【キャリアアドバイザー監修】経理の仕事は資格が必要?絶対必要な資格、あれば有利な資格は?

この記事の管理者株式会社アドバンスフロー
キャリアアドバイザー 中塚 章浩

大手人材会社にて長年勤務した後に同社を設立し10年を迎える。 転職エージェント業務、新卒採用代行業務など、幅広い業務を経験。面接ノウハウが評判・Twitter(@shushokushiyou)

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「経理の仕事をするなら、どんな資格が必要?あれば有利な資格はないの?」と思ってませんか?

経理を16年経験した「#就職しよう」編集部の私が、「資格がないと、経理の仕事はできないのか?」をぶっちゃけるとともに、経理の仕事をするなら絶対に必要な資格から、あれば有利な資格までご紹介します!

この記事を読めば、「この資格ならチャレンジできる!」「この資格は無理に取らなくていいのか!」と分かるでしょう。経理の仕事をしたい方、必見です!

そもそも経理職に就くには資格なしで大丈夫?資格はいらない?

簿記の知識がないと、まったく経理の仕事ができないほど、簿記は重要な資格です。

ただし、資格なしで経理職に就いた方はたくさんいます。仕事をしながらでも、簿記の知識を覚えられるため、資格がないとダメではありません。
とはいえ資格なしでは企業に採用される可能性が大きく下がってしまいます。

簿記2級程度の知識がなければ、企業は一から教育しなければならず、余計なコストが掛かってしまいます。

結論としては経理職を目指すなら簿記2級を取得することをお勧めします。

経理に必要不可欠な資格1選【日商簿記】

イラスト_ぬるみ様
経理職の求人を見ると「簿記有資格者募集」、つまりは即戦力を求める求人が多いです。そのため、経理職を希望するなら必要不可欠な資格と言えます。

日商簿記検定

求人票でみる「簿記有資格者」は、ほとんどがこの「日商簿記検定」です。

簿記初心者が取得を目指すなら、まずは「3級」からスタートして、その後「2級」を取得しましょう。

多くの企業から求められているのが日商簿記2級だからです。
企業の求人情報を見た時、「簿記資格保持者歓迎」と書かれていた場合、2級を指していると捉えて構いません。
転職エージェントのリクルートエージェントが各企業の人事にアンケートを取った「企業が応募者に求める資格ランキングトップ10」で第1位に簿記2級が選ばれていることからも窺えます。

2級は原価計算、1級は会計学が必要になるため、経験を積んだ上でステップアップしたいときに、ぜひ2級以上にチャレンジしましょう。

レベル 3級・2級・1級
試験日 3級・2級(6月11月2月)
/1級(6月11月)
受験料 3級2,850円/2級4,720円/1級7,850円
参考 簿記日本商工会議所
全商簿記について
簿記には「日商簿記検定」の他に、「全商簿記」があります。

これは、商業高校の在校生向けに簿記の知識を評価しているものです。そのため、同じレベルでも日商簿記より難易度も低いため、ビジネスの世界ではあまり利用されていません。

これから資格取得をするなら「日商簿記」を取得しましょう。

日商簿記を取得する難易度や勉強時間

日商簿記の難易度は、級によって大きく異なります。

・3級…受験者が最も多く、初心者でもしっかり基礎を学べば比較的合格しやすい傾向にあります。
平均勉強時間は50~100時間ほどです。

・2級…受験科目が増え、難易度も上がります。合格率は15~30%程度でしたが、
合格率が15%を切る年もありました。
平均勉強時間は200時間~350時間ほどです。

・1級…極めて高度なレベルが必要です。「会計のスペシャリスト」とも呼ばれる1級は、合格率が10パーセント前後と低く、専門性の高い資格です。
平均学習時間は700時間前後と、難易度の高さがうかがえます。

日商簿記を勉強できる通信講座一覧

2級以降は難易度が上がるため、独学だけでは難しいと感じる方もいます。
効率よく勉強して短期間での合格を目指すなら、通信講座を利用することもできます。

資格のキャリカレ
90日間で3級、2級のダブル合格を目指すカリキュラムを用意しています。

クレアール
短期間での合格を目指すプログラムがあります。
万が一合格できなかった場合でも、Web受講とサポートを1年延長することができます。

Z会
1年間のサポート期間を設けているため、短期合格を目指すだけでなく、自分のペースで学習を進めることができます。

フォーサイト
スピード合格を目指すプログラムが用意されています。
参加型の「eライブスタディ」ではリアルタイムでコミュニケーションがとれるライブ授業があります。

資格の学校TAC
基礎知識をしっかり学びステップアップしていく講座や、直前対策、オプション講座も用意されていますので、自分の学習プランにあわせて講座を選ぶことができます。

ユーキャン
合格ポイントを絞った学習テキストで効率的に合格を目指します。
質問サービス添削の指導も受けられるので、得点アップを目指せます。

日商簿記を独学で勉強する方法

独学での合格を目指す場合、しっかりと基礎を身につけることが必要です。
テキストや過去の問題集は書店などで購入できます。
ひたすら演習を繰り返し、自分の弱点を克服して合格を目指すことができるでしょう。
スケジュールを立てて勉強を進めていくことになりますので、根気強い努力が必要です。
また、独学の場合、通信講座などを受講するよりも費用を抑えることができるというメリットもあります。

以下のサイトでは、独学での勉強法や、実際に使用したテキストなども紹介されています。

【日商簿記2級】知識0から1ヶ月本気で独学して日商簿記2級は合格できるのか?

【簿記2級】ノートを活用し、復習を制し独学で簿記に合格する方法

【日商簿記検定3級】独学で受かるためのおすすめテキスト3選

経理の仕事に有利な資格5選

経理の仕事はとにかく知識が重要なので、簿記以外にも有利とされる資格がたくさんあります。特に注目したいのが、以下の資格です。

  1. MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)
  2. 文書情報管理士
  3. 給与計算実務能力検定
  4. FP(ファイナンシャルプランナー)
  5. 経理・財務スキル検定(FASS検定)

△クリックすると、詳しい解説までジャンプします。

ちなみに、経験を積んで経理・財務のスペシャリストや国際基準まで使う業務をこなすならば、以下のような資格もあります。

  • 公認会計士
  • US CPA検定
  • BATIC検定(国際会計検定)

ここからは、経理の仕事が有利になる5つの資格について、詳しく解説します。

1.MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)

MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)についての説明
画像引用元:MOS公式サイト:MOSとは

MOSは、Excel・Word・PowerPoint・Access・Outlookの5科目ごとに試験が設定されていますが、経理ならば一番利用頻度の高い「Excel」をまず取得するといいでしょう。

レベル スペシャリスト(一般)
エキスパート(上級)
試験日 毎月1~2回実施
受験料 1科目10,584円(一般)
12,744円(上級)
※受験するOfficeのバージョンによって変動します。
参考 マイクロソフトオフィススペシャリストMOS公式サイト

2.文書情報管理士

文書情報管理士についての説明
画像引用元:日本文書情報マネジメント協会公式サイト:文書情報管理士検定受験について

経理は、社外秘や個人情報の書かれた文書を取り扱うことが多いため、文章の管理能力を示す「文書情報管理士」の資格は有利です。

レベル 2級/1級/上級
試験日 年2回(夏・冬)
受験料 10,800円
参考 文書情報管理士日本文書情報マネジメント協会

3.給与計算実務能力検定

給与計算実務能力検定についての説明
画像引用元:実務能力開発支援協会

経理の仕事の中でも重要とされるのが給与計算。給与は単に働いた分だけを支払うものではなく、所得税や社会保険料などを差し引いて計算するので、知識を持った人が行うべき。知識がないのに給与計算するのは・・・ちょっと怖いですしね。

経理では「給与計算」もありますが、これらの計算方法は特殊なため、専門的な知識をもっている方が即戦力になりやすいです。

レベル 2級/1級
試験日 2級(3月11月)/1級(11月のみ)
受験料 2級8,000円/1級10,000円
参考 給与計算実務能力検定実務能力開発支援協会

4.FP(ファイナンシャルプランナー)

FP(ファイナンシャルプランナー)についての説明
画像引用元:日本FP協会:ファイナンシャル・プランナーについて
FPは、税金や投資、不動産などのさまざまなお金にまつわる知識をもつスペシャリストで、経理職だけでなく、人事・労務や銀行業務でも有利です。

FPには、国家資格である「ファイナンシャルプランニング技能検定(FP技能検定)」と民間資格である「CFP」・「AFP」がありますが、民間資格は2級FP技能検定の合格が必要となるため、最初に取得するならFP技能検定がいいでしょう。

レベル 3級/2級/1級
試験日 年3回
受験料 3級9,000円/2級13,500円
1級8,900円
※すべて全受講科目受験時の料金
参考 ファイナンシャルプランニング技能検定金融財政事情研究会

5.経理・財務スキル検定(FASS検定)

FASS検定の出題範囲
画像引用元:経済産業省 経理・財務人材育成事業公式サイト FASS検定 1.FASS検定の出題範囲
FASS検定は、経理や財務部門の人材育成のために設定された検定試験です。

試験日 年2回
受験料 10,800円
参考 FASS検定経済産業省 経理・財務人材育成事業 公式サイト

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資格を取得する前に確認すること

資格を取得する前に確認することをアドバイスする女性
経理に必要または有利な資格が分かってきたところで、これらの資格を取ろうと思う前にどんなことに注意したらよいかを見ていきましょう。

求人票に記載された資格と同じか確認する

求人票に記載された資格と類似の資格を取得する危険があるため、必ずしっかり確認しましょう。

例えば前述の通り、簿記には「日商簿記」と「全商簿記」があり、よく見ないで全商簿記を取得しても、転職は全く有利になりません。

求人票の資格名がはっきりしない場合は、会社の採用担当に電話して確認しておくと安心ですよ。

資格の取得にかかる期間を確認する

資格は、取得まで時間を要するため、時期を誤ると転職に間に合わない場合もあります。

さらに、資格試験は年に数回が基本です。間に合うと思っても、試験が実施されないタイミングになることもあるため注意が必要です。

自分に合ったレベルを取得する

難易度を高くしすぎると、合格できない状態が続くため、まずは身の丈にあったところからはじめましょう。

もちろん、難しい資格は企業への貢献度も高くなりますが、経理初心者なら高度な資格よりも得なければならない知識が多いです。

だからこそ、まずは最低限のところからスタートし、実務で経験を積んでから難易度の高い資格に挑戦した方が効率がいいです。

まとめ:資格は本当に必要?自分でも取れる?をよく考えてチャレンジを!

資格を取得して生き生きと働く女性

資格にチャレンジすることは、自分自身をステップアップさせるとてもいいことです。チャレンジできるならぜひ頑張ってみましょう!

しかし、なかなか資格が取得できずに転職ができない……これでは本末転倒です。

無資格でも経理職になれる求人もあるため、最低限の資格取得は目指しながらも、転職を成功させ、実績を積んでからハイレベルの資格にチャレンジしていってください。

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この記事の執筆者
「法人派遣マッチング」ならびに
転職エージェント「♯就職しよう」運営
株式会社アドバンスフロー 代表取締役 中塚 章浩

大手人材サービス会社在籍で2,000名以上の就業に携わり、
「自分に合った派遣会社や人材紹介会社を選ぶ重要性」 を肌で感じてきました。この記事の執筆を通して、派遣会社や人材紹介会社を選ぶ際のミスマッチを少しでも解消できればと思っています。
現在、派遣会社と企業をつなぐ「法人派遣マッチング」と求職者と企業をつなぐ「転職エージェントサービス」を運営しており、それらから得られる最新情報をお伝えするべく、随時、記事の編集や更新も行っています。

経歴
パーソルテンプスタッフ株式会社に在籍後、2010年に株式会社アドバンスフローを設立し、求職者向け情報サイト「♯就職しよう」を運営。現在、#就職しようの執筆とともに、転職・就職などHR領域に関するサービスを多数展開中。 ・執筆者の詳しい経歴はコチラ
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