株式会社アドバンスフロー 代表取締役
中塚 章浩
著書「面接の疑問 Q&A」・Twitter
パーソルテンプスタッフ株式会社に約6年在籍し、現在は人材紹介会社「株式会社アドバンスフロー」の代表取締役。
のべ約2,000名もの転職支援を行い、求職者が希望する仕事を得られるよう尽力。人材業界16年の経験から「転職はしっかりとした情報が得られれば得られるほど、理想の職場を見つけられる」と確信し、多くの人が情報を得られるよう、記事の監修も行う。
「看護師転職サイトにデメリットがあるの?」
「どんなデメリットがあるの?」
と思っていませんか。
この記事では、看護師転職サイト利用のデメリットやメリット、使い方について解説します。
転職サイトを利用して転職を考えている看護師の方にとって、この記事が少しでもお役に立てば幸いです。
※こちらの記事では、転職支援を行っている転職サイト(転職エージェント/人材紹介会社)について解説しております。掲載されている医療機関などに直接応募ができる転職サイト(求人サイト)とは異なりますので、ご注意ください。
看護師向けの転職エージェントや派遣会社をお探しの方は、ぜひこちらの記事もご覧ください。
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目次
看護師転職サイトのデメリットってある?
看護師転職サイトのデメリットはあります。主に下記の5点です。
- 電話がしつこいところが多い
- 選考が不利になる場合がある
- 希望と全く違う求人を紹介されることがある
- 求人を全く紹介されないことがある
- 求人の質にばらつきがある
以下ではそれぞれのデメリットについて、より詳しくご紹介いたします。
1.電話がしつこいところが多い
看護師転職サイトのアドバイザーは、電話をかけてくる頻度が高い傾向があります。
アドバイザーによっては、1日に何回も電話をしつこくかけてくることもあります。
電話で何度も話すことで、看護師の性格や求人を提案した時のリアクションを確認して、看護師により合った求人を提案したいという意図があります。
また、メールよりも電話の方が一度にやりとりできる情報量が多いため、電話中心でコミュニケーションをとったほうが看護師とアドバイザーの両者にとって効率的だと考えるアドバイザーもいます。
しかしながら看護師の立場からすると、何度も電話で連絡されることが煩わしく感じてしまうこともあります。
2.選考が不利になる場合がある
看護師転職サイトを経由して応募すると、直接応募と比べて選考が不利になることがあります。
転職回数が少ない看護師なら、直接応募と比べて不利になることはほとんどありませんが、転職回数が多い看護師が倍率の高い病院の選考を受ける場合は要注意です。
不利になる背景は、看護師転職サイトから紹介された看護師の入職が決まった場合に病院側が転職サイトに「紹介手数料」を支払う必要があるからです。
紹介手数料の相場は、入職が決まった看護師の想定年収の15~25%程です。看護師の経歴にもよりますが、紹介手数料を払うことに抵抗のある病院は直接応募の看護師を優先して採用することもあります。
3.希望と全く違う求人を紹介されることがある
希望していた条件と全く違う条件の求人を紹介されることがあります。
全く違う求人が紹介される理由としては、アドバイザーの対応力が低いまたはアドバイザーとのコミュニケーションの機会が少ないことにより看護師の希望をつかみ取れていないからである可能性があります。
また不景気などでタイミング的に希望にあった求人が非常に少なく、やむを得ず提案してきている場合もあります。
4.求人を全く紹介されないことがある
看護師転職サイトに登録が完了したにもかかわらず、求人を全く紹介されないことがあります。
通常、看護師転職サイトに登録しアドバイザーと話をしたら、1週間程度で求人が紹介されることが多いです。
そのため求人が全く紹介されない場合、
- タイミングや看護師のスキルと希望のバランス的に、現時点で紹介できる求人がない
- 転職時期が半年以上先であることなどが原因で、対応の優先順位を下げられてしまっている
という可能性があります。
医療機関は常に人手不足のため、できるだけ早めに入職できる看護師を探しています。転職希望時期が半年以上先となると、採用してくれる病院は少ないです。
5.求人の質にばらつきがある
看護師転職サイトは、求人の質にばらつきがあります。
看護師転職サイトの求人には、以下のような2パターンの求人があります。
- 非常に好条件だからこそ、非公開でしか募集ができない求人
- 看護師からの評判が悪いため、転職サイトの力を借りないと看護師を集められない求人
前者は一般の求人媒体に掲載すると応募が殺到してしまい病院側の負担が大きくなってしまうため、応募者を絞りたいという理由で転職サイトのみに求人を依頼しています。
後者は看護師の離職率が高い病院であることを転職サイト側もわかっているのですが、入職が決まれば紹介手数料を支払ってくれるので取引を継続しています。
看護師転職サイトは、非公開求人と公開求人があるため、上記のように2つのパターンの求人があり質にばらつきが出ることがあります。
しかしながら良心的なアドバイザーは、後者側である転職サイトの力を借りて看護師を募集している病院を紹介するとしてもメリット・デメリットを正直に説明してくれます。
例えば、看護師の希望は「給料が高く残業が少ないところ」であり、以下のような求人があったとします。
求人:某美容クリニック
メリット:給料が高い (臨床経験5年程度で600万以上)/残業時間が少ない(月に20時間未満)
デメリット:院長の人柄が看護師によって合わないことがある/ノルマが結構ハード(1か月で施術やコスメ販売含め数百万など)
アドバイザー側も、理由もなく評判の悪い病院を紹介するわけではありません。
看護師側のメリットとしては、評判は悪いけれど優先順位の高い条件を満たした求人を紹介してもらうことで、「本当に給料が高ければなんでもOKなのか」と条件を見つめ直すことができます。
本当に自分が重視していることに気付くことができ、最終的に看護師自身にとってベストな職場を選べることもあります。
看護師転職サイトのデメリットが生まれる理由は?
看護師転職サイトのデメリットが生まれる理由は、自社が紹介した求人に看護師を入職させなければ利益を得られない、完全成功報酬型のビジネスだからです。
まず病院から内定が出ないことには利益が得られません。
そのため経歴や希望条件のバランス的に内定が出やすい、または転職したい気持ちが強い看護師を優先してアドバイザーが対応した結果、求人を紹介されない看護師もいます。
また、利益を追い求めるあまり看護師の気持ちが見えなくなっているアドバイザーもいます。その結果として電話を必要以上にかけたり、看護師の希望に全く合わない求人を提案したりなどしてしまうことがあります。
看護師転職サイトのメリットは?
看護師転職サイトのメリットは、主に下記の7つです。
- 転職のプロに相談可能
- 各病院の口コミの提供
- 非公開求人の紹介
- 面接の日程調整の代行
- 履歴書や職務経歴書の添削
- 面接対策
- 雇用条件に関する交渉の代行
看護師転職サイトを利用すると、看護師の転職に特化したプロに今後のキャリアに関する相談ができ、応募書類の添削・模擬面接など選考前の準備や自力で行うのは勇気が要る給料などの交渉もアドバイザーにおまかせできます。
またハローワークや求人広告サイトには載っていない、条件の良い求人を紹介してもらえたり、病院や施設のメリット・デメリットなどの口コミも教えてもらえたりするため、入職後のミスマッチのリスクも低いです。
転職サイトを利用することで手間や面倒な点が生じることもありますが、利用することで得られるメリットも多くあります。
看護師転職サイトのデメリットを最小限にして賢く使う方法は?
看護師転職サイトのデメリットを最小限にして賢く使う方法は、下記の5つです。
- 大手や老舗の転職サイトを選ぶ
- 電話できる時間帯を限定して伝える・LINEでやりとりできる転職サイトを選ぶ
- 複数(2~3社程度)の転職サイトに登録する
- 希望条件は優先順位をつけて明確に伝える
- 転職したい時期を明確に伝える
ここからは、デメリットを最小限にして看護師転職サイトを賢く使う5つの方法について、より詳しく解説いたします。
1.大手や老舗の転職サイトを選ぶ
大手や10年以上運営されている老舗の看護師転職サイトを選べば、デメリットをより少なく抑えられるでしょう。
看護師や病院への対応に関してしっかり教育が行われているので、各アドバイザーの提案力が高い上に、気持ちよく利用できることが多いです。
また病院の採用活動に長年貢献してきた実績により、病院からの信頼も厚く選考が不利になるリスクも他社サイトに比べ低いです。
求人を提案するときも口コミをもとにメリット・デメリットの両方をしっかり説明してくれます。
大手や老舗の転職サイトを知りたいという方は、ぜひこちらの記事もご覧ください。
>>【転職のプロが比較】看護師におすすめ転職エージェントランキング
アドバイザーからの転職支援が受けられる転職サイトは、転職エージェント(人材紹介会社)とも呼ばれています。この記事では、看護師の転職支援に特化している大手や老舗の転職エージェントをご紹介しています。
2.電話できる時間帯を限定して伝える・LINEでやりとりできる転職サイトを選ぶ
電話できる時間帯を限定して伝える、またはLINEでやりとりできる転職サイトを選ぶと電話のストレスがかなり軽減できます。
「電話で話せるのは平日の午前中のみ」などと具体的にアドバイザーに伝えれば、指定の日時以外は電話が来なくなります。
LINEでやりとりできる主な転職サイトは、「看護roo!」「レバウェル看護」などです。
登録直後にアドバイザーからかかってくる初回の電話だけは、看護師の希望条件を細かく聞くため対応する必要があります。しかし2回目以降の連絡はLINEのみでやりとりが可能です。
3.複数(2~3社程度)の転職サイトに登録する
複数(2~3社程度)の看護師転職サイトに登録して、自分に合うところを見極めましょう。
複数同時に登録して、各社のアドバイザーの求人提案の質や量を比較しながら転職活動し、選考が進んできたらよくやりとりする1社に絞るのがおすすめです。
4社以上の転職サイトへの登録は、選考状況の管理も大変な上に連絡の総数が必然的に多くなり、かえって負担に感じてしまう可能性があります。そのため最初のうちは2~3社程度にして、必要であれば1社2社追加利用するといいでしょう。
また、看護師とアドバイザーは人間同士のため、まれに人間的な相性が合わないことがあります。アドバイザーは変更が可能ですが、もし合わなかった場合はあらかじめ複数登録しておいた他のサイトに切り替えたほうが手間がかかりません。
4.希望条件は優先順位をつけて明確に伝える
希望条件の優先順位をつけて明確に伝えることは、希望に合った求人を提案してもらうコツです。
例えば1位は給料・2位は通勤時間・3位は産休育休取得実績など、譲れない条件を上位3つほどまで決めて、アドバイザーに伝えましょう。
ただし希望条件が多すぎると、いかに優れた経歴の看護師でも紹介できる求人がなくなってしまいます。そのため上位3つほどを決めることをおすすめします。
また希望条件は、給料や年間休日数など数値化できるものを伝えた方がよいです。人間関係の良さなど人によって感じ方が異なる条件を伝えると、明らかに評判が悪い病院は避けてくれますがアドバイザーが求人探しに困ってしまい、求人の提案数が少なくなる可能性があります。
5.転職したい時期を明確に伝える
転職したい時期を明確に伝えると、対応の優先順位を上げてもらえることが多いです。
転職したい時期が即日~3か月後の場合は、特に優先順位が高くなります。
半年以上先の転職希望の場合は優先順位が下がることが多いですが、半年以上先の入職でも採用している病院があれば求人を紹介してもらえます。
半年以上先の入職を希望していても、4月の入職を目指している場合は優先順位が上がることもあります。
公的病院や大規模病院は毎年4月入職の看護師を募集することが多く、中小規模の民間の病院でも中途・新卒の研修を4月で一斉に始められるなど病院側にメリットがあるので、半年以上先の転職希望者でも一部の病院では採用対象になるからです。
看護師転職サイトを利用している看護師は多いの?
看護師転職サイトを利用している看護師は多いです。
デメリットを理解しながらも、メリットも大きいと判断して使っている看護師も少なからずいます。
看護師転職サイトに既に登録して転職活動を進めていた時、「選考が不利になりやすい」というデメリットを他の看護師から聞き、利用し続けようか迷ったという看護師の方もいました。
しかし、応募した病院の面接で過去にあった質問や、実技試験の有無・面接官の人柄などを面接前にアドバイザーに教えてもらえたことでリラックスして選考に臨み自分の力を出し切れた結果、内定も出て年収もアップした例もあります。
看護師転職サイトを使わないほうがいい人の特徴は?
看護師転職サイトを使わない方がいい人の特徴は、主に下記4つです。
- 面接や応募書類の作成に自信がある
- 応募したい病院が決まっている
- 精神科病院・大学病院・大規模の民間病院のいずれか希望
- 時間に余裕がある
面接や応募書類の作成に、慣れていて自信があるならば自力で準備したほうが早いです。
応募したい病院が決まっている場合は、病院にもよりますが紹介手数料がかからない分、直接応募の方が有利になることがあります。
特に精神科病院・大学病院・大規模の民間病院は倍率が高いので、その傾向があります。
時間に余裕がある看護師は、応募書類を自分でじっくりチェックしたり、面接の日程などを自分で調整したりできるので転職サイトの力を借りなくてもよいでしょう。
看護師転職サイトを使ったほうがいい人の特徴は?
看護師転職サイトを使った方がいい人の特徴は、下記の4つです。
- 応募書類の作成や面接に自信がない
- 自分に合った職場がわからない
- 応募したい病院が決まっていない
- 病院の口コミを知りたい
看護師転職サイトのアドバイザーは、履歴書・職務経歴書の添削をしてくれます。面接で過去にあった質問の共有や模擬面接の実施はもちろん、実技試験がある病院の選考を受ける場合は試験の内容も教えてくれます。
看護師転職サイトのアドバイザーは、看護師の転職の成功事例・失敗事例の両方に関して豊富な知識を持っています。今後のキャリアに悩んでいたり、応募したい病院がわからず困っていたりするならば、まず相談することをおすすめします。
応募を検討している病院で実際に働いていた、看護師の生の声などの口コミも教えてくれます。
評判や口コミが悪い看護師転職サイトは使わないほうがいい?
評判や口コミが悪い看護師転職サイトを利用しない方がよいとは必ずしも言い切れませんが、初めての転職ならば評判が良いところに登録したほうがよいです。
口コミは投稿者の主観で書かれていることも多く、必ずしも正しいとは限りません。評判が悪い転職サイトにも優秀なアドバイザーはいる上に魅力的な求人はあります。
しかし評判が良い転職サイトの方が、アドバイザーの対応力の平均レベルが高い傾向は否めないため、特に初めての転職活動の場合はわからないことが多いため評判の良い転職サイトを利用する方が失敗のリスクを下げられます。
悪い口コミが多い転職サイトでも、自分が希望している雇用形態や勤務地の求人が豊富など魅力を感じる点があれば登録してみて、他の看護師転職サイトにも登録した上で様子を見るのも手です。
看護師転職サイトを使うのと直接応募どっちがいい?
看護師転職サイトを使うのと直接応募は、併用するのがベストです。
自力と看護師転職サイトの両方で求人を探すことによって、転職先の選択肢が増え、納得のいく転職が叶えやすくなります。
看護師転職サイトはデメリットはありますが、メリットも大きいです。非公開求人の紹介はもちろん、転職のプロの目線とサーチ力で選りすぐった、看護師が自力では探しきれなかった求人を提案してくれることもあります。
一方で直接応募は、自力で情報収集や日程調整を行うので大変ですが、自分で求人を探して自分の意志で応募する分、より納得感が強いです。
ハローワークや求人広告サイトなど複数の手段を使い、より多くの求人に出会いましょう。
まとめ
この記事をまとめると、
看護師転職サイトのデメリットは、主に下記の5点です。
- 電話がしつこいところが多い
- 選考が不利になる場合がある
- 希望と全く違う求人を紹介されることがある
- 求人を全く紹介されないことがある
- 求人の質にばらつきがある
一方、応募書類の添削や面接対策・病院の口コミが聞けるなどメリットも大きいため、大手・老舗の転職サイトに登録したり、希望条件の伝え方を工夫したりなどしてデメリットを軽減し、賢く使うことがおすすめです。
看護師転職サイトに登録しながら自分自身で病院に直接応募もして、納得のいく転職を叶えましょう。
この記事があなたの転職活動の役に立てば幸いです。
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それぞれの記事では、看護師におすすめの転職エージェント・派遣会社の求人数ランキングや看護師の転職に関する情報をご紹介しています。
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