パティシエになるには?資格、学校、学費、給与、修業先の選び方、やりがいなど

パティシエになるには?

「パティシエになるのが夢だけど、どんな資格が必要なのかな?」

「パティシエになるために専門学校へ通うと、どのくらい学費がかかるのかな?」

とパティシエになりたいと思っても、どうしたらいいかわからないことも多いですよね。

この記事では、パティシエになりたい方の疑問にお答えします。

また、実際にパティシエ経験のある方を対象に実施したアンケート結果も紹介しますので、参考にしてください(2019年12月 クラウドワークスにてアンケート実施、回答者31人)。

この記事を読んで、パティシエになるためには何が必要で何をすべきか、知っていただければと思います。

パティシエになるには?

まずはパティシエになるために必要な資格や学校、学費について説明します。

パティシエになるための資格

パティシエになるために必要な資格はありません。しかし、パティシエが取得していることの多い資格はあります。
ここではそうした資格3つと、パティシエ経験者の資格に対する意見を紹介します。

菓子製造技能士

菓子製造技能士の資格は持っていた方がいいと思いますか?

ほとんどの方(96.8%)が必要ないと思っている資格のようです。

技能については資格ではなく実務経験を積むことのほうが重要だと考える人が多いことがわかります。

  • 菓子製造技能士は国家検定のひとつです。
  • レベルは1級と2級で分かれていて、学科試験と実技試験があります。
  • 受験資格は、2級では「実務経験2年以上」、1級は「実務経験7年以上」。
  • 菓子の製造技術や知識の試験です。
  • 実技試験は洋菓子、和菓子、製パンに分かれています。
  • 食品・菓子についての知識、安全衛生に関する知識、洋菓子の製造方法についての問題が出題されます。
  • 製菓衛生師

    製菓衛生師の資格は持っていた方がいいと思いますか?

    この資格を取得していれば食品衛生責任者の講習が免除されることもあり、取得しておいたほうがいいと思う回答者が(61.3%)と、過半数を超えました。

  • 製菓衛生師は国家資格のひとつです。
  • 試験は筆記試験のみ。
  • 受験資格は「中学卒業以上の学歴」「厚生労働大臣の指定する製菓衛生師養成施設で1年以上、製菓衛生師に必要な知識および技能を修得」。
  • 試験内容は「公衆衛生学」「食品学」「栄養学」「製菓理論および実技」など7科目です。
  • 製菓衛生師の資格があれば、「食品衛生責任者」の資格を受講不要で取得できます。
  • 食品衛生責任者

    食品衛生責任者の資格は持っていた方がいいと思いますか?

    出店するには必要な資格となるので、取得したほうがいいと考える回答者が32.3%にのぼりました。

  • 飲食店を出店するには必要な資格です。
  • 従業員のいずれか1人が取得していれば問題ありません。多くは店舗の経営者が取得します。
  • 資格を取得するには各地域で開催している「食品衛生責任者養成講習」を受講する必要があります。
  • パティシエになるためには専門学校へ通ったほうがよい?

    パティシエになるためには必ずしも専門学校へ通う必要はありません。

    実際にパティシエになった方にアンケートで「パティシエになるために専門学校へ通ったほうがいいと思うか」を尋ねたところ、
    「行ったほうがいい」が(48.4%)、「どちらとも言えない」が45.2%と、ほぼ同数となりました。

    パティシエになるためには専門学校へ通ったほうがよい?

    「どちらとも言えない」と回答した方の理由として多く見られたのが、「専門学校へ行くケースと行かないケースにはそれぞれメリットとデメリットがある」というもの。

    専門学校へ通うことの「メリット」と「デメリット」には、どのようなものがあるのでしょうか。

    専門学校へ通うメリット

    技術だけでなく基礎知識を習得することができる

    専門学校では衛生法規・食品衛生学や栄養学、道具や技法の名称などさまざまなことを基礎から学ぶことができます。

    お店によってはそのような基礎知識を教えている時間がないというところもあるので、先に基礎知識を学んでいると安心です。

    本当に作りたいものが見つかる

    どのようなお店でどのようなものを作るパティシエになりたいかという将来像が定まっていない場合、専門学校の実習を通じて本当にやりたいと思えるものに出合うチャンスが生まれるかもしれません。

    就職に有利である

    専門学校からの紹介で就職することもできます。社会保険や福利厚生などがしっかりしているホテルや大手企業に就職しやすいです。

    また、パティシエの基礎を学んでいる専門学生を積極採用しているお店もあります。

    資格を取得しやすい

    専門学校では資格取得のための勉強もするので、資格取得の近道になります。

    同じ夢を持つ仲間ができる

    専門学校には、パティシエになりたいという夢をもった仲間が大勢います。

    卒業してそれぞれの進路に進んだあとも、情報交換をしたり、励ましあったりできる仲間がいるというのは心強いでしょう。

    専門学校へ通うデメリット

    学費

    学費が高い

    パティシエの専門学校は設備費などもかかるため学費は高い傾向にあります。この点が一番のデメリットといえます。
    具体的には、年間の学費は安くても100万円程度、大半は130万円から180万円ほどです。

    加えて、材料費や実習費用として年間50万円ほど必要になるところもあります。

    専門学校の選び方

    パティシエの専門学校は各地に点在しています。
    専門学校はどのように選ぶべきでしょうか。

    学業に専念できる場所を選びましょう

    遠方の学校を選ぶとなると、一人暮らしをすることになるケースも少なくありません。その場合にアルバイトで生活費を稼ぐ必要に迫られれば、学業が疎かになることも。
    そうなるようであれば、実家の近くで学業に専念できる環境を選ぶと安心でしょう。

    希望する就職先に卒業生がいるところを選びましょう

    希望する就職先に卒業生がいると有利に働くことが多いです。
    できればそういった先輩のいる学校を探しましょう。

    留学したいなら留学制度のある学校を選びましょう

    フランスなどへ留学しやすい制度のある学校もあります。

    もし留学したいのであれば、そのような学校を選ぶと留学への近道となるでしょう。

    パティシエの修業先の選び方

    ここからは実際にパティシエとして修業する就職先の選び方を紹介します。

    すぐに実践したいなら小さい店舗を選びましょう

    小さい店舗を選ぶと雑用だけでなく、すぐ実践につかせてくれることが多いです。

    自信がなかったら婚礼場やホテルなど大手の企業を選びましょう

    大手は研修設備が整っていることも多く、福利厚生もしっかりしており、給与も安定しています。

    そこで、ある程度の自信をつけてから、憧れの個人店などに転職するという選択肢もあるでしょう。

    味をリスペクトできるお店選びをしましょう

    お店の雰囲気やスタッフは働いてみないとわからないことも多いです。つらく感じることもあるかもしれません。

    そんなときでも、「ここのケーキは本当においしい。この味を作れるようになりたい」といった思いがあれば、修業の日々を乗り切る心の支えになるはずです。

    労働条件は事前にしっかり確認しましょう

    パティシエの仕事は朝早くから始まり、残業の多いところも少なくありません。

    条件のいい修業先を選ぶことは難しいかもしれませんが、事前に雇用条件をきちんと理解し、納得したうえで就職しましょう。

    パティシエを名乗るにはどのくらいかかる?

    パティシエを名乗るにはどのくらいかかる?

    アンケートによれば、8割の方が3年未満の修業でパティシエになれたと答えています。

    専門職において3年未満で独り立ちできると考えれば、早いほうなのではないでしょうか。

    パティシエの給与は?年収はどのくらい?

    パティシエの給与はいいと思いますか?

    パティシエの給与はいいと思いますか?

    アンケートではパティシエの給与が「いい」と答えた方はおらず、「悪い」と答えた方が77.4%と多数でした。

    実際の年収はどのぐらいですか?

    実際の年収はどのぐらいですか?

    年収は「200万円以上300万円未満」と答えた方が過半数でした。

    アンケート回答者の過半数が20代でパティシエになっていますが、20代の給与としては高い年収とはいえないでしょう。

    パティシエの1日は?

    新人パティシエの平均的な1日の流れをご紹介します。

    6時30分 出勤
    ・ショーケースの冷蔵スイッチを入れる
    ・前日に除菌しておいたダスターを並べる
    7時00分 下準備
    ・クリームを作ったり果物を解凍したり、下準備を行う
    ・オーブンを温める
    8時00分 
    ・先輩の指示のもと、前日に焼いていたケーキの仕上げをする
    10時00分 開店
    ・ショーケースにケーキを並べる
    ・並べ終わったら翌日の仕込みをする
    11時30分 休憩
    12時30分 翌日の仕込み
    ・翌日お渡しのケーキの予約がある場合はこの時間に作る
    16時00分 材料の発注作業
    ・在庫状況を見て、不足している材料を発注する
    16時30分 片付け・掃除
    ・片付けや清掃を念入りに行い、退勤の準備をする
    17時00分 退勤

    パティシエのやりがいは?

    アンケートでは、実際にパティシエ経験のある方に「一番のやりがい」を尋ねました。

    お客様に喜んでもらえること

  • 誕生日ケーキを受け取りに来た小さな子供が、確認の際に「うわぁー!」と目を輝かせているのを見たときなどにやりがいを感じます。(女性 35歳)
  • 店頭に並んだ自分の作ったケーキを買ってくださったお客様がリピーターになり、「ありがとう、おいしかったよ」と言っていただけることはやりがいです。(男性37歳)
  • イートインスペースでお客様が笑顔で食べてくれているのを見たときはやりがいを感じます。(男性 25歳)
  • 好きなことを仕事にできていること

  • 好きなことを1日中しながらお給料がもらえることは、この上なく幸せなことです。(男性 33歳)
  • お菓子を作ることが好きで、試行錯誤しながら自分で創作して、それが店に並ぶときはとても嬉しかったです。(女性 27歳)
  • 好きなものに囲まれて仕事するのは楽しいと思います。(女性 34歳)
  • お客様の特別なときに参加させてもらえること

  • お誕生日やプロポーズ、結婚式やクリスマスなど特別な瞬間の演出をお手伝いできることはやりがいです。(女性 28歳)
  • ウェディング式場に勤めているので、オリジナルのケーキをお客様と作り上げることができることにやりがいを感じます。(女性 28歳)
  • 技術が身につくこと

  • きれいでおいしいケーキを作れるようになることはやりがいです。(女性 42歳)
  • お菓子は見た目も重要なので、デザイン力やカラーコーディネート力が身につくこと。(女性 28歳)
  • パティシエの仕事を辞めたとしても技術は残るので、家族や友人へプレゼントすることもできます。(女性 32歳)
  • パティシエのつらいことは?

    パティシエ経験のある方に、つらいことについても聞いてみました。

    労働時間が長いこと

  • 労働時間が長いのに給与が低いことがつらいです。また職場によってはお客様の顔が見えないこともあります。(女性 23歳)
  • クリスマスのため11月中旬から休みがなく、連勤なのがつらいです。(女性 32歳)
  • 火傷や手荒れをすること

  • 焼きの部署にいたときは火傷することがよくあり、仕上げの部署は冷蔵庫のような寒さでした。(女性 42歳)
  • 食品を扱うためハンドクリームをつけることができないので、冬場は手が荒れやすいです。(女性 32歳)
  • 体力的にきついことが多いこと

  • 1日中立ち仕事な上に20キロから30キロくらいの荷物を運ぶことも頻繁で、体力的に厳しいです。(男性 33歳)
  • 大量のカスタードクリームをたき上げるときは、腕の筋肉を必要とするので、最初は筋肉痛になるほどです。(女性 27歳)
  • パティシエに将来性はある?

    アンケートで、パティシエの仕事に将来性があると考えるかどうかを尋ねたところ、「将来性がある」と答えた方が48.4%と約半数でした。

    パティシエに将来性はある?

    「AI化によりパティシエの仕事がなくなる」「AI化したとしても繊細な味や飾りは人間しかできない」といった回答も見られました。

    将来性があると考える理由

  • クリスマスやお祝い事など、イベントが存在する限り、お菓子がなくなることはないから。(女性 28歳)
  • 人間にしか作れない味や飾りがあり、AIでは代われないから。(女性 35歳)
  • ケーキなどは特別な日のものなので、単価が高く収入が見込めるから。(女性 32歳)
  • 将来性がないと考える理由

  • AIが進化して、パティシエのやる仕事がどんどんなくなっていくから。(女性 27歳)
  • 女性は出産後パティシエに戻ることが厳しく、男性だと給与が低く、将来性があると思えない。(女性 26歳)
  • 将来性は分からないと考える理由

  • その人のセンスや技術力、努力次第なので、何とも言えない。(女性 32歳)
  • パティシエの仕事は好き?

    アンケートでは、パティシエの仕事を「好き」と答えた方が大半で、「嫌い」と答えた方はたったの2名だけでした。

    パティシエの仕事は好き?

    パティシエの仕事は給与も低く、大変なことが多いのは事実ですが、それでも「好き」という方がほとんどでした。

    パティシエの仕事は、「好き」を仕事にできて、人に喜んでもらえる、やりがいのある職業といえるでしょう。

    最後に

    パティシエには技術も忍耐も必要で、つらいことも多い仕事です。
    中途半端な覚悟では、パティシエになる前の修業段階で脱落してしまうでしょう。

    一方で、本当にお菓子作りが好きで、人を喜ばせたいと強く思えるなら、そのつらさも乗り越えられる仕事です。

    パティシエになるためには「何があっても、この味を作れるようになりたい」と思うような強い気持ちが必要です。

    コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。

    CAPTCHA