【転職のプロが教える】30代女性でスキルなしの事務職転職は難しい?

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パーソルテンプスタッフ株式会社に約6年在籍し、現在は人材紹介会社「株式会社アドバンスフロー」の代表取締役。
のべ約2,000名もの転職支援を行い、求職者が希望する仕事を得られるよう尽力。人材業界16年の経験から「転職はしっかりとした情報が得られれば得られるほど、理想の職場を見つけられる」と確信し、多くの人が情報を得られるよう、記事の監修も行う。

「事務職のスキルが全くないけど転職できる?」
「事務スタッフとしての経験で転職できる?」

と不安を感じていませんか。

この記事では、30代女性の事務職の転職について解説します。

事務・管理部門への転職を希望されている30代女性の方に、少しでもこの記事が役立てば幸いです。

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スキルなし30代女性事務職の転職は難しい?

30代で事務職に転職する場合、結論から申し上げますと難易度は相当高いです。

事務職の種類にもよりますが、現在事務スタッフとして勤務されている場合でも、企業からは「ちょっとだけ経験あり」と認識される程度で、経理や労務などのルールに則って行う業務範囲の場合は未経験扱いとなる可能性が高いです。

事務職は、地域を問わず人気職種であり応募者数も多いことから、競争倍率が上がります。

同じ未経験者の場合、経験値や資格の有無などの条件が同じであれば、企業はなるべく若い方を採用します。雇用対策法上、年齢で採用の可否を決めることはNGです。そのため年齢で採用を限定することは難しいですが、組織の課題上、組織運営継続を考えての採用であれば若年層の採用はこの限りではありません。

新卒や45歳未満の方を長期雇用、無期雇用して自社内でのキャリア形成を図る場合、例外として年齢制限をすることが認められているのです(ただし職業経験は不問としなければならない)。

そのため30代と20代で同時に応募があった場合、企業は20代の方を採用しがちなため、よりハードルが上がるということになります。

事務・管理部門への転職に向けてスキルアップするには?

事務職の方が転職でスキルアップをするならば、まずは資格の取得をおすすめします。

事務職・事務スタッフから経理や総務などの管理部門へ転職することは、可能性自体はゼロではありませんが、厳しいものがあります。

現在の事務職での実務でスキルアップが難しいならば、資格を取得して自分でスキルを上げて転職時のアピールポイントにしていきましょう。

具体的な資格名を挙げれば、日商簿記や秘書検定など事務としてプラスαに働く資格があれば、その分評価がプラスされます。また貿易関係や外資系のような企業であれば、TOEICを勉強するのもいいでしょう。ただし履歴書に記載するのであれば最低600~700点程度は必用になるでしょう。

企業は、資格を持つあなたの基礎能力と勉強習慣を評価してくれる可能性があります。「この方は勉強は嫌いではないな」「向上心はありそうだな」など人物像をイメージするわけです。しかしながら、資格を取得したからと言って強調し過ぎると、自己主張が強い人と判断される可能性があります。注意が必要です。

また実際に転職活動を開始した際、自身の条件をもう一度見直してみることもおすすめです。

収入面や勤務地、業務内容など譲歩できるところはないかを見直すことで、より応募できる企業の選択肢を広げることができます。もちろん生活があるので、限界値はありますが、あまり高望みをせず入社後にアップしていくビジョンを考えた方がより現実的と言えます。

スキルなし30代女性が事務転職に有利な資格は?

事務転職を有利にするためには、簿記や秘書検定などの資格取得がおすすめです。

事務スタッフとしての経験はあっても、それ以外の資格や経験がない場合、上記でもご紹介した「簿記」や「秘書検定」などの資格があると良いです。

秘書検定は国家資格であり、取得すれば常識やマナーは心得ていると評価も得ることができます。

そのため事務職とは、日々伝票などを処理するだけの職種ではなく、受付対応や電話応対、お茶出しやお客様の案内など、庶務的な業務も担うことから、正しいマナーや知識など社会人にとって必要不可欠な礼儀作法を改めて身に着けることが出来るのです。

また貿易関係の事務職であれば、英語(TOEICなど)があっても尚いいでしょう。事務と言っても分野は様々です。希望する分野に沿った資格を取得することが一番です。

その他、建設業界で事務を目指す場合は、経理事務限定にはなりますが、「建設業経理士」資格を目指すのも良いでしょう。

建設業経理士とは、その名の通り建築業界専門の経理資格です。

建設業は一般企業と異なり、一つの案件が長期(半年~1年以上)にわたることが多いことから、案件によっては掛け金が年や期を跨いでしまうこともあり、一般企業とは少し異なる会計基準が存在するのです。いわゆる、「工事完成基準」や「工事進行基準」と呼ばれる考え方です。

この異なる会計基準に対応した経理資格が建設業経理士の資格になります。

このように同じ経理でも業界によって違う資格があるなど資格はさまざまあります。ニッチな資格ではありますが、あると優遇される資格もあるためピンポイントで就職を狙う方は勉強してみてください。

スキルなし30代女性の転職におすすめの職種は?

事務職への転職が難しい場合、比較的難易度が低いと言われる職種への転職を検討することで転職成功しやすくなる可能性があります。

具体的な職種でいうと、営業職や販売職、エンジニア職などが挙げられます。営業やエンジニアなどこれらの職種は、ニーズは高いが人手が集まりにくく、母数形成のために応募ハードルを下げているケースが多いです。

応募ハードルを下げているということは、つまりそれだけ書類通過率が上がるということです。

また職種以外では、地方企業や創業間もないベンチャーなどの知名度も弱い企業も応募ハードルを下げている可能性が高いです。

知名度がある大手企業に比べて、ブラック企業ではないか?という印象があるかもしれません。しかしながら企業ごとに風土は異なることから、大手や有名な企業という点で条件を絞ってしまうと機会損失にも繋がる可能性もあります。

スキルなし30代女性が事務転職するために必要なことは?

年齢が高くなった際の転職活動において、注意すべき点は自身の経験値と希望をうまくすり合わせることです。

これまでの日本は年功序列文化が強く、歳を重ねれば自然と年収が高くなることもありました。しかし、終身雇用制度が撤廃された現在。年齢が高くなればなるほど経験値を求められるようになります。

可能性やポテンシャルを期待されるのは20代までです。

そのため、自分の現状に合った年収相場をしっかりと理解しておく必要があります。経験値が低いのに希望年収だけ高いとそうなるとどこも採用してくれません。

自身の現状と希望、そして相場などをうまくすり合わせするなら、転職エージェントなどと相談しながら落としどころを決めておくこともひとつの方法になります。

正社員ではない働き方で事務職に転職も検討する価値あり

正社員にこだわらず別の働き方を検討することも、30代の転職をよりよく進めるためには必要なポイントです。

事務職に限らず転職を考えた場合、やはり正社員を希望される方が多いものですが、正社員への転職には多くのハードルもあります。

業務未経験の場合、派遣や有期雇用、パート・アルバイト等からスタートしてみることも有効です。

派遣やパート等の場合、比較的正社員よりも業務難易度も採用ハードルも下がります。その分、経験出来る業務幅や収入に限りはありますが、一足飛びに正社員で職を探すより採用されやすい可能性があります。

資格ももちろん大切ですが、30~40代になればなにより求められる項目は実務経験値です。雇用形態問わず、実務経験を積むことで未経験の他の候補者よりも一歩先を行くことが出来ます。

そして、パートやアルバイトの方が正社員よりも求人数が多く、より良い企業に巡りあう可能性も高くなります。

まとめ

この記事をまとめると、

スキルなし30代女性事務職の転職は、可能性ゼロではありませんが、難しいケースが多いです。

ただ、難しい可能性が高いと言って足踏みしているとより時が経過してしまいます。まずは行動を始めることをおすすめします。

行動とは、何もエントリー(応募)することだけを指すわけではありません。

・資格を取得する
・正社員を目指してまずは派遣やパートなどで経験を積む
・市場などの情報を調べる。転職エージェントに登録・相談する
なども転職を成功させるために行える行動です。

限りある時間をしっかりと活かして、転職活動を進めてください。

この記事があなたの転職活動に少しでも役立てば幸いです。

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この記事の執筆者
「法人派遣マッチング」ならびに
転職エージェント「♯就職しよう」運営
株式会社アドバンスフロー 代表取締役 中塚 章浩

大手人材サービス会社在籍で2,000名以上の就業に携わり、
「自分に合った派遣会社や人材紹介会社を選ぶ重要性」 を肌で感じてきました。この記事の執筆を通して、派遣会社や人材紹介会社を選ぶ際のミスマッチを少しでも解消できればと思っています。
現在、派遣会社と企業をつなぐ「法人派遣マッチング」と求職者と企業をつなぐ「転職エージェントサービス」を運営しており、それらから得られる最新情報をお伝えするべく、随時、記事の編集や更新も行っています。

経歴
パーソルテンプスタッフ株式会社に在籍後、2010年に株式会社アドバンスフローを設立し、求職者向け情報サイト「♯就職しよう」を運営。現在、#就職しようの執筆とともに、転職・就職などHR領域に関するサービスを多数展開中。 ・執筆者の詳しい経歴はコチラ
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