株式会社アドバンスフロー 代表取締役
中塚 章浩
著書「面接の疑問 Q&A」・Twitter
パーソルテンプスタッフ株式会社に約6年在籍し、現在は人材紹介会社「株式会社アドバンスフロー」の代表取締役。
のべ約2,000名もの転職支援を行い、求職者が希望する仕事を得られるよう尽力。人材業界16年の経験から「転職はしっかりとした情報が得られれば得られるほど、理想の職場を見つけられる」と確信し、多くの人が情報を得られるよう、記事の監修も行う。
「パティシエになるのが夢だけど、どんな資格が必要なのかな?」
「パティシエになるために専門学校へ通うと、どのくらい学費がかかるのかな?」
とパティシエになりたいと思っても、どうしたらいいかわからないことも多いですよね。
この記事では、パティシエになりたい方の疑問にお答えします。
また、実際にパティシエ経験のある方を対象に実施したアンケート結果も紹介しますので、参考にしてください(2019年12月 クラウドワークスにてアンケート実施、回答者31人)。
この記事を読んで、パティシエになるためには何が必要で何をすべきか、知っていただければと思います。
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目次
パティシエになるには?
まずはパティシエになるために必要な資格や学校、学費について説明します。
パティシエになるための資格
パティシエになるために必要な資格はありません。しかし、パティシエが取得していることの多い資格はあります。
ここではそうした資格3つと、パティシエ経験者の資格に対する意見を紹介します。
菓子製造技能士
ほとんどの方(96.8%)が必要ないと思っている資格のようです。
技能については資格ではなく実務経験を積むことのほうが重要だと考える人が多いことがわかります。
製菓衛生師
この資格を取得していれば食品衛生責任者の講習が免除されることもあり、取得しておいたほうがいいと思う回答者が(61.3%)と、過半数を超えました。
食品衛生責任者
出店するには必要な資格となるので、取得したほうがいいと考える回答者が32.3%にのぼりました。
パティシエになるためには専門学校へ通ったほうがよい?
パティシエになるためには必ずしも専門学校へ通う必要はありません。
実際にパティシエになった方にアンケートで「パティシエになるために専門学校へ通ったほうがいいと思うか」を尋ねたところ、
「行ったほうがいい」が(48.4%)、「どちらとも言えない」が45.2%と、ほぼ同数となりました。
「どちらとも言えない」と回答した方の理由として多く見られたのが、「専門学校へ行くケースと行かないケースにはそれぞれメリットとデメリットがある」というもの。
専門学校へ通うことの「メリット」と「デメリット」には、どのようなものがあるのでしょうか。
専門学校へ通うメリット
技術だけでなく基礎知識を習得することができる
専門学校では衛生法規・食品衛生学や栄養学、道具や技法の名称などさまざまなことを基礎から学ぶことができます。
お店によってはそのような基礎知識を教えている時間がないというところもあるので、先に基礎知識を学んでいると安心です。
本当に作りたいものが見つかる
どのようなお店でどのようなものを作るパティシエになりたいかという将来像が定まっていない場合、専門学校の実習を通じて本当にやりたいと思えるものに出合うチャンスが生まれるかもしれません。
就職に有利である
専門学校からの紹介で就職することもできます。社会保険や福利厚生などがしっかりしているホテルや大手企業に就職しやすいです。
また、パティシエの基礎を学んでいる専門学生を積極採用しているお店もあります。
資格を取得しやすい
専門学校では資格取得のための勉強もするので、資格取得の近道になります。
同じ夢を持つ仲間ができる
専門学校には、パティシエになりたいという夢をもった仲間が大勢います。
卒業してそれぞれの進路に進んだあとも、情報交換をしたり、励ましあったりできる仲間がいるというのは心強いでしょう。
専門学校へ通うデメリット
学費が高い
パティシエの専門学校は設備費などもかかるため学費は高い傾向にあります。この点が一番のデメリットといえます。
具体的には、年間の学費は安くても100万円程度、大半は130万円から180万円ほどです。
加えて、材料費や実習費用として年間50万円ほど必要になるところもあります。
専門学校の選び方
パティシエの専門学校は各地に点在しています。
専門学校はどのように選ぶべきでしょうか。
学業に専念できる場所を選びましょう
遠方の学校を選ぶとなると、一人暮らしをすることになるケースも少なくありません。その場合にアルバイトで生活費を稼ぐ必要に迫られれば、学業が疎かになることも。
そうなるようであれば、実家の近くで学業に専念できる環境を選ぶと安心でしょう。
希望する就職先に卒業生がいるところを選びましょう
希望する就職先に卒業生がいると有利に働くことが多いです。
できればそういった先輩のいる学校を探しましょう。
留学したいなら留学制度のある学校を選びましょう
フランスなどへ留学しやすい制度のある学校もあります。
もし留学したいのであれば、そのような学校を選ぶと留学への近道となるでしょう。
パティシエの修業先の選び方
ここからは実際にパティシエとして修業する就職先の選び方を紹介します。
すぐに実践したいなら小さい店舗を選びましょう
小さい店舗を選ぶと雑用だけでなく、すぐ実践につかせてくれることが多いです。
自信がなかったら婚礼場やホテルなど大手の企業を選びましょう
大手は研修設備が整っていることも多く、福利厚生もしっかりしており、給与も安定しています。
そこで、ある程度の自信をつけてから、憧れの個人店などに転職するという選択肢もあるでしょう。
味をリスペクトできるお店選びをしましょう
お店の雰囲気やスタッフは働いてみないとわからないことも多いです。つらく感じることもあるかもしれません。
そんなときでも、「ここのケーキは本当においしい。この味を作れるようになりたい」といった思いがあれば、修業の日々を乗り切る心の支えになるはずです。
労働条件は事前にしっかり確認しましょう
パティシエの仕事は朝早くから始まり、残業の多いところも少なくありません。
条件のいい修業先を選ぶことは難しいかもしれませんが、事前に雇用条件をきちんと理解し、納得したうえで就職しましょう。
パティシエを名乗るにはどのくらいかかる?
アンケートによれば、8割の方が3年未満の修業でパティシエになれたと答えています。
専門職において3年未満で独り立ちできると考えれば、早いほうなのではないでしょうか。
パティシエの給与は?年収はどのくらい?
パティシエの給与はいいと思いますか?
アンケートではパティシエの給与が「いい」と答えた方はおらず、「悪い」と答えた方が77.4%と多数でした。
実際の年収はどのぐらいですか?
年収は「200万円以上300万円未満」と答えた方が過半数でした。
アンケート回答者の過半数が20代でパティシエになっていますが、20代の給与としては高い年収とはいえないでしょう。
パティシエの1日は?
新人パティシエの平均的な1日の流れをご紹介します。
6時30分 出勤 |
---|
・ショーケースの冷蔵スイッチを入れる ・前日に除菌しておいたダスターを並べる |
7時00分 下準備 |
・クリームを作ったり果物を解凍したり、下準備を行う ・オーブンを温める |
8時00分 |
・先輩の指示のもと、前日に焼いていたケーキの仕上げをする |
10時00分 開店 |
・ショーケースにケーキを並べる ・並べ終わったら翌日の仕込みをする |
11時30分 休憩 |
12時30分 翌日の仕込み |
・翌日お渡しのケーキの予約がある場合はこの時間に作る |
16時00分 材料の発注作業 |
・在庫状況を見て、不足している材料を発注する |
16時30分 片付け・掃除 |
・片付けや清掃を念入りに行い、退勤の準備をする |
17時00分 退勤 |
パティシエのやりがいは?
アンケートでは、実際にパティシエ経験のある方に「一番のやりがい」を尋ねました。
お客様に喜んでもらえること
好きなことを仕事にできていること
お客様の特別なときに参加させてもらえること
技術が身につくこと
パティシエのつらいことは?
パティシエ経験のある方に、つらいことについても聞いてみました。
労働時間が長いこと
火傷や手荒れをすること
体力的にきついことが多いこと
パティシエに将来性はある?
アンケートで、パティシエの仕事に将来性があると考えるかどうかを尋ねたところ、「将来性がある」と答えた方が48.4%と約半数でした。
「AI化によりパティシエの仕事がなくなる」「AI化したとしても繊細な味や飾りは人間しかできない」といった回答も見られました。
将来性があると考える理由
将来性がないと考える理由
将来性は分からないと考える理由
パティシエの仕事は好き?
アンケートでは、パティシエの仕事を「好き」と答えた方が大半で、「嫌い」と答えた方はたったの2名だけでした。
パティシエの仕事は給与も低く、大変なことが多いのは事実ですが、それでも「好き」という方がほとんどでした。
パティシエの仕事は、「好き」を仕事にできて、人に喜んでもらえる、やりがいのある職業といえるでしょう。
最後に
パティシエには技術も忍耐も必要で、つらいことも多い仕事です。
中途半端な覚悟では、パティシエになる前の修業段階で脱落してしまうでしょう。
一方で、本当にお菓子作りが好きで、人を喜ばせたいと強く思えるなら、そのつらさも乗り越えられる仕事です。
パティシエになるためには「何があっても、この味を作れるようになりたい」と思うような強い気持ちが必要です。
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