転職して公認会計士になった中島康貴さんに直撃インタビュー。公認会計士の資格は一度取得すれば一生もの。


今回は、公認会計士の中でもちょっと変わった経歴を持つ中島康貴さんにインタビューしました。

実は中島さんは、大学時代に俳優を目指していました。

その後中小企業に就職し、総務や営業などに配属され、公認会計士とは無縁の仕事をしていたのです。

そんな中島さんが全くの畑違いの分野から公認会計士を目指すようになり、さらに公認会計士になってから独立するに至るまでの、さまざまなお話をうかがいました。

公認会計士の仕事に興味をお持ちの方は、ぜひ参考にしていただければ幸いです。

中島康貴さん
 
中島康貴公認会計士税理士事務所
代表取締役所長 中島康貴さん

■プロフィール
2000年 青山学院大学経営学部経営学科を卒業
2000年~2009年 東京の中小企業において、総務、マーケティング、企画営業等を経験。
営業部門では課長として、ビジネスの構築から企画運営、新規顧客の開拓と活躍
2009年 公認会計士の試験勉強のため退職
2010年 公認会計士試験に合格
2011年 地元・長野県の会計事務所に入所
2015年 中島康貴公認会計士税理士事務所を開業。

長野県上田市を拠点として活躍中

公認会計士を目指したきっかけは何ですか?

中島さん:どうせ独立するなら、価格競争が少なく、高収益を期待でき、参入障壁の高い業界でやっていきたいと思って会計士を目指すようになりました。

私は33歳のとき、工事会社で営業をしていました。

もともと独立志向があり、会社員として営業の仕事に従事しながらも、「どのビジネスが一番儲かるのか」「資金も技術もない自分がどうしたら起業することができるか」を徹底的に考えていました。

その結果、「価格競争が少なく、高収益を期待でき、参入障壁の高い業界」で、自分の得意なことを活かして独立するのが成功する秘訣であるという考えに至りました。

学生時代、勉強だけはできたので、弁護士か公認会計士のような難易度の高い資格を取得して独立したいと考えるようになりました。

しかし私の場合、弁護士資格を取得するには、ロースクールに最低3年通わなければなりません。そこで、最短1年で取得できる公認会計士を目指すことを決めました。

公認会計士であれば、上場企業の内部も会計面から見ることができ、他のビジネスを始めることもしやすいと判断しました。

そう決断してから即、公認会計士の予備校に申し込みました。

公認会計士の試験勉強は大変でしたか?

中島さん:意外と楽しく勉強することができました。

はじめは会社員を続けながら資格を取得をしようと思っていたのですが、片手間で取れる資格ではないことにすぐ気づき、会社を退職して勉強に専念することにしました。

退職後は、毎日10時間以上勉強しました。

会社員として営業の仕事をしていたときは勤務時間も長くストレスもありましたが、自分のペースで勉強できて楽しかったです。

それでも嫌になって、途中2か月ほど勉強しないときもありましたし、お金がなくなったため5か月ぐらいは塾の講師のアルバイトをしていました。

勉強期間は、トータルで1年半でした。

社会に出る前の学生時代なら大変だと感じていただろうと思いますが、一度社会に出て会社に勤めたあとでは、1日10時間ぐらいの勉強は楽しくできます。

公認会計士になったばかりのときは、どのような仕事をされていましたか?

中島さん:最初は税理士の仕事を多くしていました。

公認会計士の資格に合格すると税理士の試験が免除されるので、「公認会計士」と「税理士」の2つの資格を持つことができます。

そして私は勤務先に、「監査法人」でなく「監査業務も行っている税理士法人」を選択したため、税理士業務と監査業務を両方担当することになりました。

税理士法人を選択した理由は、税理士のほうが独立しやすいからです。

監査の仕事は大手企業の仕事がほとんどで顧客となる企業が限られますが、税理士の仕事は中小企業の仕事が多いので、顧客がつきやすいのです。

勤務先の税理士法人では、最初は税理士の補助をしていました。

毎月一度顧客企業に出向き、経理の入力状況を確認して間違いがないかチェックし、その結果をもって経営者とミーティングするというものです。

顧客企業の決算が終わったら、法人税の申告書の作成もあります。

公認会計士としての仕事はどんな仕事をしていましたか?

中島さん:公認会計士としての監査業務ですが、地方の公認会計士は大抵学校法人の監査をしています。

私が就職した税理士法人の公認会計士は、独自の方法で監査をしていたため、私は学校法人監査六法を自腹で購入して勉強し、だれにも教わることなく学校法人監査を実施しました。

おかげで、新しい制度に対応する力がついた気がします。

公認会計士の試験合格後から独立までは順調でしたか?

中島さん:順調だったと思います。

「公認会計士」を名乗るには、試験合格後の3年間「実務補修所」というところに通い、修了考査という最終試験に合格する必要があります。

私は資格取得前から独立志向でしたが、そのためにはこのようなプロセスを経て公認会計士として登録する必要があり、それまでに4年かかります。

そのため、まずは税理士法人に勤務して経験を積むことにしたのです。

税理士法人には最初から、独立を前提として採用いただきました。

そして、税理士法人で公認会計士登録が完了した1年後に税理士法人を退所し、その翌日独立しました。

独立は当初の予定どおりでした。

今の仕事で一番つらいことや苦労していることは何ですか?

中島さん創業時にお金をためておらず、創業時の資金が17万円。おかげで、いまだに資金繰りに苦慮しています。

顧問先など仕事は順調に増えていますが、会計事務所の業務では契約に一番手間がかかります。

その手間に比べて報酬がまだ追い付いていない状況です。

一番のやりがいは何ですか?

中島さん:多種多様な相談を受けることです。

企業の経営者の多くのは、経営の相談をできる人がいません。

仕事をしていくうちに、家族のことや従業員の処遇など、税金に関係のないことまで相談を受けることも増えました。

すべての相談は顧問である私に来ます。

私のモットーとして、顧問先のすべてを請け負うつもりで顧問契約をしますので、会社の命運を左右するような相談も頻繁にあります。

そのような相談を持ち掛けられて回答するときに、やりがいを感じます。

あこがれの(目指したい)会計士はいますか?

中島さん:いません。

私自身が、これからの公認会計士の目標、公認会計士の生き方の一つの事例を指し示すことができればいいと思っています。

今後どのような公認会計士になりたいとお考えですか。また、どのような事務所にしていきたいと考えていますか?

中島さん私は、一般企業の勤務経験を活かして会計事務所でも効率化を実施し、良質なサービスを安価で顧客に提供できる事務所にしていきたいです。

会計事務所業界は規制産業で、競争はそれほど激しくありません。

そのため、一般企業のように業務の効率化に励んでいるところは少ないで、そこを変えていきたいと思っています。

最後に、公認会計士を目指している方に何かアドバイスはありますか?

中島さん:会計業界というととかく地味なイメージがありますが、現代社会において会計のないビジネスは成立しません。

そうした社会の中で、公認会計士は、上場企業等の中枢の情報に常に触れることができます。

クライアントの適正な会計情報の開示の役に立つ、大変やりがいのある職業です。

受験生時代はなかなかうまくいかず、つらい思いをする時期もあるかもしれませんが、公認会計士の資格は一度とってしまえば一生もので、苦労の先には明るい未来しか待っていません。

毎日10時間以上の勉強をがんばり、試験に合格して取得を目指していただきたいです。

インタビューを終えて

公認会計士は経営者との二人三脚で顧客企業の経営に携わることができる、大変やりがいの多い仕事です。

そのバリエーションもクライアントの数だけ存在し、独立志向の高い方や経営に興味がある方には最適な職業だといえるでしょう。

公認会計士になるための資格取得は超難関。

そこで諦めてしまう人も多いでしょう。

それでも、中島さんのようにかつては俳優を目指し、一時は畑違いの仕事をしながらも、資格を取得できる人もいます。

「取ってしまえば一生もの」と思い、強い志をもって勉強すれば取れる資格です。

興味をもった方はまず公認会計士の資格取得のための勉強方法などを探ってみてください。

このインタビューを読んで一歩を踏み出していただければ幸いです。



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