【転職のプロが教える】社会人から看護師に転職は可能?働きながら目指す際の注意点や成功のポイントも解説

「社会人から看護師に転職はできるの?」

と思っていませんか。

転職会社元社員で現役転職エージェントである「#就職しよう」の中塚が、社会人の看護師転職について解説します。

社会人から看護師になりたいとお考えの方に、この記事が少しでも役に立てたら幸いです。

社会人から看護師に転職は可能?

社会人から看護師に転職は、簡単ではありませんが可能です。

厚生労働省が出した統計によると、看護師資格の国家試験の合格率は令和3年度の第110回で90.4%です。

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画像引用元: 厚生労働省「第107回保健師国家試験、第104回助産師国家試験及び第110回看護師国家試験の合格発表」

過去の看護師試験の合格率も例年90%前後と非常に高い数値のため、社会人から看護師への転職は現実的な目標と言えます。

看護師になる前の職業も接客業や一般事務など人それぞれであるため、やる気と適性があれば活躍できます。

社会人が働きながら看護師に転職は可能?

社会人が働きながら看護師に転職するのは、フルタイム労働の場合はかなり難しいです。

看護師資格を取得するためには、看護師養成過程のある専門学校または医学部看護学科のある大学に通う必要がありますが、授業は平日の昼間しか行われていないことが多いです。

もし最初は准看護師を目指して夜間の専門学校に通うとしても、2年目からは実習をこなさなければなりません。

そのためパートやアルバイトでないと、通学や勉強の時間を作るのは厳しいでしょう。

ただし、准看護師が正看護師になるための学校であれば夜間部があるので、准看護師として経験を積みながら正看護師を目指す手もあります。

また、准看護師として7年以上働いた経歴があるならば、通信制の課程を修了すれば正看護師になる試験の受験資格が与えられます。

社会人から看護師に転職を成功させられる人の特徴は?

社会人から看護師に転職を成功させられる人の特徴は、主に下記の2つです。

  1. 資金が充分にある
  2. 根気がある

1.資金が充分にある

まず資金が充分にあるが大切です。

看護師になるための専門学校・大学の授業は平日昼間にしか行われておらず、実習はもちろん試験勉強のことも考えると、フルタイム労働をこなしながら卒業するのはほぼ不可能です。

そのため学校の授業に集中できるよう、仕事を完全に辞めるかパート労働でも生活していけるような資金が必要です。

奨学金制度や45歳未満の場合は「教育訓練支援給付金制度」を利用できる可能性はありますが、奨学金は返済の必要があり、教育訓練支援給付金制度は年齢以外にもさまざまな受給用件があります。

検討している専門学校や大学の学費を調べ、卒業までにいくらかかるかしっかり計算しておき必要な資金を用意しておきましょう。

2.根気がある

看護師になるために、根気は必須です。

専門学校ならば3年、大学ならば4年と看護師になるためには長い時間がかかります。

最初は准看護師になるとしても、専門学校に2年間通う必要があります。

パート労働と掛け持ちしている場合は特に、仕事をしながら単位取得のために新しいことを勉強するのはなかなか精神的にも体力的にもハードです。

看護師になりたいという高いモチベーションがないと、途中で挫けてしまう可能性が高いです。

看護師に転職した社会人におすすめの職場は?

看護師に転職した社会人におすすめな最初の職場は、一番は病棟です。

次点で冷静な状況判断に自信があり解剖生理学が好きならばオペ室、慌ただしい職場で人一倍強い心身を活かしたいならばICUもよいです。

診療科は何でも構いませんが、病棟は診療科に関する深く広い知識や技術、患者さんとのコミュニケーション・医師やコメディカルとの連携など身に付くスキルが多いです。

夜勤があるので体力的にハードな面もありますが、他の部署や勤務施設に比べ収入も高いです。

また、クリニックや訪問看護・保健師など病院以外の働き方をしたい場合も、最低1~3年以上の「臨床経験」が必要になることが多いです。

「臨床経験」が何を指すのかは転職先によって異なりますが、病棟の経験は必ず当てはまります。

まずは病棟で経験を積み、看護師として働く中で気付いた自分の適性や関心によって次の職場を決めるのがベストです。

看護師の平均年収は?

正看護師・准看護師の平均年収はそれぞれ下記の通りです。

厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」によると、看護師・准看護師の平均年収は以下の通りです。

看護師の平均年収
月給(きまって支給する現金給与額) 338,400円
ボーナス(年間賞与その他特別給与額) 857,500円
年収(月給×12か月+ボーナス) 4,918,300円

※出典:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」を元に株式会社アドバンスフローが作成

准看護師の平均年収
月給(きまって支給する現金給与額) 288,000円
ボーナス(年間賞与その他特別給与額) 674,100円
年収(月給×12か月+ボーナス) 4,130,100円

※出典:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」を元に株式会社アドバンスフローが作成

国税庁が発表した令和2年の国民全体の平均年収データと比較すると、看護師の平均年収は国民全体の平均年収を大きく上回っています。

給与所得者数は、5,245 万人(対前年比 0.2%減、10 万人の減少)で、その平均給与は 433 万円(同 0.8%減、33 千円の減少)となっている。
男女別にみると、給与所得者数は男性 3,077 万人(同 1.5%増、44 万人の増加)、女性 2,168 万人(同 2.5%減、55 万人の減少)で、平均給与は男性 532 万円(同 1.4%減、75 千円の減少)、女性 293 万円(同 1.0%減、29 千円の減少)となっている。

引用元: 国税庁「令和2年分民間給与実態統計調査-調査結果報告-」

社会人から看護師に転職するのに年齢制限はある?

社会人から看護師に転職するのに、年齢制限はありません。

看護師国家試験の受験資格に年齢制限は設けられておらず、何歳からでも目指すことができます。

実際に社会人から看護師を目指すのは、若い人ばかりではありません。

令和3年度の「看護師等学校養成所入学状況及び卒業生就業状況調査」における看護師3年過程の専門学校入学者の統計を見ると、全国で計26,435 名のうち、40歳以上の入学者は334名います。

全国入学者数 26,435名
20才未満 22,308名
20~24才 1,464名
25~29才 1,029名
30~34才 773名
35~39名 527名
40才以上 334名

※出典:厚生労働省「令和3年看護師等学校養成所入学状況及び卒業生就業状況調査|第7-1表 入学状況、設置主体別(看護師3年過程)」を元に株式会社アドバンスフローが作成

年齢制限はないため、看護師になりたいと思う気持ちが強く充分な資金があれば、何歳でも臆せず挑戦してみることをおすすめします。

社会人から看護師に転職したら職場でいじめられる?

社会人から看護師に転職したという理由だけで職場でいじめられる可能性は、非常に低いです。

高齢化社会が背景で医療現場の人手不足が深刻化している中、看護師になった経緯が異なるというだけで、真面目に仕事を頑張っている人をいじめる暇のある看護師はめったにいません。

あえて対策をするのであれば、年下だが看護師としては先輩の職員に対し謙虚な姿勢で接するなど、波風を立てないようにすることです。

万が一いじめにあってしまい、看護師になって日が浅い場合は看護部長や人事に相談し、いじめてくる人とシフトが被らないようにしてもらう、部署移動を願い出るなどをおすすめします。

勤続1年以上かつ、シフトの変更や部署移動が難しい場合は転職も視野に入れてもよいです。看護師としての経験が1年以上あれば、転職先の選択肢が拡がります。

社会人から看護師に転職する男性もいる?

社会人から看護師に転職する男性もいます。

20歳以上の看護学校の入学者を社会人からの転職組と仮定すると、割合は決して少なくありません。

令和3年度の「看護師等学校養成所入学状況及び卒業生就業状況調査」によると、看護師3年過程の男子の入学者は計3,173名ですが、20歳以上の入学者は794名です。

全国入学者数 3,173名
20才未満 2,379名
20~24才 338名
25~29才 228名
30~34才 129名
35~39名 66名
40才以上 33名

※出典:厚生労働省「令和3年看護師等学校養成所入学状況及び卒業生就業状況調査|第7-2表 入学状況、設置主体別(男子再掲)(看護師3年過程)」を元に株式会社アドバンスフローが作成

また看護師資格取得後に、男性看護師のほうが活躍できる場もあります。

精神科の病院・訪問看護や介護施設など、より肉体労働の多い勤務施設では男性の看護師がかえって喜ばれる場合もあります。

まとめ

この記事をまとめると、

社会人から看護師に転職は可能です。

ただしフルタイム労働と看護学校への通学の両立は、授業時間や実習の関係で不可能です。働きながら目指すとしてもパートでないと厳しいため、看護師になるには充分な資金が必要です。

しかし資金と根気さえあれば、年齢や性別に関係なく看護師への転職を成功させられる可能性は充分あります。

この記事があなたの転職活動の役に立てば幸いです。