考えている方もいるかもしれません。
無断欠勤をしたまま辞められるのか、東京労働局の資料を参考に確認してみましょう。
【解雇予告が不要な場合】
「従業員の責に帰すべき理由による解雇の場合」や「天災地変等により事業の継続が不可能となった場合」には、解雇予告や解雇予告手当の支払いをせずに即時に解雇することができます。ただし、解雇を行う前に労働基準監督署長の認定(解雇予告除外認定)を受けなければなりません。
【解雇予告除外認定基準】
2週間以上正当な理由なく無断欠勤し、出勤の督促に応じない場合
2週間以上正当な理由なく無断欠勤した場合は即時解雇できます。派遣社員の場合も、無断欠勤した状態が続けば自動的に解雇されると考えられるでしょう。
無断欠勤のリスク
ただし、無断欠勤で辞める場合にはリスクがあります。
たとえば、損害賠償を請求されるリスクです。派遣先企業の入館証を持ったまま無断欠勤したとしましょう。無関係な人物がオフィスに入室できることになり、セキュリティー上の問題が発生します。
最悪、セキュリティーシステムを変更しなければならず、原因を招いた派遣社員に費用が請求されるかもしれません。
また、派遣社員と連絡がつかないと、安否確認される可能性もあります。その際、派遣会社が自宅を訪問したり、警察に相談したりすることもあるでしょう。世間でよくいうバックレによって、事態が大ごとになってしまうかもしれません。
無断欠勤が辞めやすいからといって、当日連絡をしないで仕事を休むのは避けましょう。
Q4.派遣期間中のベストな転職タイミングは?
A4.契約更新の3ヶ月前
派遣の契約期間中だと、転職して辞めるタイミングがつかめない方も少なくないでしょう。参考として、転職活動にかかる目安の期間を把握しておくとよいかもしれません。転職エージェントによると、目安の期間は下記の通りです。
一般的には2カ月程度ですが、もちろん、転職活動が長引いてしまうこともあるでしょう。
一般的に転職活動にかかる平均期間は2ヶ月程度とのことです。派遣先に迷惑をかけないように派遣を辞めたいのであれば、下記のような転職活動の流れが考えられます。
- 契約更新の3ヶ月前から転職活動を行う
- 派遣元の担当者に契約更新の辞退を申し出る(更新前1ヶ月)
- 派遣契約終了後に新しい転職先で勤務する
仮に内定がでなかった場合、とりあえず派遣の仕事を更新することで対処できます。予想以上に短期間で内定が出てしまった場合、内定先の企業に契約満了まで待ってもらえるように交渉しましょう。
Q5.派遣の仕事を体調不良で辞める時の診断書は派遣先に提出すればよい?
A5.体調不良で就業中の仕事を辞める場合、派遣会社から病院の診断書を提出を求められる場合があります。
その場合は診断書を派遣会社に提出しましょう。
派遣社員と雇用関係にあるのは派遣元です。したがって、専門家の見解からも派遣元に診断書を提出するのが一般的だとされています。
Q.派遣で働いてしまいましたが、体調不良で退職することにしましたが、現場から 診断書を求められ 準備は出来てますが この診断書は 、自分で派遣先に提出でしょうか?
A.法律的には雇用関係にある派遣元だと思います。貴方の個人情報を派遣先に提供し、派遣先から漏洩した場合どちらが責任を持つのか混乱する恐れもあります。
引用:診断書の提出について(弁護士ドットコム)
Q6.派遣の仕事を辞めるときに、嘘の理由をつくとどうなる?
A6.辞められるが罪悪感や不安に悩んでしまう
仕事を急に辞めるのに嘘をついて辞めました。派遣で契約期間中でしたが、親が倒れたといって介護をするためもう行けないと伝え辞めました。実際は他に派遣を紹介されそちらに移るためです。嘘をついた罪悪感やら不安やらがあってかなり落ち込んでいます。
実際に、家庭の事情という辞める理由で嘘をつき、派遣を契約期間中に辞めた例が見受けられます。ただ、嘘をついたことに対する罪悪感や不安に悩んでしまっているようです。
このケースでは辞めるまでに嘘がばれていませんが、退職までに何気ない会話で嘘が発覚してしまう可能性もゼロではありません。そのときは、引継ぎ中に気まずい思いをすることになるので、覚悟しておく必要はあります。
Q7.派遣の仕事内容が事前に聞いていた内容と話が違う場合は辞められる?
A7.状況が改善しなければ辞められる
派遣の就業が開始した後、仕事内容や環境が顔合わせや職場見学などで事前に聞いていた話と異なる場合は、派遣会社の担当者に相談しましょう。
派遣会社が派遣先企業の就業実態について把握していないと、労働条件や残業時間が異なってしまうケースがあります。契約内容に相違を感じたら、まずは派遣会社に連絡しましょう。
契約内容の相違を書面で伝えればトラブルを減らせるでしょう。仮に状況が改善されない場合は辞めても問題ありません。派遣先や派遣会社に責任があるからです。
1週間以上の派遣契約の場合、派遣会社には就業条件明示書を労働者に交付することが義務付けられています。就業条件明示書に記載されている内容は主に下記の通りです。
- 業務内容
- 就業場所
- 組織単位
- 指揮命令者
- 派遣期間
- 就業日
- 就業時間
- 休憩時間
- 安全及び衛生
- 派遣労働者からの苦情の処理
- 労働者派遣契約の解除に当たって講ずる派遣労働者の雇用の安定を図るための措置
- 派遣元責任者
- 派遣先責任者
- 就業日外労働
- 時間外労働
- 派遣労働者の福祉の増進のための便宜の供与
- 労働者派遣に関する料金
- 派遣先が派遣労働者を雇用する場合の紛争防止措置
- 紹介予定派遣に関する事項
- 雇用・社会保険の被保険者資格取得届の提出無の理由
Q8.無期雇用派遣を辞めるときの注意点は?
A8.無期雇用でも契約途中に辞めると信頼を失う
無期雇用派遣で働いている方が派遣先だけを辞めたいケースもあるでしょう。無期雇用といえども、一般的に派遣会社と派遣先企業の間では、派遣社員が勤務する期間について契約されています。
契約期間中に突然辞めると、派遣先の企業だけでなく派遣会社からも信頼を失いかねません。正当な理由がないのであれば、可能な限り契約更新のタイミングを待って、派遣先を辞めるのが無難だといえます。
Q9.派遣の顔合わせ後に辞めたいと思ったら?
A9.辞められる
派遣の求人を見たときは好印象でも、初回の職場見学(顔合わせ)に行ったときにイメージと異なり、辞退したくなることもありえます。
契約を交わしていないのであれば、ミスマッチを回避するために、派遣として就業することを辞められます。
ただし、同じ派遣会社で職場見学を何度も断ると、就業の意思がないと判断されてしまいかねません。仕事を紹介してもらえなくなるリスクがあることは最低限知っておきましょう。
Q10.派遣の仕事を辞めるときに有給休暇は使える?
A10.有給を消化して辞められる
使用者は、その雇入れの日から起算して六箇月間継続勤務し全労働日の八割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した十労働日の有給休暇を与えなければならない。
労働基準法第三十九条によると、有給休暇の取得は、雇用形態に関わらない権利です。したがって、派遣社員も有給を消化して辞められます。
ただし、同法によると有給を取得するには下記の条件を満たす必要があります。
- 雇用されてから6ヶ月が経過している
- 算定期間の8割以上の出勤がある
ちなみに派遣先を辞めるだけの場合、有給を引き継げるので無理して消化する必要はありません。
Q11.産休代替の派遣の仕事は辞められる?
A11.考え方は通常の派遣と同様に正当な理由があれば派遣期間内でも辞めることはできます。
ただし産休代替は産休で休む職員の穴を埋めるための重要な人材です。
もし仕事について悩みを抱えているのであれば、まず派遣会社に相談してみてください。
問題解決のためにサポートをしてもらえます。
Q12.派遣の試用期間中に辞められる?
A12.基本的に派遣には試用期間がないため派遣期間内となり、契約期間の途中で辞めることは原則としては認められていません。
ただし正当な理由があれば派遣期間内でも辞めることはできます。
Q12.派遣の契約更新後に辞めたくなった場合はどうすればいいの?
A12.派遣社員の場合は、契約終了までの期間が決まっているため原則途中退職は行えません。
しかしながら、やむを得ない理由がある場合は、契約を途中で終了できるケースもあります。
途中での契約終了については、民法で以下のように定められています。
(やむを得ない事由による雇用の解除)
第六百二十八条 当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。この場合において、その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは、相手方に対して損害賠償の責任を負う。
引用元:e-GOV法令検索「明治二十九年法律第八十九号 民法」
Q13.派遣辞める時に気まずい感じにならない様にするにはどうすればいい?
A12.派遣契約を辞めたい場合、次の契約更新を迎えるタイミングでの離職がベストです。
契約更新のタイミングは契約内容により様々ですが、その契約期間が終了するタイミングで派遣社員が仕事を辞めたい場合は、派遣会社は強制的に働かせることはできません。
もし契約更新時に伝えず途中退職になってしまうと、契約日まで派遣社員を提供できなかったことで、派遣会社が派遣先から信用を失ってしまうことになってしまいます。
できるだけ円満に辞めたいのであれば、契約更新の時期に合わせて退職することをおすすめします。
まとめ
この記事をまとめると、派遣社員は契約期間中であっても、民法の規定にもとづき、正当な理由があれば退職できます。しかし、派遣社員に過失があった場合は、損害賠償を請求されるリスクがある点には注意してください。
派遣を辞めたくなったときには、環境を改善することで辞めずに済む可能性もあります。契約期間中に突然辞めると、派遣会社と派遣先に迷惑をかけてしまうので、勤務を継続できる方向性も模索してみるとよいでしょう。
この記事が、あなたの就職活動のお役に立てば幸いです。
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