株式会社アドバンスフロー 代表取締役
中塚 章浩
著書「面接の疑問 Q＆A」・Twitter
パーソルテンプスタッフ株式会社に約6年在籍し、現在は人材紹介会社「株式会社アドバンスフロー」の代表取締役。
のべ約2,000名もの転職支援を行い、求職者が希望する仕事を得られるよう尽力。人材業界16年の経験から「転職はしっかりとした情報が得られれば得られるほど、理想の職場を見つけられる」と確信し、多くの人が情報を得られるよう、記事の監修も行う。
「転職エージェントってどんな特徴があるの？」
と思っていませんか。
この記事では、転職エージェントの特徴について解説します。
これから転職エージェントを利用しようか考えている方に、この記事が少しでもお役に立てば幸いです。
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目次
転職エージェントにはどんな特徴やメリットがあるの？
転職エージェントには以下のような特徴やメリットがあります。
※特徴やメリットをクリックすると該当箇所までジャンプします。
それぞれの特徴やメリットについては、ここから詳しくご紹介いたします。
1.非公開求人の紹介
転職エージェントでは、インターネット上に公開されていない「非公開求人」の紹介を受けることができます。
転職エージェントが紹介する求人の多くが非公開求人です。求職者の経験や考え方に合いそうであれば、やっと紹介される仕組みとなっています。そのため非公開求人には多数の応募が殺到しにくく、企業の目に留まりやすいことがメリットと言えます。
また転職エージェントが持っている求人は、企業と日々やりとりをして求人票を作成しているため、常に情報のアップデートがなされています。求人内容の信憑性が高いともいえるでしょう。
2.履歴書や職務経歴書などの添削
転職エージェントでは、担当者による「履歴書や職務経歴書の添削」を受けることができます。
履歴書は記載した経験がある方が多く比較的スムーズに完成させられますが、職務経歴書の記入には時間を要したという声は多く聞かれます。
なぜなら職務経歴書は、現職（前職）での経験をまとめるだけではなく、自己PRや成功談・失敗談を書くことで、「これまでの経験がどう生かせるか」を読み手にイメージさせる必要があり、容易ではないためです。
職務経歴書の作成が転職活動での最初の難関ともいえますが、転職エージェントを利用すると、企業に提出する前に業界に精通した担当者のアドバイスや添削を受けることができます。そのため書類の通過率が格段に向上します。
3.自分にマッチした業界業種のアドバイス
転職エージェントでは、自分にマッチした業界・業種のアドバイスを無料で受けることができます。
転職エージェントに登録すると、まず「面談」というキャリアカウンセリングがあります。
- なぜ転職したいのか
- いつ頃転職したいのか
- どんな業界業種を目指したいのか
面談では求人の紹介だけでなく上記のような内容をラフな会話形式で話し、今後の方向性を決めていきます。
すでに業界や業種が決まっている方は不必要かもしれませんが、自身が応募したい業界や職種などが決まらず漠然とした不安を抱く求職者には、キャリアカウンセリングはおすすめです。
また仕事における現在の立ち位置（＝市場価値）も知ることができ、転職するか否かやどんな業界業種を目指していくかなどの目標が設定しやすくなります。実際、思ってもみなかった（初めて聞いた）業界や業種を紹介されたが、自分に合っている気がするという声は多く聞かれます。
キャリアカウンセリングは、次の転職先を見つけるだけでなく、今後の人生を見据えたアドバイスを受けることができます。
4.業界に精通している担当者による面接対策
目指している業界や業種に詳しい転職エージェント担当者から、面接対策を受けることができます。
転職エージェントで開催される面接対策は実にさまざまです。
例えば中途採用面接の流れをオンラインで説明した後、書類選考が通過した企業ごとに模擬面接形式で対策を行う場合もあれば、すべての対策をマンツーマンで指導する転職エージェントもあります。
あくまで転職エージェントや担当者によって対策の仕方は異なりますが、各社受ける業界や企業に即した対策を講じているので、有意義なものとなるでしょう。
5.応募から内定・入社後まで一貫したフォロー
企業への応募や面接日程のスケジュール調整、内定後の条件交渉、入社後の悩み相談など、転職に関わることは一貫してフォローしてくれます。
自分で応募した場合は、企業とのやりとりのすべてを自分で行わなければなりません。受ける企業数が多かったり、現職が忙しかったりする方は、どうしても日程調整がうまくいかず転職のタイミングを逃してしまうこともしばしば起こります。
転職エージェントを利用すると、手間のかかるやりとりを転職エージェントが代行してくれるため、連絡ミスや対応漏れの心配がなくなります。また、内定後の条件交渉や内定辞退などにも対応してくれます。
さらに入社してからも転職エージェント担当者とは連絡を取ることができる場合が多いため、新しい職場になじむまでの悩みや不安なども引き続き相談することが可能です。
転職エージェントから見た絶対に利用すべき特徴は？
転職エージェントからみて絶対に利用すべきサービスは、「職務経歴書の添削」と「面接対策」です。
現職中でなかなか自分ひとりで対策する時間がない方は、特に利用することをおすすめします。
時間をかけて記入した職務経歴書や面接で話そうと思っているカンペを直されるのは、良い気分ではないかもしれません。
しかし転職エージェント担当者は、これまで多くの求職者を担当し転職を成功させてきています。第三者の目を通すことで書類通過率と面接力が、格段に向上した例をいくつも見てきました。
面接が苦手な方には模擬面接を行ったり、忙しい方にはメールやチャットで添削内容を送り合うようにしたりと、柔軟に対応してくれる場合が多いのでぜひ頼ってみて下さい。
転職エージェントと転職サイトって違うもの？
転職エージェントと転職サイトは、異なるサービスです。
転職エージェントとは、転職エージェント担当者と面談を行ったのち、一緒に転職活動を進めていくスタイルのサービスです。
応募する業界や業種の選定や面接対策など、一貫して相談しながら進められることがメリットとして挙げられます。また応募や面接日程のスケジュール調整、条件交渉などの企業とのやりとりは代行してもらえます。
一方転職サイトでの転職活動は、そのサイト上に公開されている求人情報をもとに自分で直接応募、個人のペースで転職活動を進めていくスタイルです。
転職時期が定まらないので、求人だけ見たい・決まった業界や業種だけ受けたい・誰にも干渉されず自分のペースで転職活動を進めたいといった方にはおすすめのサービスです。
両者のメリットを生かすため、併用する求職者も多くいます。自分に合ったサービスを探してみましょう。
転職エージェントを使うデメリットとは？
転職エージェントにも以下のようなデメリットがあります。
- 転職エージェントによって紹介求人の質や量に差がある
- 担当者によって支援の質が異なる
- 自分ひとりのペースで進めることができない
それぞれのデメリットについて、以下で詳しくご紹介いたします。
1.転職エージェントによって紹介求人の質や量に差がある
転職エージェントによって契約している企業が異なるため、どうしても紹介求人の質や量に差が生じます。
また求人を紹介するのは転職エージェント担当者が決めるということもあり、紹介された求人数や紹介される求人の内容が違うことが起こりえます。
厳選された求人の中にぴったりのものが見つかる方もいますし、多くの求人紹介があったからこそ転職成功したという方もいます。
だからこそ転職エージェントは数社に登録し、複数併用しながらぴったりの転職エージェントを探すことをおすすめします。
2.担当者によって支援の質が異なる
どの転職エージェントであっても、担当者ごとに支援の質は異なります。
なぜなら担当者の経験年数や担当している求職者の数、担当者の性格や考え方によって違ってくるからです。
転職エージェントでは求職者が担当者を選ぶことはできないため、思うようなサービスが受けられないこともあるでしょう。
しかし転職エージェントの担当者に要望を伝えることは可能です。連絡手段や頻度についてや面接対策の方法や回数についてなどは比較的要望が伝えやすい部分です。
人と人とのやりとりなので、すべての要求を満たすことは難しいですが、気になることは相談しながらうまく転職エージェントを使いこなしましょう。
3.自分ひとりのペースで進めることができない
転職エージェントと進める転職活動は、完全に自分ひとりのペースで進めることはできません。
言い換えれば転職エージェントから紹介された企業に勝手に直接応募したり、企業と面接日程をやりとりしたりすることはタブーとされています。
また転職エージェントにおける個人情報の取り扱い上、「支援期間は最長3ヶ月」と定めてそれ以降の転職活動は再登録が必要なエージェントもあります。
もし今はまずはたくさんの求人を見てみるだけですとか、1年くらいかけてじっくり転職活動をしたいなど転職ペースがはっきりしている場合は、今すぐ無理に転職エージェントを使わなくても良いでしょう。
もちろん今は転職エージェントに相談するだけ足を運び、本格始動はタイミングが来てからという求職者も多くいます。転職活動はハードな面も多くありますので、無理のないペースで進めていきましょう。
優秀な転職エージェントと出会うためにはどうしたら良い？
優秀な転職エージェントと出会うためには、実際にいくつかの転職エージェントに登録し面談を受けてみることをおすすめします。
複数の転職エージェントに登録するならば、大手と中小など規模が異なる転職エージェントに登録してみるといいでしょう。それぞれ面談を受けると自分に合うのがどっちがが見つかる可能性もあります。
しかし実際のところ、大手であれ中小であれ「担当者と話してみないと、優秀かどうかはわからない」ことが多く、登録前に自分に合うかどうかを判断することは難しいです。
口コミや、企業評価も参考にしつつ、実際に面談を受けながら相性の良い優秀な転職エージェントを探してみましょう。
大手転職エージェントと中小転職エージェントの特徴は？
大手転職エージェントはスピード感がある一方で、中小転職エージェントは対応が親身であるという特徴があります。
一般的に大手転職エージェントは、幅広い業界業種の求人に長けており、支援経験数も多いため、スピード感をもって転職活動に励むことができます。
ただ、登録している転職希望者の多さから、初回面談以降は電話やメールのやりとりのみだったり、面接対策は説明会形式やネット配信で行うだけだったりと、親身さに欠けると感じる側面もあります。
一方中小の転職エージェントの場合、どうしても紹介できる企業数が大手に見劣りします。その分ひとりひとりの支援に時間をかけ、対応が親身である傾向があります。
大手転職エージェントと中小の転職エージェントのそれぞれの面談を体験し、自分に合うエージェントを探すことをおすすめします。
総合転職エージェントと特化型転職エージェントの特徴は？
総合転職エージェントは幅広い職種・業界を網羅しており、特化型は特定の地域や分野に精通しているという特徴があります。
総合転職エージェントは、あらゆる業界や業種に関して幅広く網羅している転職エージェントを指します。
転職エージェント規模が大きくなればなるほど、金融職や不動産職、販売職などこれまでの経験職種に合わせた担当者が選出され面談を行うこともあります。
このような総合転職エージェントのメリットは、職種内での転職はもちろん、異業種への転職に関して強いということです。未経験の業界業種でも業界の説明や求人紹介を受けることができる可能性が高いです。
一方特化型転職エージェントは、ITや医療など特定の資格や経験、または地域に特化した求職者を支援する転職エージェントです。
特化型転職エージェントの強みは、転職エージェントが特定の分野に関して精通しその分野の企業と強いつながりを持っているため、転職がしやすいことが挙げられます。
まとめ
この記事をまとめると、
転職エージェントとは、転職サイトなどと異なり、転職エージェント担当者がキャリアカウンセリングから内定、入社後まで、伴走しながら転職活動を進めるサービスのことを指します。
転職には、期待と同時に不安や悩みがつきものです。
転職エージェントは転職に熟知しており、業界や業種、今後の展望に関してもプロ目線で相談に乗ってくれるため、転職を考える際は登録を検討すべきサービスです。
この記事があなたの転職活動に役立てば幸いです。
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