株式会社アドバンスフロー 代表取締役
中塚 章浩
著書「面接の疑問 Q&A」・Twitter
パーソルテンプスタッフ株式会社に約6年在籍し、現在は人材紹介会社「株式会社アドバンスフロー」の代表取締役。
のべ約2,000名もの転職支援を行い、求職者が希望する仕事を得られるよう尽力。人材業界16年の経験から「転職はしっかりとした情報が得られれば得られるほど、理想の職場を見つけられる」と確信し、多くの人が情報を得られるよう、記事の監修も行う。
「看護師は簡単に転職できるの?」
と思っていませんか。
この記事では、看護師の転職について解説します。
これから転職しようとお考えの看護師の方にとって、この記事が少しでもお役にたてば幸いです。
看護師向けの転職エージェントや派遣会社をお探しの方は、ぜひこちらの記事もご覧ください。
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目次
看護師の転職は簡単って聞いたけど本当?
看護師の転職は、他業種に比べると簡単な傾向があります。
医療機関は常に看護師不足のところが多く、採用面接の回数も施設によりますが基本的に1回、多くても2回の場合がほとんどのため、すぐに転職が決まる看護師も珍しくありません。
特に病棟は医療法によって病床数につき一定の人数の看護師を配置することが定められているため、大学病院など人気の病院でない限り採用のハードルは高くないことが多いです。
しかし、看護師本人の経歴や年齢・希望条件などのバランスによっては、なかなか転職が決まらないこともあります。
看護師の転職が難しいケースは?
看護師の転職が難しいケースは、主に下記の4つです。
- 年齢が50代以上
- 年齢が40代以上かつ美容クリニック・急性期病院・大学病院・民間企業など希望
- 転職回数が多い
- 産業看護師など高倍率の職場への転職希望
1.年齢が50代以上
年齢が50歳以上の看護師の転職は、40代以下の看護師に比べて難しいです。
病院側はできるだけ長く働いてくれる看護師を採用したいと思っているので、若い看護師に比べ体力が落ちてきている人が多い点や、定年退職までの期間が短い点がネックになってしまいます。
また看護師として働いた期間が長い看護師であれば特に給料が高い傾向があり、雇用にコストがかかるため、病院側の予算状況によっては書類選考の時点で不合格になってしまうこともあります。
50歳以上は採用されにくいとはいえ、同年代の一般人材よりは転職が決まりやすいので、たくさんの求人に応募すれば納得のいく転職を叶えられる可能性は十分あります。
2.年齢が40代以上かつ美容クリニック・急性期病院・大学病院・民間企業など希望
年齢が40代以上で美容クリニック・急性期病院・大学病院・民間企業などを希望している場合も難しいです。
直近1〜2年での勤務経験が無ければ、尚更厳しいです。
美容クリニック・民間企業のCRCやCROなどの場合は、一般診療科の臨床業務とは全く異なる新しい業務を身に付けることが必須であるため、覚えが早い傾向がある若い看護師が好まれます。
また急性期病院・大学病院は、非常に忙しく残業も多い傾向があるため、体力がある若い看護師が優先して採用されます。
3.転職回数が多い
転職回数が多いと、希望通りの転職を叶える難易度は上がります。
転職回数が何回以上であれば多いとするかは、採用担当者側の価値観や看護師の年齢にもよりますが、数か月~3年程度での退職を何度か繰り返していると「またすぐに辞めてしまうのでは」という印象を与えてしまう傾向があります。
転職回数が多くても採用してくれるところはありますが、転職回数が少ない人と比べて選択肢が少なくなってしまうのは否めません。
書類選考に合格したら、今までの勤務先の退職理由をしっかり整理してから面接に臨みましょう。
4.産業看護師など高倍率の職場への転職希望
産業看護師など、高倍率の職場への転職を希望している場合もなかなか内定がもらえないことが多いです。
産業看護師は求人の数自体が非常に少なく、採用枠が1名のところに何十人も応募が来ます。
加えて高い水準のコミュニケーション能力なども重視されるため、いかに看護師としての知識やスキル面が優れている人でも、なかなか転職が決まりにくいです。
どうしても諦めきれない場合は、志望動機で産業看護に対する強い想いを伝える、産業カウンセラーや衛生管理者の資格を取るなど他の応募者との差別化を図りましょう。
看護師の転職を成功させるコツは?
看護師の転職を成功させるコツは、主に下記の4つです。
- 自己分析をしっかり行う
- 希望条件の優先順位と転職までのスケジュールを決める
- 求人の情報をしっかり集める
- 転職サイトに登録する
1.自己分析をしっかり行う
まずは自己分析をしっかり行いましょう。
今までの経験や、勤めていた病院や施設1件1件の入職・退職理由を整理しましょう。
面接で必ず質問されると言っても過言ではない上に、晴れて転職が決まっても「入ってみたら思っていたのと違った」を防ぐためにも重要です。
看護師として働く中で見えてきた、自分の性格面・能力面での長所や短所について考えることも重要です。
加えて、なぜ看護師になったのかはもちろん将来なりたい看護師像も考えると、自分のやりたいことや適性が見えてきます。
2.希望条件の優先順位と転職までのスケジュールを決める
希望条件の優先順位と、転職までのスケジュールを決めておくことも重要です。
全ての希望条件を備えた理想の職場は、いかに経歴が素晴らしい看護師であってもなかなか見つかりません。
例えば「1位:日勤のみ、2位:業務内容が楽」など希望条件の優先順位を決めて、順位の高い条件を満たした職場に幅広く応募すれば、選択肢が拡がるのでより早く転職が決まりやすいです。
転職後も、自分が重要視している点が満たされている職場なので長く続けられることが多いです。
いつまでに転職したいかを目標を明確に決め、目標を達成するためには応募書類を完成させる・求人に応募する・内定を取る・現職に退職を申し出るなど転職活動の各ステップをいつまでに行う必要があるかを考えて計画を立てましょう。
3.求人の情報をしっかり集める
求人の情報は、しっかり集めることが大切です。
病院の公式ホームページを隅々まで見て、自分でも業務についていけそうか、ホームページ内の写真で働く看護師の年齢層はどの程度かなどをチェックしましょう。
また求人に記載されている勤務時間や給料などの雇用条件を見て、自分の希望する働き方ができそうかもしっかり確認しましょう。
応募前に見学をしておきたい場合は、病院に問い合わせてみても問題ありません。看護師を募集しているならば、快く見学を許可してくれるところがほとんどです。
4.転職サイトに登録する
看護師に特化した転職サイト(人材紹介会社)に登録するのも手です。
転職サイトに登録すると、アドバイザーが看護師の希望に合った求人を探してくれる上に、履歴書や職務経歴書の添削や面接対策など採用の確率がアップするサービスが受けられます。
また、病院や施設のメリットやデメリットなど口コミを聞いてから応募するか否か決められるので、入職後にミスマッチが起きるリスクも低くなります。看護師は全て無料で登録・利用できます。
看護師の職場で楽して稼げるところってある?
看護師の職場で比較的楽に稼げるのは、美容クリニックです。
夜勤が無いため体力的に楽な上に、診療は完全予約制のため残業も少ない傾向があります。
利用する患者さんが来るのは基本的に土日祝日が多いため勤務はシフト制ですが、他の勤務施設に比べ有休は取りやすいです。
また営利目的で設立されたところがほとんどなので、給料も高く勤務時間のわりに稼げます。
ただし美容クリニックは接客業的な面も強いので、接客に苦手意識があったり、美容に興味が無かったりすると入職できても継続するのが辛くなってしまうでしょう。
看護師を辞めたいんだけど他の職種に転職するのは簡単?
看護師を辞めて他の職種に転職するのは、年齢や業界にもよりますが簡単とは言えません。
看護師から他の職種に転職したいときは、なぜ国家資格である看護師を活かさずにその仕事をしたいかをしっかり考え、面接でも話せるようにしておきましょう。
未経験でも転職しやすい業界は、飲食・介護・保育です。いずれも著しい人手不足な上に、看護師時代の経験が大なり小なり業務に活かせるからです。
看護師とは全く畑違いの分野であれば、ITがおすすめです。ポートフォリオが作れるレベルにプログラミングやWEBデザインの知識が身に付いていて、年齢が30代前半までなら十分採用される可能性があります。
看護師の資格や経験を活かして働ける看護師以外の働き方はある?
看護師の資格や経験を活かして働ける看護師以外の主な働き方は、下記の通りです。
- MR
- CRC・CRA
- 介護士・ケアマネージャー
- 保育園
- 養護教諭
- 医療事務
看護師として培ってきた医薬品の知識は、製薬会社でも活かせます。自社の薬を使ってもらうために医療従事者に薬の情報を提供するMR、治験のスムーズな進行のための調整を行うCRC、治験の進行を監視しサポートするCRAなどの職種があります。
介護士・ケアマネージャーや保育園は採用率も高いです。
文部科学省指定の養護教諭養成機関で、1年以上就学する必要がありますが、養護教諭という選択肢もあります。
事務をやりたい場合は、医療事務であれば比較的採用されやすいです。
いずれの働き方も、少なくとも転職してから最初の年度は年収が下がる可能性が高いことに注意です。
まとめ
この記事をまとめると、
看護師が転職に成功するには、自己分析や希望条件の優先順位と転職までのスケジュールを決めておくことが大切です。求人の情報収集をすることも非常に重要なため、転職サイトを使うのも手です。
看護師以外の職種への転職も、看護師としての経験が多少なりとも活かせる職種であれば十分可能です。
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