株式会社アドバンスフロー 代表取締役
中塚 章浩
著書「面接の疑問 Q&A」・Twitter
パーソルテンプスタッフ株式会社に約6年在籍し、現在は人材紹介会社「株式会社アドバンスフロー」の代表取締役。
のべ約2,000名もの転職支援を行い、求職者が希望する仕事を得られるよう尽力。人材業界16年の経験から「転職はしっかりとした情報が得られれば得られるほど、理想の職場を見つけられる」と確信し、多くの人が情報を得られるよう、記事の監修も行う。
「第二新卒として2回目の転職ってできる?」
と思っていませんか。
この記事では、第二新卒の2度目の転職活動について解説します。
2度目の転職を考えている第二新卒の方にとって、この記事が少しでもお役に立てば幸いです。
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目次
第二新卒で2回目の転職は可能なの?
第二新卒が2度目の転職をするのは、可能です。
ただし1回目の転職の時と比較すると、応募できる求人数が減ったり内定率が下がったりと、転職成功までの道のりは厳しくなる可能性があります。
第二新卒というと、大卒の場合でおおよそ22歳~25歳のことを指すので、その3年間のうちに2回目の転職となると転職回数が多いように感じるかもしれません。
しかし、若手採用したい企業としては、20代に対して将来性があると見込んでいるので、採用されるチャンスは大いにあります。
第二新卒が2回目の転職で異業種や大手への転職もできる?
2回目の転職で異業種や大手企業への転職は可能です。
多くの企業は、第二新卒に対して即戦力採用ではなく人柄や熱意を重視したポテンシャル採用をしています。そのためスキルや実務経験を細かく求められることは少ないことから、異業種へのチャレンジも可能です。
これまで経験してきた業種でキャリアアップしたい場合を除けば、業種を絞りすぎることなく幅広い視野をもって求人検索するほうが、自分に合う求人に出会える確率がむしろ上がります。
また大手企業では、転職回数よりも学歴や地頭の良さを重要視している企業が比較的多い傾向にあります。そのため、転職回数が2回目だとしても応募条件にマッチしていれば転職は可能なのです。
「第二新卒で2回目の転職」と「30代で2回目の転職」ではどちらが厳しい?
「30代で2回目の転職」のほうが転職するのは厳しい可能性が高いです。
上記でご紹介した通り、第二新卒に対して人柄や熱意を重視した採用方法を取り入れている企業が多く存在します。しかしながら、30代以降では即戦力重視となります。
つまり、これまでの経験やスキルが重要視され、応募できる求人の幅が一気に変わってきてしまいます。さらに資格保有者であっても実務経験がないと採用されないなど業界経験者でなければ転職が厳しくなります。
よって、未経験でも採用される可能性もある「第二新卒で2回目の転職」のほうが転職しやすいと言えるでしょう。
第二新卒が2回目の転職の際に懸念される要素は何?
第二新卒が2回目の転職をする際、企業は以下のような要素を懸念しています。
- 早期離職の心配
- ストレス耐性や判断能力に問題
- スキル不足
以下では、それぞれの要素について、より詳しくご紹介いたします。
1.早期離職の心配
短期間に数回転職しているということは、自社へ入社してもまた何かしらの理由ですぐ辞めてしまうのではと思われてしまいます。
人材を採用し教育するために企業はコストをかけていますが、採用・教育コストをかけてもすぐに退職されてしまっては企業にとってマイナスになります。
第二新卒の2回目の転職は可能ではありますが、第二新卒で転職2回目という条件だけで通常よりも厳しい視線でみられてしまうことは覚悟しておきましょう。
2.ストレス耐性や判断能力に問題
短期間で2回の転職となると、他者と比較してストレスを感じやすかったり我慢ができなかったり、感情的になりやすい傾向があるのではないかと思われてしまうことがあります。
「何か嫌なことがあってもすぐに辞めない根性(ストレス耐性)」や「感情的になりすぎず冷静な判断能力」があるのか、面接を通じて探られる可能性が高いでしょう。
結果的に早期離職につながってしまう要素になるので、企業側としても慎重に見極めています。
3.スキル不足
ポテンシャル採用でも、新卒採用とは異なり、社会人経験者として最低限これはできてほしいというボーダーラインを設けてます。
1つのことを長く続けられないということも懸念点になりますが、転職2回目となると最低限できてほしいボーダーラインのハードルは1回目よりも上がります。そのため、1回目の転職より転職難易度が上がるのです。
短いスパンで転職しているため、単純に「1つのことを長く続けていない」と判断されてしまいます。特に1社目と2社目で異なる職種の場合だとなおさらです。
これまでの経験から何を得たのか、その結果自分には今何ができるのかしっかり深堀りし、きちんと言葉で説明することが重要になってきます。
第二新卒が2回目の転職を成功させるためのポイントは?
第二新卒が2回目の転職を成功させるためには、以下4つのポイントが大切です。
- 各社の退職理由に一貫性をもたせる
- 失敗の経験から学んだことを話す
- 次の転職先でのキャリアプランを具体的に話す
- 本音で話す(嘘はつかない)
以下では、それぞれのポイントについて、より詳しくご紹介いたします。
1.各社の退職理由に一貫性をもたせる
面接官へ納得感をもってもらうために必要なのが「一貫性」です。
面接では退職理由や今回の退職理由はほぼ必ず聞かれます。
退職理由は前向きな理由にし、1社目と今回の退職理由には共通点がある内容にするといいでしょう。
多くの情報がちぐはぐに盛り込まれた内容では一貫性に欠けてしまい、「この人は一体何がしたいのか」とマイナスに思われてしまいます。各社で経験してきたことや転職する目的に一貫性があることを伝えることが大切です。
2.失敗の経験から学んだことを話す
失敗からこそ学べたことは、失敗した経験のある人にしかない「強み」となります。
面接では、失敗やミスそのものの出来事よりもそれをどう対処してその後どう活かしたか、ここまで話せる人が評価されます。
また結果的に、この数年間で2度の転職活動となることに対して、失敗した部分があると認める素直さや謙虚さも転職2回目の第二新卒には必要な要素になるでしょう。
3.次の転職先でのキャリアプランを具体的に話す
キャリアプランを具体的に話すことで、早期離職の懸念を払拭できるようになります。
長期的なキャリアプランを語ることで、必然的に「この人はうちで長く働くイメージをもっている」という好印象を与えられます。キャリアプランは具体的であるほど高い信憑性をもたらします。
4.本音で話す(嘘はつかない)
面接時に、許容範囲内の誇張はマイナス要素になりませんが、嘘はつかずに本音で話すようにしましょう。
面接慣れしている人事は大抵の嘘を見破れます。嘘をついた内容を深掘りされると、一貫性が欠けてしまい話した内容全ての信憑性がなくなってしまいます。
退職理由がマイナス・ネガティブなものである場合、よりよく見せるために嘘をつきたいと感じてしまうものです。しかしながら、自己分析を行うことで自分の気持ちを整理して、前向きな退職理由に昇華することはできます。
例えば、本音は「営業ノルマが苦痛で退職した」でも、「営業活動していくうちに事務のサポート力の重要性に気付かされ、第一線で活躍するよりもサポートする立場になりたい気持ちが強まり〇〇社へ転職をした」というような内容に変換できます。
「思ったことをそのまま話す」=「本音で話す」ではなく、嘘はつかず言い方を変えることで、良い印象を与えるようにしましょう。
第二新卒が2回目の転職で不安な時はどうしたらいい?
2回目の転職に不安な時は、「転職の情報収集」と「客観的意見を素直に受け止める」といいでしょう。
不安な時というのは、今の自分が転職活動しても成功する自信が100%持てないときです。
その不安を解消するためには、まず転職の情報収集から始めてみましょう。
求人情報や転職コラムを読むと転職活動のイメージも具体的に膨らみますし、今の自分に何が足りていないのか、どのような準備が必要なのか明確になってきます。
また、いつでも冷静な判断ができるようにするためには、客観的意見を素直に受け止めることも重要になります。
転職エージェントに登録し、転職のプロでもあるキャリアアドバイザーに相談してみるのもおすすめです。
まとめ
この記事をまとめると、
第二新卒が2回目の転職をすることは可能です。
企業にとって「まさにそういう人を求めていた」と思わせるためには、まずはしっかり求人情報を読み込み、企業研究しましょう。
第二新卒はポテンシャル採用がメインですが、社会人経験者なので当然新卒の時とは異なります。
新卒と同じような転職活動をしていても面接は通過しませんし、入社後も新卒の時のように手厚い研修もないため、自ら学ぶ姿勢でいることを忘れずにしましょう。
この記事があなたの転職活動に役立てば幸いです。
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